小説『永遠の月光』
作者:銀の雫()

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標的2 「並盛来る!」







天「おっかしいな…」


あれからしばらく家の中を歩き回ったが、誰も居なかった。
…いや、それどころか、人が住んでいる形跡すら見当たらなかった。


天(っていうかこの家…広すぎだろ!!)


家具などは一通り揃っているが、それら全てまるで新品のようにきれいで、
使った形跡が全くない。


…もしかして、単純に留守にしてるって訳じゃ無いのかも。
もう少し集中して考えようかな。






 
 〜リビング〜


ふかふかのソファーに座り、天空は紅茶を飲んでいる。
ちなみに、この家にあったものを勝手に使って準備した。勘違いして
欲しくないのは、彼女はあくまで常識人であるということ。
まぁ、かなりマイペースだが。本人は気にしていない。



天(さてと。今までの事をまとめると、女の子を庇ってトラックに轢かれ、
  目が覚めるとこの家に居た。事情を聴くために家の住人を探したが、
  住人どころか、人が住んでいる痕跡すら見つからなかった。)


ここで問題になることがいくつかある。

まず、ここは誰の家なのか。

人が住んでいる痕跡がないのに埃っぽくないのはなぜか。

そして――――






―――なぜ天空は怪我をしていないのか。

天「あ〜だめだ、手がかりが少な過ぎる!」

とりあえず、この家の表札でも見に行こう。
そうすれば、ここに住んでる人の名字ぐらい分かるし。
それに誰か歩いてる人にでも聞けばここがどこかも分かるでしょ。


そう考えをまとめると、ティーカップをきれいに洗って証拠隠滅をし、
靴を拝借して家を出た。  *良い子はマネしないでね☆ by作者




外に出て、今まで自分が居た家を改めて見る。洋風な造りで、
あまり広くはないが庭がある。周囲の住宅と比べても、
圧倒的な存在感が醸し出されている。

…やっぱり広いな〜 きっとお金持ちなんだろうな〜

表札らしきものを見つけ、急いで駆け寄り―――



天「…どういうこと?」


表札を見て固まった。そこには、




―――『月城〜TSUKISHIRO〜』という文字が彫られていた。


これには見覚えがある。私が施設に保護されることになったとき、
これを抱えて施設の前で倒れていたらしい。だけど、どうしてここに
ついているのか…さっぱり分からない。

と、そこに、買い物帰りらしい女性が通りがかった。



…チャンス!!

天「すいません。今日日本に帰国したんですが、
  久しぶりなので迷ってしまって。…ここはどこですか?」

うん、我ながらすごいウソだね(笑)

女性「そう、大変ね。ここは並盛町○丁目辺りのはずよ」


…は?なみもり?…って、あの並盛!?





その後女性に軽く礼を言い、姿が見えなくなってから家に戻った。
そのまま玄関にしゃがみ込み、頬をつねる。









天「信じられないけど…リボーンの世界に来ちゃったの!?」






+++++++++++++++++++++++++++++++++

はい、ここで解説。

天空は推理の際に紅茶を飲むことで、脳を活性化させることができます。
そして、推理モードのときは、若干口調が変わります。
ちなみに、動揺が激しくて推理モードが解けると、元の口調に戻ります。

お読みくださりありがとうございました。









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