小説『魔法少女リリカルなのは〜技術チートになった転生者…………なのか?〜』
作者:触手系男子()

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第12話 過去の出来事、空白の時間(ようするに時間稼ぎ)





まず俺が初めて母親の工房に入れてもらった時のことを話そう。





〜六年前〜


「さ、ここが私の工房よ。」

「へぇ〜
……………………………………………………………………………………………………大根?」

俺の目がおかしくなったのか何種類ものデバイスの中に大根があった。

「ええ。それはデバイスよ。種類はアームドデバイス。」

「マジかよ……」

よく見るとカートリッジシステムまで搭載されてやがる。
大根のくせに……

「カートリッジシステムはなかなか出回ってなくて大変だったのよ〜
あ、ユーキ。デバイス作りの基本はわかるわよね?」

「え?うん、まあ。」

「じゃあ作ってみなさい。形はネギで。」

「ネギ……だと?」

「ええ、種類はストレージデバイスね。」



この時が俺のネタデバイスを作り始める切っ掛けだ。
因みにネギ型のデバイスは意外と簡単に作れた。





次は俺の師匠であるロッテリa…ロッテとアリアに初めて会った時だ。






〜七年前〜


「この子がコータと私の息子のユーキです。」

いま、アリアさんとロッテさんに母さんが俺を紹介してる。
グレアムさんにはさっき会ってきた。

「へぇ〜、子が。
魔力とかは?アリス達の子供だしつよいんじゃない?」

ロッテさん(おそらく)が母さんに聞く。

「魔力はAAA+です。魔力のコントロールはやらせてます。」

今から簡単な魔力コントロールならやってる。

「AAA+!?この歳からそれだけあるのか…
私たちの所で修行させてみない?ちょうどクライド君の息子も鍛えてるし。」

えっ!?ちょっ!?

「はい、よろしくお願いします。」

母さん!?…諦めよう、母さんに逆らっても無駄だ。


その後、猫二人(二匹?)に訓練室みたいな場所に連れてこられた。

「さあ、まずは体力作りからだよ。」

まさか…ね?

「ほ、方法は?」

「それは、このシューターを避けるんだよ!」

アリアさんとロッテさんは何十個ものシューターを出してきた。

「加減はしてるから頑張って避けてね〜」

「死ぬわー!!」



この数分後に何発か当たり、リタイアした。
クロノとはこの時に仲良くなった。クロノも似たようなことをされたんだろう。






最後にユーノと遺跡発掘に行った時だな。






〜三年前〜


「久しぶりだな、ユーノ!」

「久しぶり、兄さん!」

ユーノが飛びついてきた。

「元気そうだな。」

「に、兄さん、恥ずかしいから頭を撫でるのは///」

おっと、気付かぬ間にユーノの頭を撫でていたようだ。ユーノってなんか小動物のような雰囲気だから撫でたくなるんだよな。時々フェレットになってるし。

「ゴメンゴメン。」

「あっ……」

何となく名残惜しそうな感じだがスルーしよう。

「母さんに遺跡調査を手伝えって言われたけど、遺跡ってどこにあるの?」

母さんは人使いが荒い。まあ、遺跡調査は結構好きなんだが。

「あ、コッチだよ。」


〜少年少女移動中〜


「お、ユーキ!来たか!」

「あ、シャルルさん!お久し振りです!」

この人は シャルル・スクライア。
普通そうに見えるが重度のうっかりだ。男の、しかも遺跡発掘を仕事とする人のうっかりとか誰特だよ。

「大きくなったな!体も鍛えられてるみたいだし。どんな鍛え方をしたんだ?」

「……思い出させないでください。」

ロッテリア姉妹にやられたのは拷問だったと思う。

「そ、そうか。
今から遺跡に行くが準備出来てるか?」

「あ、はい。」

「僕も大丈夫だよ。」

「それじゃ、古代遺跡に出発だ!」


〜移動中〜


要塞じゃねぇか…

「この要塞はベルカが栄えていた時よりもはるか昔に作られたらしいぜ。」

ベルカより前か…

「なんか、いろんなところに爆弾みたいなのがあったから解体して安全な状態で保存されてるらしいけど……」

あぶないな。
あれ?

「ってことは一度入ってるの?」

「ああ、だけど一つだけ開けない部屋があるんだ。」

「だから俺にも手伝えと。」

「分かってるじゃねえか。じゃあ行くぞ!」

シャルルさんは遺跡の中に入っていった。

「ユーノ、行くか。」

「うん。」


〜探索中〜


「着いたぜ、ここがさっき言った部屋だ。」

なんかモニターが付いた扉だ。

「なんでここが開かないんだ?」

「いや、正確には開けないんだ。」

「開けないって?」

ユーノがシャルルさんに聞く。

「ああ、問題が出されるんだ。壊そうにも爆弾が取り付けてあるっぽいから中まで吹っ飛びそうだし……」

「んじゃ、やってみますか。」

『3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせがないことを証明しなさい。』

フェルマーの最終定理!?ここ地球じゃないよ!?

「な、わからねぇだろ?」

うん、これは普通は無理だろ。そもそも口頭で答えを言うなんて無理だし。
……ん?あれは

―――ガラガラガラ

扉の横がスライドするようになってた。
少し隙間があって風が吹いて来たから気が付いたけどこれは鬼畜だろ。

『合格。』

シャルルさんとユーノは呆然としてる。

「まあ、良いから入りましょう。」

中に入ってみると研究施設のようなところだった。

「ん?これは?」

メモリーカードの様な物があった。
中身を解析すると中には未完成の治療魔法が入ってた。

「持って帰るか。」

他には何かないか調べてると……

―――ガコッ

「あっ!」

「シャルルさん!?なにやってるんですか!?」

何かを押す音とシャルルさんの「やっちまった!」というような声、ユーノの悲鳴に近い声が聞こえた。

―――ゴゴゴゴゴゴゴ

「…シャルルさん!?またですか!?」

「すまーん!」

「兄さん!逃げるよ!転送をお願い!」

「ああ!トランスポーター!」

……あれ?魔法が使えない?

「……ユーノ、走って逃げるぞ。」

「……うん。」

「「こんなところで死んでたまるかー!!!!」」

「ちょっ!?置いてくなよ!」

後ろでシャルルさんが何か言ってるが気にしない。元凶はアイツだ。


結果から言うと全員生き残った。遺跡は大爆発したが。
まあ、族長にシャルルさんが怒られてたが自業自得だろう。
俺は疲れたので家に帰って寝た。
……あ、メモリーカードを渡すの忘れてた。



この時に忘れて持ち帰った治療魔法が『リヴァイブ』だ。
その後シャルルさんと何回か遺跡に行ったが、毎度殺されかけてる。











「まあ、俺の昔って言ったらこんな感じかな?」

「へ、へぇ〜」

「すごーい!」

「アンタも苦労してるんだね。」

「……ノンフィクションですか?」

「ノンフィクションだ。」

上からフェイト、アリシア、アルフ、リニス、俺だ。

フェイトとアルフとアリシア、そしてなによりリニスが何でいるか気になってると思う。
フェイトとアルフは裁判が原作より早く終わったからだ。
アルシアとリニスについては今から説明する。
ぶっちゃけ、俺もリニスが生きてるとは思ってなかった。



〜数週間前〜



裁判も終わり、プレシアさんは技術部、フェイトは嘱託魔導師になった。

「アリシアとフェイトは貴方のところに預けるわ。」

「……Why?」

「理由は私があまり帰れそうにないの。リンディに預けようと思ったんだけどリンディも帰れないし、貴方のところならアリスもいるし大丈夫でしょう?」

「……アリシアがネタデバイスマイスターになりますよ?」

「大丈夫よ、そのためにもこの子に監視しておいてもらうから。」

「この子?」

プレシアさんが懐から猫が入ったカプセルを取り出した。

「この子はリニス。私の使い魔よ。フェイトを教育してもらってたけど、アリシアが目覚めたらアリシアも頼むつもりだったから魔力供給を最小にして生かしておいたのよ。」

「いや、その前に何処にしまってあった。
それに生かしておいたって……」



って感じだ。
アリシアは体に精神が引っ張られてるのか、だんだん落ち着いてきた。
魔法もフェイトほどではないが上手くなってる。
アリシアが自分の魔力光が水色に近いので「ユーキとおそろい〜」とか言ってたせいで俺がプレシアさんに殺されかけたりしたのは記憶に新しい。

「そういえばなのはとなのはの友達からビデオレターが来たんだ!
ユーキ、返事を送るとき一緒に映ってくれる?」

「……嫌な予感がするんだが……そのなのはの友達の写真とかってある?」

「うん、あるよ。」

フェイトが写真を見せてくる。やっぱりなのはの友達はアリサとすずかだ。
なのはの友達がアリサとすずかってことはわかるが怪しまれないためにも見ておかないとな。
変なイレギュラーがあるかもしれないし。

「……フェイト、無理だ。」

「どうして?」

少し悲しげにコッチを見るな!罪悪感があるだろう!

「この二人が誘拐されてるのを助けた時がある。
恥ずかしいし、会ったりしたら面倒ごとになりそうだ。」

「そう……仕方ないね。」

「ああ、ごめんな?」

実際は映ってもいいんだが、心の準備というものがある。

「大丈夫だよ。」

「それにしてもアンタも色々やってるねぇ。厄介事を引き寄せる才能があるんじゃないかい?」

「ははは……
そんな才能はいらん……」








































……A'sでは海鳴市にまた行くことになるんだよな。
面倒ごとに巻き込まれる覚悟をしとくか。たぶんアリサとすずかにはまた会うだろうし。











〜おまけ〜
母親のデバイス製作課題
のちに出てくるかも……

1.ネギ型ストレージデバイス「首○パッチソード」←パクリである。
2.おたま型アームドデバイス「ヒスイ」
3.双銃型ストレージデバイス「ハイリッヒクーゲル」
4.対衝撃機構搭載型打撃専用アームド式ストレージデバイス試作機二号「ファイティングギター」
5.特式インテリジェントデバイス「ジュワユーズ」
6.バイオリン型完成形アームド式ストレージデバイス「アトランティス」

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