小説『超短編集3『憂鬱サンタの優雅な休日』』
作者:加藤アガシ()

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【爆音ナイトフィーバー】




パラリアパラリア〜♪
ぶぉんぶぉん。
ぶぉんぶぉん。



受験生タミオは、おごそかに準備する。


前もって、用意したモノはロープ(堅くてコシのあるもの、800円)。
それだけ。

段取りは簡単。

?奴らのゴキゲンな『コース』に先回りする。

?道路を跨いだ電柱二本に、買ってきたロープをピンッと張り付け、きつく結ぶ。
 (その際、近所の住人に見られないにように気をつける)

?電柱の裏に隠れ、ゴキゲンな奴らを待つ。

至って簡単。
たった、それだけ。



パラリアパラリア〜♪
ぶぉんぶぉん。
ぶぉんぶぉん。


ゴキゲンな爆音はステージに近付いてくる。
そして、受験生タミオはこう呟く。


『さぁ、ショータイムの始まりだ・・』

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