あたしが、気をつけるべきだった。
なんで分からなかったんだろう?
「ごめん、リサ」
「なんでりょうこが謝るの」
「あ、いや。助けてあげられなくて…」
一番分かってんげられるはずだったのに…
「あ、あれ…」
アイカが急にファミレスの窓の外を指さした。
目をやると、その先には京の姿があった。
あたしは勢いよく立ちあがると二人の声も無視してファミレスを飛び出す。
「ちょっ…」
「りょうこ…っ」
少し走っただけなのにすぐ息が上がる。
「…っ、はぁ…っ…」
人ごみに見失ってしまいそうだ。
「…京っ…きょうっ!!」
思わず叫ぶ。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「おお、どーした?!」
京は止まって肩で息をするあたしを支えた。
「はぁ…はぁ…どうしたじゃない…」
「は?」
「…っ、どうしたはこっちのセリフッ!!!リサの事…」
そこまで言うと京は押し黙る。
「……」
「いろいろややこしい事になってんだよ」
「あ、あっちゃん!?」
京の隣に立っていたのは相変わらずチャラいあっちゃんだった。