標的1 「目覚め来る!」
―――…。
―――…ん?
天「…ここは…?」
目が覚めると、見知らぬ天井が目に入った。
力の入りにくい体をゆっくりと起こし、自分のいる場所を
確認しようと周囲を見渡す。
天「おかしいな〜確かに衝撃を感じたはずなのに…」
それは、天空が意識を失う前―――
***交差点***
少女『ワンちゃん待って〜!!』
天(トラックが…!)
天『危ない!!』
キキィィィィ―――!
*******
…そうだ、その時確かに、今まで体験したことのない強い衝撃を感じた。
なのに何で私は生きているんだろう?
それにここ、病院ってわけじゃなさそうだし…
天空が寝かされていたのは、病院の白いベッド…ではなく、
誰かの部屋だった。青を基調にした女の子っぽさのあるその部屋は
きれいに整頓されていて、制服や通学カバンなどが置かれていた。
とりあえず、この家の人に聞けば何かわかるよね。
家の住人を探そうとベッドを降りようとしたところで、ふと疑問を感じた。
天(私、どうしてどこも怪我して無いの?)
目覚めたときは頭がボーっとしていて気付かなかったが、
トラックにぶつかった筈なのにどこも怪我をしていないというのは、
いくらなんでもあり得ない。
…一刻も早く事情を聴かなくちゃ。
天空は、住人を探すべく、部屋を出た。
+++++++++++++++++++++++++++++++++
お読みくださりありがとうございます♪
しばらく主人公しか出ません。