小説『殺人鬼・友達としての使命』
作者:夜御()

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百田・「何であんなトコに生徒が・・・てか、今って授業中のはずでしょ?良いんですかね?」


岡崎・「良い訳ないだろ。ほら、いくぞ。」


百田・「えっ、もしかしてあそこまで行くんですか?」


岡崎・「当たり前だろ、授業サボってる奴が居るんだ。説教がてらに聞き込みしに行くぞ。」


百田・「えぇーーーー、もう疲れましたよ。」


岡崎・「何に疲れたんだよ・・・(汗 聞き込みだって1人しかしてしてないだろ。ほら、行くぞっ!」


百田・「・・・・・分かりましたよ・・・・ハァ。」





















―――――――――――東校舎、屋上――――――――――――




ガチャッ!!



??・「!!??」


岡崎・「おい、学生が授業サボっちゃ駄目だろ。」


??・「?・・?・・・・誰ですか、貴方達・・・・」
少女は少し警戒していた

百田・「嗚呼、大丈夫。安心して?別に怪しい人じゃないから、この人。」
そうして百田は岡崎だけを指差す。


岡崎・「おい、俺には今″貴方達″って聞こえたんだけど、百田君。」


百田・「空耳でしょ、どう見たって怪しいのは岡崎さんだけですし。」


岡崎・「んな訳ねぇーだろっ!お前もだよ、お前も。」


??・「・・・・あの・・・・・」


岡崎・「あぁ、悪い。俺達警察の者なんだけど、ちょっと話し聞かせてもらえるかな?」


??・「・・警察・・・じゃあ、狩る方の人間か(ボソッ・・・・・・」


岡崎・「ん?何か言ったか?」


??・「いえ何も。いいですよ、私の知ってる事ならお話しますけど。」
警戒が解けたのか少女は可愛らしい笑顔を作る

岡崎・「協力ありがとう。それで早速なんだけど、最近この辺で起きてる連続殺人事件の事なんだけど・・・」


??・「あぁ、ニュースで見ました。バラバラ死体とか出てるんですよね、確か。」


岡崎・「そう、そのことで君に聞きたいんだけど、この校章バッチの事なんだけどね。」
そう言うと岡崎は少女にバッチを見せた。

??・「うちのバッチですね。それがどうしたんですか?」


岡崎・「うん、聞くところによるとこのバッチは生徒1人につき1つなんだってね。」


??・「はい、それで?」


岡崎・「このバッチはね殺害現場に落ちていた物なんだけど・・・・」


??・「あー、″それでバッチをつけてない奴を知らないか″って事ですか?」


岡崎・「!?・・・ま、まぁ、そういうことかな・・・・」


??・「知りません。私、あまり人と関わる方じゃないので・・・・すみません・・」


岡崎・「あ、いや、別に謝る事ないから。」


百田・「・・・・じゃあ、もう一つ質問いいかな?」
今まで黙っていた百田が口を開く

岡崎・「?」


??・「?、はい。」


百田・「何で君、授業中なのにこんなところに居るの?」


??・「・・え、・・・・あ、えっと・・・」
少女は何故か少し慌てた

百田・「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


??・「き、気分が悪くて・・・・いつも気分が悪い時はここに来て自分を落ち着かせるんです。」


百田・「・・・・そう。それじゃあ岡崎さん、僕達は帰りましょうか。」
そう言って百田は入ってきた扉のほうに向かって歩き始めた

岡崎・「??あ、あぁ。・・・・・・あっ!協力ありがとね。ちゃんと授業戻れよ、それじゃあ。」








??・「・・・・・・・・・・・・・・・どうも・・・・・・」
少女は笑顔のまま独り言のように言った
































岡崎・「お、おいっ。待てよ、・・・・どうした急に。」


百田・「いえ、別に・・・・・」
百田は少し怒っている

岡崎・「何怒ってんだよ。」


百田・「餓鬼が嫌いなだけです。」


岡崎・「それにしても・・・・・・・・」
そこまで言って岡崎の声が止まる

百田・「?岡崎さん?」
百田が岡崎のほうを見ると岡崎はさっきの屋上を見ていた
つられて百田も同じ方向を見る

岡崎・「あれ、さっきの生徒・・・まだ戻ってないのか・・・」


百田・「放って置きましょうよ、今時の餓鬼は言う事聞きませんから。どうせ。」


岡崎・「ハァ、帰るか。」


百田・「帰りましょう。」























―――――――――――東校舎、屋上―――――――――――


                  
??・「・・・・・・・・・バイバイ、人間さん・・・・・・・」


少女に笑顔は無かった




















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