小説『なんやかんやで赤龍帝』
作者:黒鋼()

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えー、ハーメルンの方に届いたコメントに絡めた文がございます。
失礼かもしれませんが、ご容赦を。



あー、ダラっと行きましょう。




第四話「なんやかんやでグレモリー家」






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城の様な、てゆうか城だろと言いたくなる豪勢なお屋敷。

その中の広〜い一室に通された俺。

銀髪メイドさんが側にいてくれるが、いかんせん腹が減った。



コメントで『麻婆豆腐を吹き出したから返せ』と書いて下さった猛者だが、俺は腹が減っているのだ、

返す麻婆豆腐があるなら、とうの昔に食っている。

コメント面白かったですありがとうございましたまた次回もよろしくお願いします。

好印象を狙ったありきたりなお返事社交辞令を述べさせてもらった所で……、腹が減ったのだ。



もう何でもイイよ、この女、食ってやろうか?(物理的に)



『……しないよな?』



流石に人型のモノを食うのは抵抗がある。

てか、食うと思ったのか?



『相棒だからな』



その諦観した物言いは何だ?



「もう少しで旦那様と我が主がいらっしゃいます、もう少々お待ちを」



どうやらこの屋敷の主人とメイドさんの主は別人らしい。

つまりはお腹が減った、ということか………。



『おい待て、どうゆうことだ』



そんな事も分からないからお前はいつまでもドライグなんだよ?



『俺の名は罵倒の表現じゃないぞ、空腹のあまり思考回路がグチャグチャになっていないか?』



うん、目眩がする。 フラフラする。

ドライグをどう料理して食べようか…、ぐらいしか考えられない。



『かなりの重症だな!? それと食うなよ!?』



そんなやり取りをしていると、紅髪の男性二人が登場。

一人はダンディなおじ様、もう一人はイケメンである。

親子と思われる。



「君が我が娘とその友人を救ってくれたという人間かね?」



――ぐぅぅぅぅぅ〜――



『おい相棒、いくら空腹だからといって腹で返事をするな』



俺の中のテロリストは、もう我慢の限界らしい。



「ハハハ、父上。 この子はお腹が空いている様ですよ?」

「フフ、これは気が利かなくて済まない。 直ぐに用意させよう」



にこやかに言ってくれるダンディズム溢れるおじ様と爽やかイケメンお兄さん。

メイドさんもニコニコしてる。



それから沢山の料理が運ばれて来たのだが………。



美味い。 美味すぎる。

止められない止まらないとはこの事か。

一心不乱に料理を貪る。

マナー? 何ソレ、食えんの? 

そんなもんで腹は満たされないんだよ。

一般庶民の俺様にそんな高尚なモン求めんじゃねぇぞコラ。



「ハハハ、料理は逃げないよ? 落ち着いて食べなさい」


とおじさんに言われたので、仕方なく普通に食べる。

食わせてもらってる以上、一応従ってやろうじゃないか、覚えてろよドライグ。



『だから何で俺!?』



銀髪メイドさんは口の周りに付いた食べカスを微笑みながら拭いてくれる。

至れり尽せりである。



出てきた料理を片っ端から完食してやり、取り敢えず落ち着く俺の腹。

亜麻色の髪の美女? 美少女?も席に加わり、お礼を言われた。

色々と状況説明を終え、本題に入る。

空気が変わった。



「君は何者かね?」



人間です、以外に答えようがあろうか?



『赤龍帝と名乗ればいいじゃないか』



馬鹿野郎、俺をお前の中二病に巻き込むな。

黒歴史確定だろうが。

こんな可愛らしい幼児にトラウマ植え付けて何が楽しい、この変態め。



ドライグが泣いてしまったのでそろそろ答えるとしよう。



「人間、兵藤一誠、五歳、男。 国籍は日本。 趣味は昼寝、特技は早寝。 あと赤龍帝」

「ふむ、一誠君か……、って、えええええ!?」

「そうかそうか、寝るのが好きなんだね…、って、何ィィィィィィ!?」



その場にいる全員が驚愕。

どうした?



『あまりにもサラッと、ついでのように赤龍帝と告白するからだろう』



お前の中二病は万国共通レベルか。

どんだけ痛々しいんだテメェ。



どうやら今までドライグがほざいていた妄言と思っていた話は、

ここにも浸透してしまっている様だ。

ちなみにイケメンさんは魔王らしい。

悪魔は、天使と堕天使との戦争で数が減ったから転生させて悪魔を増やしているそうな。

妄想にしてはなかなか難儀である。









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