小説『永遠の月光』
作者:銀の雫()

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標的8「異端者たち(イレギュラーズ)来る!」























時刻 PM6:00







〜天空の家〜



結局、学校では何も聞けずじまいだったので、改めて事情を聴くべく、
天空は3人を自宅に招いた。


天「…で、気付いたらここに居たって訳だ。大体分かったか?」


3人が頷くのを見て、天空は手元の紅茶を飲んだ。アルコバレーノになったことを
話すかギリギリまで迷ったが、3人の安全を考慮し、話さなかった。


…3人を自分のせいで危険にさらしたくは無いな・・・。
そのせいでウソをつくのは仕方がないが、隠し事をしていると思うと…


…いや、こんなこと考えていても仕方ないか。





天「こっちの事情は話した。次はみんなの番だ。」
綺「え〜っと…」
天「…あ〜、悪いアヤ。龍一、説明頼むよ。」
龍「了解」
綺「えっ、何で?」
天「今までの経験上、アヤの説明だと、内容を整理するのが難しいからな。」
綺「ひどっ!!」
琳「まあまあ。どうせ一緒に居たんだし、こういうのは龍一のほうが得意だからさ」
綺「…どうせアタシは説明下手ですよーだ」
龍「ふて腐れるなって。事実だから」
琳「やっぱり容赦ないな、アンタ!!」
龍「真辺限定だけどな。そろそろ話、始めるぞ。」


龍一は、3人がおとなしくなったところを見計らって口を開いた。


龍「俺たちは、お前の引っ越し祝いに、3人で待ち合わせしてたんだ。」



















***大通り***









3人がそろったところで、天空の住み始めたマンションに向かう途中、
信号が青になるのを待っていた。
その間3人は、今後の段取りについて話などをしていた。







〈信号が青になる〉




綺『天空ちゃん喜んでくれるかな?』
龍『さあな。』
琳『…!アヤ!龍一!ちょっと待っ…』





キイィィィイ!












******
























龍「…で、信号無視の車にはねられたんだが、どういうわけか、
  リボーンの世界に来ちまったって訳だ」


何だそれ…多少違いはあるが、ほとんど同じ状況じゃないか。


龍一から話を聞き終わった天空は、ため息を一つつき、紅茶を一口。
結局話を聞いても、並盛に来てしまった謎のヒントになるようなことは無く、
かえって疑問が増えてしまったからだ。



天「結局、私たち全員トリップしたってことだな。」
綺「転生じゃなくて?」

3人「だって死んでないじゃん」


お、珍しくかぶったな(笑)





琳「それで、これからどうする?」
綺「どうするって何を?」
琳「もちろん、原作に関わるかどうかだよ。」
龍「傍観するのが一番いいと思うぜ。」
天「私は関わっても問題ないと思う」
龍「なんで?」
天「だって・・・




























    ――――――面白そうでしょ?」


3人「おいっ!!」


うわ、珍しくアヤにまでツッコまれた(笑)


天「まあ、冗談はさておき、実際、私たちがここに存在することで、多少
  原作とは変わって来る筈なんだ。それに、この世界に来たのには何ら
  かの理由があると私は思う。それが何かはわからないが…
  …原作に関わることで、何か掴めるかもしれないだろ?どっちにしろ
  何か行動を起こさないと、どうにもならない。」



…しばらく沈黙。




龍「…確かに、ずっとこのままって訳にもいかないしな。」
綺「そうだね。突然居なくなったわけだから、家族も心配してると思うし…」
琳「ちょっと、アヤ!」
綺「あ…ゴメン、天空ちゃん…」
天「気にしないで。施設の人も、心配してるだろうから同じだよ。」


…何か空気が重くなったな…。気にしなくてもいいのに…。











天「…イレギュラーズ。」
3人「…へ?(は?)」


突然天空がボソッと呟いたので、思わず聞き返してしまった3人。
そんな3人を特に気にする様子もなく天空は続ける。


天「異端者って意味。私たちにはピッタリだと思わない?」
龍「何がだよ?」
天「“本来在ってはならない者。世の理に背いた者たち”…」
龍「なるほど…確かにピッタリだな。」

天「まあ、これからもイレギュラー同士、協力しようね」
3人「うん。(ああ。)」






































――――――――――その夜。




…はぁ…。


イレギュラー・・・か・・・


私は一体どっちなんだろう…。


今の私はアルコバレーノ。

・・・・・・
つまり私はこの世界に存在している。


イレギュラーであり、イレギュラーではない。












自分の事がわからない――――――――



















私は一体何なんだ―――――――――――?



++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


あとがき。


最後のほうがちょっとシリアス…
それより、いつになったら原作に入るんだろう?
作者の私もわかりませんww

次回は、並盛大好きな人が出てくるはずです…

-9-
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