小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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場には再び沈黙が流れた。さすがに快楽殺人者とは言え、自分の死には恐れを抱くのだろうか。
…いや、そんなことはないようだ。白樺の顔の笑みは依然消えない。そして最初に話出したのは白樺だった。
「…フフフ…いつかはバレると思ってたけど、まさかクソガキに暴かれるとは思ってなかったわwそう。私が快楽殺人者、poison factory。あいつらを殺したその日から、私の心の中には人を殺すことの楽しさを覚えた。でもね、青芝にあってからかしら。初めて人を殺す以外の楽しみを見つけたわ。もしかしたら、あんたの言うとおり親への未練が消えなかったのかもね。どこかで誰かに認めてもらいたい…そんな気持ちがあったのかも。事件の自白はもういいでしょ?どうせ私死んじゃうんだしwww」
笑ったままの白樺だったが、頭の上を見た白樺の笑いは少しながら引きつっていたように思えた。
「…ねぇ?どうせ死んじゃうんだから教えて。何で私が犯人だってわかったの?」
白樺が尋ねた。
「どういうことかな?」
「私知ってるのよ?あんたが色んな情報をもってて、私を最初から疑っていたって。そんな情報…あんたが持ってるはずないのに…あんたは一体なにものなの?」
「…さぁな。ま、俺が死んだあとで覚えてたら教えてやろう。…ゲームオーバー。じゃあね、白樺さん。」
俺は右手を高く上げ、振り下ろした。と同時に白樺の頭上の剣があいつの頭の上に落ち、貫いた。
その瞬間白樺は大きく目を見開き、剣が抜けたときには力なく倒れた。しかし、相変わらず、奴の顔から笑みは消えていなかった。

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