小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第41話 シリカ、出会う


〜シリカSIDE〜


はわぁ!?わ、私視点ですか!?ど、どうも!シリカです!
レンさんとアスナさん達との出会いから1週間ほど経ちました。私はレンさん達の姿を見て、攻略組に憧れています!
レンさんも私と同じビーストテイマーである事を知りました。ピナも攻略組にいるレンさんの使い魔であるコバルに対抗意識があるのでしょうか……レンさんのギルドにはビーストテイマーがもう1人か2人いる事も知りました。


私はレンさんにレベル上げをして貰い、少しだけ上の階層でレベル上げをしている最中です!


「ピナ!ブラストフレア!」


[キュウウウ!]


バシュン!ゴォォォォ!


私が戦っているフィールドは森です。出てくるモンスターが花や木なのでピナが覚えたブレスで攻撃してもらっています。ピナもこの1週間で逞しくなったって私、思うんです!


回復ブレスの回復量も増えましたし、後はレベルを上げて、レンさん達と一緒に戦えるようになりたいです!


「ふう、今日はこのぐらいにしておこうかピナ」


[キュゥゥ!]


私の肩に泊まるピナの首元を撫でると可愛い鳴き声を出す。可愛いなピナは〜。


「さて、転移門前にいか……」


この場から移動しようとしたその時!


[グォオオオオオオオオオオオ!]


「えっ!?」


[キュゥゥゥ!?]


背後からモンスターはいきなり出て来た。私が後ろを向いた時、既に爪が迫っていた。


……助けて、レンさん!アスナさん!


もうダメと思いながらもここにはいない、憧れの2人を思い描く。


ザシュン!


ドサッ!


「大丈夫か?嬢ちゃん」


「……えっ?」


男性の声がし、目を開けてみるとそこには……


「よっ!こんな時間に1人は危ないぜぇ?」


モンスターに槍のようなものが刺さっていました。モンスターはポリゴン片に変わり、消えて行きます。


「エルク〜〜いきなりどうし……その子は?」


次に出て来たのは大きな槍を片手で持ってる人でした。賑やかそうな感じの人に見えます。


「ったく、エルク、ガルディ、俺とレイカを置いていくなって」


「全くね。いきなり走るエルクもだけど、それについては知っていくガルディもガルディね」


「「ごめん。ウェリド、レイカ」」


男女1組の人達に怒られるエルクとガルディと言う人。


「あ、あの……」


「「ううん?」」


ウェリドとレイカと言う人が私の事を見て首を傾げています。この人たち、ギルドの人でしょうか?


「あの、助けてくれてありがとうございます!私、シリカといいます!こっちはパートナーのピナです」


[キュゥゥ!]


ピナも元気にあいさつします。けど、少し警戒している気もします。
まあ、以前のような……ロザリアさんのような人がいるかもしれませんし、いきなりあられたプレイヤーを警戒するのは仕方ありません。


「あはは、いいよいいよ。プレイヤーの反応があって気になってきてみたら襲われている女の子がいたからね。あ、俺、エルクね」


「エルクさん、ありがとうございます!」


深くお辞儀をする私。レンさんとは違って暖かい人だと思います。


「エルク。そろそろ、私達も……」


「そうだったな。レベル上げしてたせいで回復アイテムも底を尽きる寸前だっけ?シリカちゃんだっけ?俺達と一緒に街に戻ろう?」


「いいんですか?」


この人たちはギルドの人ですし、部外者の私がご一緒してもいいのかな?


「着ていいわよ?子供をここにおいて変えるのは嫌だし」


「そうだな。にしても……」


ガルディさんが私の前にたって


ガシ!撫で撫で撫で


「ふぇ?」


「可愛いなこの子!妹にしたいぜ!」


「あ、あの!撫でないでくださぁぁぁぁい!」


い、いきなり何をするんですかこの人!?


ガツン!


「あいて!何するレイカ!」


「女の子の頭をいきなり撫でるバカがいるか!」


「ここにいる!」


バシィィン!


「えばって言う事じゃないでしょ!」


「いや〜それほどでも」


バシィィィィィン!


「褒めていないわよ!」


な、なんでしょうか?この空気。


「2人とも。遊んでいないで帰るぞ。レベルも上げたし、そろそろ、レンを探さないとな」


……えっ?レンさん?


「あ、あの……」


「うん?何かなシリカちゃん」


「レンって……『蒼光の軍勢』の蒼の剣士・レンですか?」


「そうだけど?」


この人、レンさんの知り合いかな?


「俺はレンとはリアルでも知り合いでね。SAO以外のオンラインゲームではよく、パーティーを組んでいたよ。このゲームが始まってからは会えなくてね。んで、あいつが有名なギルドのリーダーになったことをしって、俺もギルドを創り、こうして、合流できるようにレベルを上げていたのさ。あ、ちなみに俺、元βテスターだから」


「そうなんですか!?」


「ああ。あいつは剣士で俺は弓使い、他に2人ほど、パーティーを毎回組んでいた奴等がいるが、あいつらはSAOを買えなくて、できなかったんだ」


それはそのお2人は悔しいでしょうね。レンさんとエルクさんが買えて、自分達が買えないんですから。


「レンと知り合いなのか?」


「はい。前に助けてもらいました」


「フレンド登録はしてある?」


「はい。何かあったら俺達を頼れって、そう言われて」


「なら、俺とレンの仲介をしてくれないか?」


……え?私が?


「私がって思っているだろう?君が話しをしてくれれば、スムーズに進むだろう?」


確かに、私はお2人とこうして知り合いですし、仲介をしたらいいのかもしれませんが……。


「あ、俺のこと疑っているね?ギルド『鷹の目(ホークアイ)』って聞いた事ない?」


……ギルド『鷹の目(ホークアイ)』……あっ!前にいたパーティの人が言ってました!


「最近、最前線に加わるかもしれないと言われているギルドですよね?リーダーの攻撃が絶対に当たるとかで有名な」


「正解!それがこの俺、エルクさ!」


「わかりました。レンさんにメッセージを送ってみます」


「ありがとう」


微笑むエルクさん。この人達、最前線に行こうとしているんだ……私もいつか!








これが、私、シリカとギルド『鷹の目(ホークアイ)』との最初の出会いでした。











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お待たせしました!最新話、更新です!
この小説は今年最後の更新ですかね?
あと、エクシリアの方も今年中に更新したいです。



今回の話しは前回出てきたシリカちゃんをメインに書いてみました。
いつもいつも、レンかアスナ、なので偶にはこう、別のキャラ視点もいいかと思い、書きました。
さて、今回登場したエルク。元βテスターの彼こそ、レンにSAOの情報を教えていた人物です。
レンはよく「知り合いに教えてもらった」など言っていたのを覚えていますか?エルクこそがその人物なのです!
今まで、伏線があったのですがここで回収と言うわけです。
では、皆さん、よいお年を♪ 風邪などには気をつけましょう。

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