更新遅れてすいませんでした m(_ _)m コッチをそっちぬけで他作品を書いてました。節度って大切だな〜 と実感した作者でした
第十話『覇龍』
<汝、我の声が聞こえるか>
・・・あぁ、聞こえるさ。覇龍さんよ
<では主、力は欲しいか?>
何を唐突に? と思っているとーー
<唐突ではない。 あの無様な負け方、なんなのだアレは>
心の中読めるのかよ・・・
無様とか言わんでくれるか? アーシアを庇って何が悪い・・・
<庇ったことを言っているのではない。 庇った後何故戦わなかった?>
何故って、弱点の光の銃弾を雨のように受けたんだぞ? 意識が朦朧としている中でどう戦えって言うんだよ!?
無理難題を当然のようにこなせ。 と言っているように聞こえた俺は、なぜだか少し頭にきていた
<なら言い方を変えよう・・・主はそのアーシアとやらを守っただけで、済んでいるのか?>
・・・どういう意味だ?
<アーシアを守った。それで自己完結しておらんかと聞いている>
・・・。
図星で何も言えなかった
<やはり図星か・・・我の主はそんなくだらない事で満足する程度の器 だったと言うことか・・・期待外れだったな>
おい、くだらないってなんだよ・・・おいっ!! 聞いてんだろうがぁ!!
覇龍の言い方がアーシアを貶した感があり、頭にきた俺は怒鳴るように叫んだ
<くだらんだろう、守って終了。 そんな主自体がくだらんと言っている>
じゃあどうすりゃいいんだよ!?
この時、自分の非力さ、無力さを痛感した
<改めて問おう・・・汝、修羅となり、力を望むか?>
その答えは一択だった
ああ、俺が守れる範囲の人たちを守り、それに仇なす者達を砕く力なら・・・俺はそれを強く望もう
<そうか・・・では我と主との契約は成立だ>
契約・・・? まぁいいか
◇
「んぅ・・・ここは、病室・・か」
覇龍との対話(?)が終わり、初めに目にしたのは天井だった・・・当然なんだが
「あ、きと・・・?」
聞き覚えのある声が聞こえた方向をみるとーー
「あ〜、え〜と・・・おはよヴっ!?」
起床数秒で抱きついてきたーー緋奈鞠の姿があった