小説『solitude alliance 』
作者:銀虎()

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#1

嫌がらせ、悪口、シカト、ハブり

人と違う。見える大きめの弱点がある。異質な何かを持っている

大人は、子供を侮りすぎだ。

子供は、大人の思っている以上に残酷だ。

子供は、大人以上に陰湿で、恐ろしい。

子供は、大人よりも暴力の種類を持っている



11月の寒空の中、多くの群衆の中に紛れ

私服を着て、定時高校への通学路を歩いているのは僕

父子家庭の出来の悪い人間だ。

「おはよう。」

僕は、声を掛けられた。古馴染みの天だ

「おはよ」

僕は、そっけなく答える

髪の毛を3センチほどに刈り上げ、Gパンに長袖のシャツにネックウォーマー

ウィインドブレーカーという格好で、少し童顔

大抵の人は、男の子と称すような奴だが、生物学上、XX遺伝子の女である

公認の医師による、決定ではないがどうやら「性同一性障害」を持っている

しかし、一応僕の彼女である

「楓ぇ、現代文の宿題やった?山月記の語句の調べ」

楓とは、僕のことだ

「やってあるけど・・・ソラにはうつさせないよ?」

冷たく突き放してみた

「なんで?」

鋭い目で、にらんで来た

「いつまでも、元気さんと携帯で長電話してたんでしょ?自業自得だよ?」

僕は、カバンの中を漁る

「なんで、長電話って分かるんだよ?」

カバンの中の電子辞書を探し当て、ソラに差し出しながら

「昨日、僕の方にもメール入ったからさ、。

僕は宿題があるっていって断ったけど、あて先の所にソラのアドレスも入ってたし

ソラなら、話すでしょ?その一時間あとに電話しても通話中だったし。

はい、辞書。

現代文4時限目だから休み時間の間にやれるだけやってみるんだね。」

「けち臭い」

「若いときは苦労を買ってでもしろってね」

「それは、売る立場の人間言葉だ。買うほうはゼッタイ嫌だ。」

なかなか、いいこというなぁ

半ば感心しながら、辞書を引き渡す。渋い顔をしながら受け取っていた。

「いいや、お前なんて甲斐性のない奴により。リンちゃんに教えてもらうから」

「リンって、犬園か?・・・・・そっちのほうに最初から頼んだらよかったんじゃないのか?」

「お前は、一応、俺の彼氏だろ?一応頼んでみるわ。」

「・・・・そうだな・・」

犬園凛(いぬぞの りん)クラスメイトで小学校からの仲だ。俺より頭はいい

そんな他愛もない話をしながら僕達は、学校に向かった。

僕の人生の分岐点の朝はいつもと何も変わりはなかった。

-2-
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