小説『ソードアート・オンライン 未来から転生した魔王少年のお話し』
作者:沙希()

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第一話 転生してからもう数年だ。さて、ロケラン、え?ゲーム?





俺、いや、僕が神様から落されて数年が立つ
僕がいる日本は、僕の知る日本とは違い本当に平和そのものであった
人が楽しそうに道路を歩き、レストランで食事したり、遊んだり
車だって、未来と違うが全部ガスや電気で動いている
少し前と比べると不便と感じる部分もあるが、平和だったらそれはそれで贅沢な望むだ




「エミル〜〜〜!!」




「木綿季?どうしたの?」




「見て、見て、これ!!」




僕は木綿季が手に持っていた一枚の手紙を受け取る
あ、紹介が遅れたね
彼女、紺野 木綿季、11歳である
可愛い容姿に、元気を現すような眩しい笑顔が特徴の女のだ
今は僕とこの子の姉とで一緒に暮らしている
昔は姉共々HIVに掛かっており、僕が友人似たのでHIVの対抗薬を作って貰い、なんとか治る事に成功し、今はこうして姉共々元気いっぱいなのだ
僕が編み出したHIVの対抗薬で他の患者さん達も元気になり、友人の所ではゲームもしかり、医学も有名になってしまった
あの人は元々学者らしいが、たかが医学を齧った程度の僕が病院などに相手にされる訳が無いので彼に頼み、結果的にHIVの感染者を救う事が出来た



と、話しが逸れてたね
それで、木綿季が持ってきた手紙は、とういうと・・・・・



「茅場から?態々なんだろう。木綿季、誰かに聞いてない?」



「私も分からなかった。最初は白衣の人が、エミルに渡して欲しいって言われたから」



「そっか」



僕はそう言って手紙の封を切り取り、中を取り出し手紙を開く
そして僕は木綿季と一緒に読み始めた





―――――――――――――
友人であるエミルへ



私はついこの間私が設計していた≪ナヴ―ギア≫のフルダイブ用マシンが完成してね、ぜひとも君に初のテスターとしてVRMMORPG『SAO――ソードアート・オンライン―――』を1週間体験して貰いたい
勿論、無理にとは言わない
だが、私の夢である『真の異世界の具現化』を笑う事無く私の夢を聞いてくれた君だから頼んでいる事だ
正式な活動はもう少し先になるだろうけど、君には是非とも最初にプレイしてもらいたい
あ、木綿季ちゃんも一緒でも構わないよ?
もし断るなら電話してくれ。その時は別の人に頼むとするよ



茅場 晶彦より

―――――――――――――



と、書かれてあった
えっと・・・・・・VRMMORPGってなんだろう?
でもRPGって言ったら・・・・・・・ロケラン?
『ソードアート・オンライン』って言うのが、ロケランの名前なのかな?



「エミル、行こうよ!!茅場さんって人の所に行こう!!」



木綿季は行く気満々の様だった
まぁ、別段友人として頼まれたから別段断るつもりはないし、それにRPG、もとい、どんなロケランを作ったのか気になるし



僕は藍子さんに断りを入れて、木綿季を連れて僕は茅場のいる研究所へと向かう事にした








研究所につき、何やら白衣を着た人が僕と木綿季の前に立って許可証を見せろと言ってきたが、直ぐに茅場来たとたんに白衣の人は急に態度を改め、僕と木綿季に敬礼をした
うん、腕の位置もきっちりしてる良い敬礼だ




「それで、茅場。茅場が言ってたソードアート・オンラインっていうロケランを見せてほしいんだけど」




「なんで私が量子物理学者なのにロケットランチャーを作らなければいけないのだ。私が作ったのは、ゲームだ」




「あ、そっちね」




何となく残念と思ったのは、内緒である
茅場が呆れたように僕を見て溜息を吐く




「まったく。ボケるのは良いが私の仕事くらいは覚えておいてくれ」



「ゴメン、ゴメン。このごろ色々忙しかったからさ。引っ越しとか、荷造りとかで」



「あぁ、木綿季ちゃんの家に居候してた日か。それはすまなかった。」



「良いさ、別に。それよりも、そのソードアート・オンラインっていうゲームについてだけど」



「分かってるさ。こっちだ」



「行こう、木綿季」



「うん!」



僕と木綿季は、茅場の後を追い研究室の奥へと向かった
そしてようやく茅場の研究室につくとそこには何やらベッドが2つほどあり、前に見せてもらったナヴ―ギアがそこに2つあるのだ
なるほど、寝て被れというわけか




「察しの通り、これは頭に被る物だ。まだまだ改良の余地があるけど、リアリティー感は現実そのものだ。どうだい?気にいったかい?」




「あぁ、全く以て面白そうだ。茅場の夢が、現実に一歩近づいたんじゃないかな?」




「まだまださ。でも、何時かは・・・・」




「ねぇ、ねぇ早く始めよう!私とっても楽しみにしてたの」




「おっと、そうだったね。では、始めるから2人とも、ナヴ―ギアを被ってベッドの上に仰向けになってくれるかい?」



僕と木綿季は茅場の指示通りナヴ―ギアを被り、ベッドに仰向けになる
うむ、妙な感じだ



「じゃあ、行くよ。リンク、スタート!!」



茅場の声と共に、俺は意識を手放したのだった











見なれない街
そこは人一人も通っていない寂しい街中だった
俺はいつの間にかその街に立っており、気が付くと変な服まで来ている
となりには、何かコスプレした誰かがいるのだった




「え、エミルなの?」



「そういうお前は、木綿季か?て言うか、ここどこだ?」



『ここはソードアート・オンラインのステージであるアインクラッドの1層目、始まりの町だ』



「「うおっ!?/わっ!?」」



急に立体映像の等身大の茅場が現れたので俺と木綿季はビックリする
そういや、なんで口調が何時の間にか俺になってんんだ?




『はっはっはっは。いやぁ、どうやら成功したみたいだね。だけどこれは驚いた』




「自分のゲームが完成したのに驚く事でもあんのか?」



『いや、私が驚いているのは君だよ、エミル。君の姿、現実世界とそのままだ』




「は?だからそれがどうしたんだ?」




『だからだよ。本来ならこのゲーム設定された男性キャラの容姿が決められるんだ。そこに居る彼女、木綿季ちゃんの様な女性になったりする。だけど君の場合は全く違う。本来ならばこんな事は有り得ないのだろうけど、現実の君の体がそのままゲームの世界に反映しているんだ』




「へぇ〜、そうなのか」




『なんか、どうでも良さそうだね。』




「別にどうでもいいだろ、いくら完成したゲームでも誤差くらいはあるさ。それよりも、操作方法とかどうなってんだ?もしかしてコントローラー無しで自分で動く事が出来んのか?」





『その通りだ。因みにメニューウィンドの出し方だけど利き手の中指で空中をクリックすれば現れる。因みに戦闘は、口で説明するよりも慣れだね。もし不安ならアイテムボックスにマニュアルが入ってるから、見て見ると良い。では、健闘を祈るよ』




そう言い残し、茅場の立体映像は消えた
なるほど、利き手を空中に中指で・・・・・・




「わ、出た出た。え、えっと、プレイヤー名を登録してください?ねぇ、エミル、これどういう事?」




「書いてある通りだろ。ちゃんとキーボードも出来るみたいだし、取り敢えず『エミル』と」




「じゃあ、私は『ユウキ』、で良いかな。次はステータス♪」




ユウキはステータス画面を開き、続いて俺もステータス画面を開く
片手剣士で、レベルが1、スキルは、結構あるな・・・・・
ユウキの方を見ると、何故か俺とはまったく違うステータスが表示されていいた。




「あれ?ユウキ、お前、スキルないのか?」




「え?ないよ?レベル1だから当たり前でしょ?」




「いや、だって俺のなんて、ほら」




「うわ、ホントだ。というかこの『魔王』ってスキルって言うのは何?」




「知らん。というか、なんでソードスキルがもう覚えてあるのにお前のはまだ覚えてないわけ?」




「さぁ?」




はぁ、と俺とユウキは溜息吐く
取り敢えず1週間後に茅場に聞くとしてだな、まずは何をすればいいのだろうか?



「エミル、こいう時はクエストとか受ければいいと思う。前に友達のお兄さんがよくやってるゲームがこんな感じだったし、頭の上の何か色が付いたアイコンが浮かんでいる誰かに話せばいいと思う」




「へぇ、良く知ってるな。まぁ、取り敢えずそうすっか。お〜〜〜い!!誰かクエスト持ってる奴はいねぇか?」



「え、エミル?今いるのは私と君だけだから、他はMPCだよ?直接話を聞きに行かないとダメだよ」



な、なんだと!?
くっ、思わず叫んだ俺が馬鹿みてぇじゃねぇかよ
取り敢えずはそのアイコンが付いた野郎を探すとしますかね

-4-
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