小説『流星愛歌』
作者:睡蓮唄()

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2、

今日も無事に授業が終わった。けれどこれから部活が待っている。だけど部活だけは楽しみだった。
部活にでるために学校に来ているようなものだ。
わたしは吹奏楽部の数少ない部員の中の一人だ。
その中で私はフルートをやっている。フルートは今はもういない母から買ってもらった楽器だ。小さい頃からずっとフルートを吹いているのでもう手馴れたものだ。
今はパート練習だから、それぞれ好きな場所で吹いている。わたしは誰もいない屋上がお気に入りだった。
グラウンドは運動部の練習が行われている。大会が近いせいもあってか先生が怒鳴っている。
そんな運動部にかまわず練習をする。何度も何度も練習したこの曲。自分的にはこの曲が好きだった。

「流星」と言う曲が自分はなかなかうまく出来ない。そんな自分と戦いながら一生懸命練習した。
人間関係はめんどくさい。だけどフルートだけはここまで好きになれた。

結局、自分は傷つくことから逃げているの?−

そんな考えが頭をよぎる。確かにそうかもね。きっと・・・
だけどそんな簡単な理由じゃかたずけられない問題だ。

「死にたいな・・・」
青い空を見てそう思う。あの鳥は何も傷つくことは無いだろう。
あの鳥がうらやましい。

あの空を自由に飛べたなら・・・・・
あの空を・・・・・・・

-2-
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