☆短編集其ノ二☆
『お○○い』
リビングにて――
響「暇だなぁ〜」
零「やはり、平和というのもいいものですね…」
瑠「何だか和むね〜」
響「そうだ!何か問題でも出し合わないか?」
霖「面白そう、やろやろっ!!」
響「じゃあ、俺から行くぞ?」
瑠「ど〜んっと来いっ!!」
自信満々に胸を叩く瑠璃…。
響「今から、ある四文字を俺が想像するから、それが何なのか答えてくれ!ちなみに最初の文字と最後の文字は
それぞれ「お」と「い」だ!!」
雪「お○○い?」
響「そうそう!」
霊「…あの、響史。これって四文字だよね?」
響「ああ!ヒントを出すとすれば、日常でよく使う……かな?」
麗「日常で……」
露「あっ、分かった!はいはーいっ!!」
響「おっ、分かったんですか?じゃあ、露さん!」
露「おっぱい!!」
『………』
……言うと思った。
『お○○い』(其ノ二)
響「いや…あの、えっ?」
霊「響史、ま…まさか響史がそんな卑猥な人だったなんて!」
響「ち、ちがうちがうっ!!」
露「えっ、違うの?」
響「当たり前ですよ!!……全く、露さんのせいで要らぬ誤解を招いちゃったじゃないですかっ!!」
露「えっ、だってちゃんと当てはまるじゃない!!」
響「日常でよく使わないでしょ!?」
露「……使わないの?ほら――ピーーーとか、ピーーーとかに」
ベラベラと喋る露…。
響「ピー音入る時点で、まずアウトです!」
霄「ダメだ、分からん!!」
麗「ホントにあるの?」
響「あるよ!ったく…、誰も分かんないのか?しょうがねぇな…答えは、“おしまい”だ!!」
『ええええええええええっ!!?』
瑠「そんなのズルいよ!」
霙「分かるわけないぜ、そんなの!」
霰「全くですわ!!」
零「さすがに、それはちょっとヘビーすぎです…」
いろんな人からの連続ブーイングの嵐…。
響「えっ、何コレ?何で俺…こんなにブーイング受けてんの?」
霊「響史って、ツッコミ的ポジションじゃなかったの?」
響「いつから俺、そんな役割になってんの!?てか、別にいいだろ?俺だって、俺だって毎日毎日ツッコミ
まくって疲れてんだよ!!俺だって、俺だってたまにはボケたいんだよっ!!」
『…………』
響「…あれ?」
……なんかシラけました。毎日毎日ツッコミばかりしてると、たまにはボケてみたいことって…あるよね。
『驚かせるはずが…』
響「あ、あんなところに雪が!しかも、気持ちよさそうに寝てやがる…。あっ、そうだ!驚かせてやるか…。
ふっふっふ……抜き足、差し足、忍びあ――」
?「わっ!!」
響「アバスタブラバブァッ!!!」
雪「ひゃっ!?…な、何?」
?「あははははは!な、何だよその声!!傑作だな〜あははは!!」
響「て、てんめぇ〜エアリス!お前、人が驚かそうとしてる時に声かけんなよ!ビックリしただろうが!!」
雪「どーしたの、お兄ちゃん?」
小首を傾げる雪…。
響「ゆ、雪…。いや、その……な、何でもないぜ!ところで、何か訊いたか?」
雪「えっ、特には――」
響「よ、よかっ――」
雪「“アバスタブラバブァッ!!!”以外は……」
響「いやあああああああああああああああああああああああああっ!!!」
…驚かせるはずが他の者に隙を突かれて驚かされ、その上赤っ恥をかくなんて。
★終わり★