小説『ISの世界に転生』
作者:ニケ()

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第2話 神様との運命的な出会い

空side

「んー、此処は何処だ?」


やぁ、皆さんご機嫌麗しゅう(笑)。先程、私、秋月 空は男の筋肉美を見たショックで死にましたー。イェーイ、やったね!何で分かるかって?だって、頭の上にピカピカ光る輪っかがあるからですよ。それに気付いたら『あの世』に来ちゃいました(テヘッ☆


「オエッ、自分でやってて気持ち悪い。」


ずいまぜん、みなざん吐ぎぞうなのでずごし待っでぐださい。


〈暫く御待ちください〉


「フゥー、すっきりしたー。もう二度とやんない。というか、あれやって誰が嬉しいの?。男がやるもんじゃないよ、まったく。」


そういえば、僕が拒絶反応を起こしてる最中気付いたけど、吐いた後に喉が痛くなるでしょ?アレ、僕が思うに胃酸が原因だと分かったんだけど、どう?知ってた?僕、長年の疑問が解決したから、とても機嫌が良いです。もう何が来てもブッ飛ばせるような気がしますww


「よし、暇だからそこら辺ブーラブラしようかなっ…えっ?」


僕が気分転換を兼ねて自分がいる場所の調査をしようと青空が広がる広い草原に後ろを振り返り歩き出すと、ソイツはいた。


「雪のように白く小さい体に、悪魔のような長い耳、そして!その憎たらしい赤い目は忘れはせんぞ!我が宿敵のラァァァビットではないか!よもや此処で会えるとは思わなかったぞ。」


キャラが音を立てて崩れるのが僕には分かりますが今はそんなことを気にしている暇はありません。あ、それと僕がウサギに対して並々ならぬ怒りを覚えるには勿論、理由はあるけど後々話します。


「貴様に受けた屈辱を今、貴様にも受けても…なっ!?」



僕の目線はウサギではなく、ウサギの後ろにいる大きく口を開いたイビルジョーにあった。何時でも僕を丸飲み出来るぐらい大きな口はまるで地獄。


「おっ…落ち着くんだ、僕、cool になれBe cool だ。これは夢だ夢なんだ。目を閉じて開ければ目の前にグラマーで美人な女性が僕を温かく迎えてくれるはずだ!よ…よしいくぞ!」
(よし!目を閉じたぞ、次は目を開ければ美人が見えるはずだ!ちょっと臭いがアレだけど、美人なら全然OKだから大丈夫だ!よーし、グラマーで美人な女性come on!)


こういう時って素数?を数えて落ち着くらしいけど、僕は素数より今までに会った美人な女性を考えた方が断然に落ち着くね!じゃあ、それでは目の前にグラマーで美人な女性こい!オープン マイ アイズ(笑)


パチッ


僕が目を開けるとそこには先程と違い素敵なお口に綺麗な口紅をつけて僕を見下ろすイビルジョーがいた。ん?口紅ということは…?あっ!さてはコイツ、僕の宿敵を喰ったなぁ!?アイツは、じわじわいたぶりながらコロ…んっ、ゲフンゲフン、倒すつもりだったのに!


「あれれ?おかしいなぁ、僕に見えるのはグラマーと美人の2単語を宇宙の彼方に投げ捨てたような感じの姿しか見えない。」


「グルルゥゥゥゥ…」


イビルジョーは僕の言葉を理解したのだろうか?唸り始めている。


(うわー、なんかやばいよーコイツ、捕食者の眼になってるよー、お前を美味しくイタダキマス♪的な感じにしか見えないよ、どうすんの、これ!?)


「まぁ、と、とりあえず………に、逃げろォォォォ!!!」


腕を直角に曲げ、後ろを振り返り叫びながら逃げる僕、そして僕を追い掛けるイビルジョー。さながら、無限鬼ごっこです。いや、これ、誰が楽しめるの?誰もやる人いないよ!?しかも鬼がイビルジョーだなんて!?



「ヴォォォォォォォォ」


頭に響く重低音を吠えながら、どんどん距離を縮めてくるイビルジョー。もう少しで牙が届きそうなほど近くなってる。


「いやーーー、来ないでぇぇぇぇ。女性を追い掛けたり、追い掛けられるのは大好きだけどぉぉ、これは範囲外だァァァ!」


誰が好き好んで、自分を食べる生物にトキメキを感じるだろうか、いや、感じない!


「うわっ!?」


ツルッ ドッテーン


「誰よー!ここにバナナの皮を置いたのはー!?お母さん口酸っぱく言ってるでしょ!バナナの皮はしっかり捨てなさいって!」


本当にそうだよ!そのせいで僕、足を挫いたじゃないか!


「グルルゥゥ…」


僕の一人漫才は虚しくも青空に消えっていき、目の前には僕を待つ地獄が広がっていた。


「地獄ってどんな所かなー?これからお世話になるから、予め知っとかないとなー(泣)」


僕を食べるようとする牙がもう目と鼻の先です。この状況を一言で表すなら、まさしく『絶体絶命』。


「も、もう死ぬ。といっても既に死んでるけど、ハハハハ。」


今、冗談を言う場合じゃないことを理解してるけど冗談を言わないと、僕は排泄プレイをすることになってしまう。


「ヴォォォォォォ!」


イビルジョーが僕に牙を降り下ろす!
僕は顔面を涙と鼻水でグシャグシャにしながら叫んだ。


「誰かゴツいオッサンでもいいからぁぉ、助けてぇぇぇぇ!!」

???「頭を伏せなさい!」


僕の叫びに呼応して、声がとても透き通っている女性がイビルジョーに目では追えないほどの速さでイビルジョーの首を刀で両断した。


ズーン


イビルジョーが切断された首から血を大量に出しながら地に伏せ、その命を散らした。


空「助かった……のか?」


僕は目の前に起きてる光景と未だに自分が生きていることに戸惑いを感じながら、助けてくれた人物にお礼を言おうと近づいたら、僕は心に衝撃を受けた。


空「あ…あっ、ありがとうございます。(うひょー!なにこの美人?)」

???「いえ、礼には及びません。怪我はありませんか?」

空「えっ、あ、だっ、大丈夫です///」

ねぇねぇ、皆!僕は今、すごく嬉しいんだ!だってめっちゃ美人な女性が目の前にいるんだよ!?えっ?、どんな姿か教えてほしい?しょうがないなぁ┐(-。-;)┌
いい?一度しか言わないから自分の頭でしっかり想像してね?


空「(穢れを知らなさそうな綺麗な瞳に朝日の光を集めたような絹のように柔らかそうな長い髪、そして!何よりもこのボディラインとその顔!ローブの上から分かるほど大きな胸だけど美しい形に抜群なスタイル!それに『美』という言葉を顔で表したような包容力が溢れる顔!色白の体とマッチして神秘的な雰囲気がまたgood !」

???「ふふ、ありがとうございます。」

空「え?あっ、いや、これはですね、えーと、その、なんと言えば良いか、口が勝手に言ったもので…(めっちゃ恥ずかしいぃぃぃ、穴があったら窒息死したいよぉぉ。)


僕が端から見たら気持ち悪がれるほど体をクネクネさせている最中、女性が真面目な顔をして僕に言い放った。


???「あなたに知っておかなければならない事があります。」

空「僕が知らないといけないこと?(何だろう?スリーサイズかな?)


僕のスカウター(笑)だと彼女のスリーサイズは上から、95、57、86かな。


???「ええ、そうです。それは…」

空「そっ、それは?」

ゴクッ

唾を飲むことで場の雰囲気がいかに張りつめているのが分かる。


???「それは、あなたが既に死んでいることです。」


空「分かってるし。」


なんだーそんなことかー(笑)僕、てっきり彼女のスリーサイズかと思ったよー。


???「突然、こんなこと言われて困惑しているかもしれませんが是非、納得を…えっ?ほ、本当ですか?」

空「本当も何も、頭に浮いてる輪っかを見れば誰だって分かるでしょ。それにささっきの事があれば嫌でも分かるし。」


いやー、イビルジョーとの無限鬼ごっこは生きていた頃には絶対にあじわえないよね。まぁ、二度とあじわいたくないけど。


???「そうですか。それなら結構です…ってどうかしましたか?私の顔を見て?」


僕の視線は彼女の顔と胸の間を光速(誤字に非ず)で行き来している。


空「んー、何かがおかしい。」


僕は、先程から何かこの女性に対して違和感を抱いているんだけど、それが分からない。


空「顔のパーツは完璧と言っていいほど整ってるし、胸やスタイルもいいけど何かがおかしい。」


女性にはどこにもおかしなところはない。だとすれば、おかしいのは僕自身ではないのか?


空「んー、非の打ち所がないほど綺麗で男を魅了する体なのに…ん?男を魅了する?男を魅了する………あーっ!」

???「ど、どうしましたか?」


僕は、この女性に関する謎が解けたので、其名探偵風に僕の推理(笑)を話をする。


空「すいません、少し、私の話に耳を傾けてくれませんか?」

???「ええ、構いませんよ。」

空「ありがとうございます。まず、先程私を助けていただきお礼を申し上げます。」

???「いえいえ、どういたしまして。無事でなによりです。」

空「えー、まず、あなたには悪いですが私はあなに違和感を抱いていたのですよ。」

???「違和感?」


彼女は、不思議そうに首を傾げる。その仕草もまたいい!


空「そうです。違和感です。あなたは完璧なプロモーションをお持ちです。それこそ世の男性達を魅了する位に。」

???「あっ、ありがとうございます///」


僕が彼女を誉めると、彼女はトマトのように顔を赤らめた。くーっ、たまんないねぇ、これ!っと気を引き締めないとね。僕は推理(笑)の続きを話をした。


空「いえいえ、本心から言ったまでです。ですが、そこに一つ疑問点が出てくるのですよ。お嬢さん」

???「何ですか、その疑問点というのは?」

空「それは、私があなたに感じる『性的興奮』です。」

???「せ、性的興奮!?」


彼女はひどく驚いた様子で僕を見つめる。


空「いや、別にあなたを食べようなどと邪な考えなどこれぽっちもありません。」


これには、僕自信でもビックリだよ!実を言うと、僕は美人な女性を見る度に妄想とアソコのドリルが天元突破しちゃて、とーっても苦労したんだ!例えば、御葬式だったり(相手は未亡人)、親友の結婚式で新婦に反応したり、
中でもヤバかったのは、海水浴場で反応して、一緒に来てた女子達にバレないように海の中て処理してたら丁度その現場を目撃されてそれ以来、女子と話をすることなく死にましたー(笑)。
フッ、なに、どうてっことないさ若き頃の思い出さ(キリッ
と色々あったけど、置いといて。


空「元来、我々生物は子孫を残すために子作りなるものをしますが、その前に『性的興奮』が不可欠です。何もないところに〇〇〇が勃とうか、いや勃たない 。」

???「たっ、勃つ///」

空「おっと、これは失言でした、失礼。」


つい口がすべっちゃったZE☆


空「さて、あなたは『性的興奮』が起きる要因をご存知ですか?」

???「強い遺伝子を残すための生理的欲求…でしょうか?」

空「ええ、まさしくその通りです。だから、不思議なのですよ。」

???「何がですか?」

空「私は、別に男が好きでもないし、ましてやロリコンでもない。普通に女性が大好きな私があなたほどの女性を前にしてこれ程落ち着けるでしょうか、いやないでしょう。ですが、実際ご覧の通りです。お嬢さん。」


もし、冷静な人がいたらその人は同性愛者かアブノーマルかもしれない。


空「これらのことを踏まえて、あなたの正体は…「もう言わんでいい。」え?」


いきなり口調が変化したので他の人物かと思い、辺りを見回したが誰もいない。困惑する僕に再び声が聞こえた。


???「何処を見ておる。目の前にいるじゃろう。全くお前さんの目は節穴か?」


そう言われ、視線を戻すと、美女しかいない。


???「なにをジロジロ見ておる。言っとくがワシは女などでもない。ましてや人間でもない。」


僕は、自分の耳を疑った。だって彼女が自分のことを人間じゃなくて男って言うもん。しかも、めっちゃ渋い声で。突然のことに頭の整理がつかないまま僕は、その人物に尋ねた。


空「じゃ、じゃあ、一体貴方はだ、誰なんですか?」


僕の言葉を聞いた途端に、眩しい光を放ちながら空気が震える位に大きな声で、


???「ワシか?聞いて驚け!見て驚け!全世界全宇宙で最も強く最も美しい……」


「 神じゃ!」


僕はこの時、神と言う人物と長く付き合うことになろうとは全く考えてもいなかった。

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