真っ暗で雨は止むことを知らないかのように、大地を打ち付ける。
その中、女一人立っていた。
女は水色の髪水色の瞳で、頭に白い鉢巻をしている。
もう夜中だというのに、こんなところで何をしているのか。
普通に見れば、立ってるだけのようだ。
立ってるだけで、もう頭から足までビショ濡れだ。
「陽那日。帰るぞ。」
声をかけたのは、陽那日と呼ばれた女と同じぐらいの年の男だ。
その男は銀髪の天パで、白い服、白い鉢巻をしている。紅色のきれいな瞳をしている。
「…ああ。」
短く答える。
「明日は、大変になるってよ。速く戻って、早く休もーぜ。」
男は軽く言った。
「ああ。そうだな。……銀時…飯は食ったか?」
男、坂田 銀時は不思議そうな顔をした。
「?まだだ。今日は戻るのも遅かったからな。まだ、飯の準備の途中だろ。」
「そうか。」