小説『最強彼女』
作者:櫻井音羽(音羽.Com)

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「三班だったら我輩と同じだな!」

また、ややこしそうな新キャラが出てきたよ・・・。

「おお、千田」

千田明(せんだ めい)
・・・超がつくほどの問題児である。

黙ってりゃ、ちょっとかわいい女の子なのになぁ・・・。

「よろしく頼むぞ!我輩の足を引きずらぬようにな!!」

「はぁ・・・」

僕はそう言うしかなかった。

「おら、もう席もどれ」

僕は席に戻って、ひそかにため息を付いた。

あんなヤツが同じ班だなんて・・・。

なんてツイてない・・・。

「遅いぞ!西山」

先生に軽く説教されて、僕たちはバスに乗った。

あれ?だれだっけ、席が隣の奴。

「やあ!」

うわっ、朝っぱらからめんどくせぇな・・・。

話しかけてきたのは、南藤好男だった。

「西山氏、よろしくな!」

よろしく?

「はぁ?」

「バスの席、隣だろう?」

マジかよっ。

二時間こいつの隣にいるなんて・・・

「・・・今日はツイてない」

「何か言ったか?」

「いや」

席に座り二、三分経ったころ、南藤がうつむいて呟いた。

「吐きたい・・・」

「えぇえ?!!」

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