朝が来た。
昨日の事はよく覚えてない。
いや思い出したくないだけなのかもしれない。
ただ、分かるのは....
君から貰った人形が無くなっているという事だけ。
『そろそろ...行かないと遅刻しちゃうな...』
私は普段と変わらない様子で朝食を食べ、
学校に登校した。
皆幸せそうだ。
彼氏と一緒に登校して...
「未来ーーー!おっはぁーーー!」
『凛...おはよう。』
「ねぇ、茱萸彼氏出来たんだねぇー」
茱萸、その名前は今一番聞きたくなかった。
「相手は誰なのかよくわかんないけどー
めっちゃ幸せそうだよね。いいなぁーーーー茱萸」
『...............さい。』
「ぇ?」
『うるさいッッッッッ!!!!』
私の声が辺りに響き渡る。
皆不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。
「ぁ,,,ご、ごめ..」
凛は泣きそうな顔をしていた。
その顔を見て私は我に返った。
『ぁ,,,,,』
声が震えて上手く言葉に出来なかった。
私は気まずさに耐えきれなくて教室に逃げ込んだ。