小説『繰り返し一粒』
作者:氷菓()

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...

海斗はその後私に話しかけず、
教室を出て行った。

「未来ーー!あれ....未来の彼氏は??」
凜に話し掛けられ我に返った。
『も、もう行っちゃった』
出来る限りの作り笑い。凛には上手く誤魔化せてるといいな..
「そっかぁ........あ、怜!」
凛は、じゃあね〜と言うように手を振り彼氏の
元に行った。

そう言えば...もう放課後。
茱萸の事、海斗の事を考えてばかりいた。

ふと窓の外を見つめる。
凛と怜君だったっけ...
一緒に帰っているのを教室の窓から見つける。
『いいなぁ...』
だって私はどう足掻いたって...
海斗は一緒に帰らない。
いつも「用事があるから」って..今日もそう言われ、
流石にショックだった。
だから下校時間ギリギリまで教室に残っていた。

「用事..って何なの....私より大切な用事なの?」
そんな事を一人で呟いていた。
夕日が眩しい。そろそろ帰らなきゃ。
と思い席を立って窓の外が視界に移った。

ぇ,,,,,?

私は思わず鞄を落としてしまった。

第一章完〜それは些細な事から〜

-3-
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