小説『二杯目のミントティーは誰のため?』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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「嘘は破られた、お前は真句夫妻になりすました。これは事実だ。こうなればあとは簡単。お前が真句夫妻になりすまし、この式場をしきっていたならば、ここで開催されるパーティーの運営もお前が主になるはずだ。ならば招待状を神威と大場に出せば…前もってあいつらの服を用意することができる!」
「…そうね。そうなるわよね。」
もう諦めたのか、白樺は俺の話を肯定し始めた。だがその顔には、少しながら笑みが零れていた。
それは俺も同じようだ。声を張り上げ、ゲームを楽しんでいる。これでクイーンも倒した。残るはキングだけ。
俺は推理を続ける。
「ここから先はさっきの話通り。亜降を殺害し、俺らが真句夫妻に事情聴取をするときに糸電話の原理か何かを使って、あたかも二人が話しているように錯覚させた。そして大場と神威になりすまし、二人に罪を被せた…まぁ結果として青田が疑われたんだけどw」
「…ハハ。そのとおりよ。」
「そしてそれを傍観者面で見守り、逃げようとした…ま、無理だったようだがな。これが今回の事件の全貌だ!もう言い逃れはできまい…チェックメイトだ白樺 空輪!」
…そう、チェックメイト。それはこのゲームの終わりを表す。
そして…

白樺の死も。

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