小説『ソードアート・オンライン〜『猛獣使い』の少年〜』
作者:クロコト()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>






SIDEカイト



俺は砂漠地帯から脱出し、使い魔の森の真っ白ドームに戻ってきた。


「しっかし今回の冒険で手に入れたのがこんな装備だとは・・・・・・・」

手に入れた装備は全部で6つ。

一つは

下半身装備『古代王の腰巻』

効果は【状態異常無効】、【筋力値40%アップ】、【俊敏度35%アップ】の三つ


二つ目は

上半身装備『古代王の腕輪』

効果は【弱肉強食】、【黄金率】の二つ

【弱肉強食】は、自分よりレベルが低いモンスターを一撃で倒すことが出来るスキル。ただし、ボスには効かない。

【黄金率】はドロップするお金が通常の二倍になるスキル


三つ目は

靴『古代王の武闘靴』

効果は【敏捷度50アップ】、【硬直時間半減】の二つ

【硬直時間半減】は、その名の通り、剣技(ソードスキル)後の硬直時間を半分にするスキル


四つ目は

頭装備『古代王の首飾り』

効果は【先読み】、【激運】、【被ダメージ40%軽減】

【先読み】は、次の瞬間に相手相手がしようとしている事が分かるスキル

【激運】はレアアイテムが出る確率を10%引き上げるスキル


五つ目は

両手用長槍『クロノス・ギア・ランス』

効果は【鎧通し】、【痛み分け】の二つ

【鎧通し】は、相手の着ている鎧や硬い外殻を無視してダメージを与えるスキル

【痛み分け】は、受けたダメージを半分にしてその半分を相手に返すスキル


六つ目は

マント『カメレオン・ローブ』

効果は【保護色】

【保護色】は【隠蔽】スキルの上位版で完全に気配を隠すことが出来る


特典として

『古代王』シーリズをそろえると全ステータスが30%アップする



と言う感じだ。


「ステータスブーストしすぎだろ・・・・・」

『主よ。次はどこへ行くのですか?』

ファラオが聞いてくる。

「ん〜・・・・・そうだなぁ・・・・・」

俺は扉を見てまわる。


中には推奨レベルが今のレベルより高いところが幾つかあるが、殆どの場所は今のレベルで大丈夫らしい。

「じゃあ片っ端から行くぞ!」

『分かりました』

俺は最初に目に付いた扉に飛び込んだ。


















※ココからは必要なとこだけ行きます。

















―火山地帯【灼熱谷―最下層―】―



「キエェェェ!」

「はぁ!?何だよ、フェニックスって!?倒せねぇじゃん!!」

『主よあちらにひな鳥が見えます。元気が無いようですが・・・・・』

「あぁ!?元気が無い!?俺どうしろって言うんだよ!!」

『先ほど採取した薬草が使えるかと。』

「はぁ!?『紅蓮地獄草』のことか!?あれ薬草だったの!?」

「キエェェェェェ!」

「のわぁ!?羽が飛んできたぞ!?」

『主よ。早くしないとココで全滅ですぞ?』

「だあぁぁぁぁ!もうどうにでもなれ!!」

俺は思いっきり『紅蓮地獄草』をブン投げた。

「キュル!?キエェェ!!」

フェニックスがそれをくわえてヒナのところに持て行った

「ピィィィ!」

「な!?元気になった!?」

「クエ!」

「クエ」?さっきまで「キエェェェェェ!」って言ってなかった?


こうして俺は火山地帯でフェニックス(ヒナ)にアリアと名付けてテイムした。













―密林地帯【恐暴竜の住処】―


「ギャオォォォォォ!!」

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

俺は今【恐暴竜 イビルジョー】に追われている。

何だよ、こいつ!?単純な攻撃力だけだったら今までにテイムした奴らより強いぞ!?

「グルルルルル・・・・・・・」

「こら、ローズ!!威嚇すんな!!」

ローズが後ろ向きに飛びながら威嚇するという器用なことをやっている。

「ギャオォォォォォォ!!!!」

「ぬわぁ!?なんか黒い息が出始めたぞ!?怒ったんじゃねぇのか!?」

「ギャオォォォォォォ!!!!!」

「やっぱりぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

えっと!なんか無いかなんか無いか・・・・・・

「あったぁ!」

俺がポケットから出したのは先ほど手に入れたS級食材だった

「これでも食ってろ!!」

俺は思いっきりイビルジョーに向かって投げつけた。

「ッ!!」

肉を見るや否や物凄い勢いでがっつき始めた

「今の内に・・・・・・」

俺は全力で走り、巣であろう場所にあった一番大きい卵を持って帰った。

そしてそれから生まれた子供―といっても全長6mはある―にレックスと名付けテイムした。












―氷雪地帯【凍結地獄(コキュートス)―最深部―】―


「ワオォォォォォォォン!!」

全長20mはある狼【アイシクル・ルナ・ウルフ】が吼える。

「すっげー綺麗だけどすっげー怖ぇ!!」

だってあいつ周りを氷柱が浮かんでんだもん!!

「ガァァァァァァ!!」

浮いていた氷柱がこっちに向かって飛んできた。

「アリア!【フレアショット】!!」

「ピイィィィィィィ!!」

アリアの翼から炎を纏った羽が無数に打ち出される。


ジュワァァァァァァ!!


氷柱が炎で溶け、蒸気を出す。


「のりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

俺はこの蒸気を目隠しに相手に突進する。


が、相手は狼。当然、鼻がいい。


「グルア!!」

「ぐっ!!!」


俺の居場所が分かっていたかのように爪で俺を攻撃した。

「っ!?一気にHPが3割持ってかれた!?」

強すぎるだろ!!

「ワオォォォォォォォン!」

また氷柱を飛ばしてくる。

「同じ手が二度も通じるとは思うなよ!!」

俺は氷柱を避け、相手に向かって六連撃剣技(ソードスキル)『テンペスト・クラッシュ』を放った。

「ギャイィィィン・・・・・・」

パリーン・・・・・


狼がポリゴンとなり儚く散っていった。

「あぁぁぁぁぁぁ!!」

倒しちまった!!どうしよう!!テイムできねぇじゃん!!

俺が悶えている所に後ろから声がした。

「クゥン・・・・・」

「ん?・・・・・・のわぁ!?」

振り向いてみると後ろには先ほどの狼よりすこし小さい全長15mほどの狼がいた。

その姿を確認したら突然見慣れた表示が出た。

――このモンスターをテイムしますか?――

   ―≪Yes≫ ≪No≫―

当然俺は≪Yes≫を押し、こいつにクランと名付けた。














―遺跡地帯【蒼天の古城】―



「キュアァァァァァァァ!!」

「だあぁぁぁぁぁぁ!!メンドクセェェェェ!!」

【嵐龍 アマツマガツチ】が現れてからずーっと大嵐なんですけど!?

視界が悪くてしょうがない!!

「こいつには天候を操作する能力でもあるのか!?」

『主よ!先ほどの石碑の言葉を思い出すのです!!』

「あぁ!?石碑ぃ!?」

石碑なんてあったっけ・・・・・あっ!

「『強き者の前には天を支配する龍が現れるだろう』だったか!?」

『天を支配する龍』ってのがこいつだとしたら、俺は『強き者』ってことになるのか?

他にもいろいろあったと思うが、俺に読めたのはこれだけだった。

ファラオは全部読めていたみたいで・・・・・

『要するに!倒せばこいつは仲間になるということです!』

倒してテイムするのか!?斬新だな、おい!!

「おっしゃぁ!!そういうことなら任せとけぇ!!!」

「キュアァァァァァァァ!!」

シュバアァァァァァァ!!!

「のわぁ!!」

水を高圧で放つと鉄も切れるって言うけど、これは威力がありすぎるだろ!?

地面が抉れてるぞ!?

だが!!

「諦めてたまるか!!」

俺はアヌビスと協力して何とかアマツマガツチを撃退。

エリンと名付けてテイムすることに成功した。


















同じく遺跡地帯【地獄へ続く道―正門前―】


「「「グルアァァァァァァ!!」」」

「ケルベロスかよ!!こんなのテイムできるのか!?」

今回の使い魔は・・・・・・・

「レックス!噛み付いちまえ!!」

「ギャオォォォォォォ!!!」

物理的な攻撃力だけなら使い魔の中で最強のレックスだ。

総合するとエリンが一番強いだろうが、今回はレックスを連れて行きたかったのだ。

「「「グギャアァァァァァ!!!」」」


ボオォォォォ!!

「なっ!?炎の球!?」

しかも、赤ではなく白っぽい青。相当高温なのだろう。

「レックス!避けろ!!」

だがレックスは俺の言うことを聞かずに

「ギャオォォォォォ!!」

バクンッ!!

「食べたぁ!?」

「ギャオォォォォォォ!!!!」

レックスの口から黒い息が出始めた。どうやら怒ったようだ。

「自業自得だろ!?」

そんな突っ込みは届くはずも無く・・・・・

「ギャオォォォォォ」

「「「ギャンッ!!」」」

ガブッと噛み付かれて、あっという間にレックスが平らげてしまった。

「レックスゥゥゥゥ!?なに平らげちゃってんのぉぉぉぉぉ!?」

これじゃあテイムできないじゃん!

だが突然門の前辺りが光だし・・・・・


「「「キャンッ!!」」」


子供のケルベロス―子供でも大型犬ぐらいのサイズがある―が出てきた。

「・・・・・・・・こいつを育てるのか・・・・・?」

俺はそのケルベロスにフランと名付けた。






















またまた遺跡地帯【聖地オリュンポス―魔物の谷―】



「キシャアァァァァ!!」

「ヒュ、ヒュドラァァァァァァ!?」

何だよ、この世界は!?いろんな神話から魔物を引っ張ってきてるのか!?

えーっと・・・・ヘラクレスが倒したんだっけ?

首を切ったら切り口から二つ首が生えたと思ったけど・・・・・・一体どうやって倒したんだっけ?

必死に記憶を掘り起こしていたが

「キシャアァァァァァ!!」

ビュッ!!

突然、ヒュドラが紫色の液体を飛ばしてきた。

「おっと!毒液か!?」

なんつー攻撃すんだよ!!岩が溶けてるぞ!?

早く思い出さないと・・・・・あっ!そうだ!!

「再生するなら焼いちまえばいいんだ!!」

けれど今連れているのはクラン。焼くことは出来ない。

けれど・・・・・

「クラン!【アイスエイジ】で俺が斬った切り口を片っ端から凍らしてけ!!」

「ワンッ!!」

凍らせちまえば焼くのと一緒だろう。

そう結論付けた俺は、一気に飛び出して首を斬り始めた。



――数分後――



「はぁ・・・・はぁ・・・・・」

首を全部斬りおとされ、凍らされたヒュドラはピクリとも動かなくなり、

最後にはポリゴンとなって散った。

「ヒュドラ・・・・・テイムできなかったな・・・・・・・・・・・・ん?なんだあれ・・・・」

俺が見つけたのはヒュドラのタマゴだった。

「で、でけぇ・・・・・」

俺の身長(182cm)の約6倍の大きさ(10mぐらい)の大きさだった。



ピキ・・・・・



「お。割れそう。」


ピキピキ・・・・


「おお!頑張れ!!」



パリーン!!



卵の殻がポリゴンとなって、中からヒュドラの子供が生まれてきた。


「キシャアァァァ!」

「これで子供・・・・・?」

思いっきり叫んでますが!?

当然、テイムイベントが発生。

ヒュドラにはナーガと名前をつけた。




















ココまでで、約4ヶ月

驚異的なスピードだと思う。

ほとんど寝て無いのでとてつもなく眠い。







「ん〜・・・・・強くなりすぎたな!!」


現在のレベルが69

防具についてはまだ【古代王】シリーズだが武器が変わった。

現在の武器は『裏切りの槍』となっている。

名前は物騒だが威力も当然高いし、固有スキルの【下剋上】がとても便利なのだ。

その効果は、自分よりレベルの高いモンスターに対して与えるダメージが倍になるというものだ。

このスキルのおかげで俺はエリンをテイムすることが出来たといってもいい。



今のレベルで外に出ても負ける事は無いが、

もしかしたらエリンのように俺よりレベルの高いモンスターも居るかもしれない。

だから、一応なのである。


「さて!そろそろ攻略に専念しようかね!」

ココで使った時間は絶対に無駄にはしない。

「絶対にクリアしてやる!!」

俺は空を見て、今この世界を見ているであろう茅場晶彦に向かって宣言した。



===================================
あとがき

どうもクロコトです。

一気に時間を飛ばしました。

本当はちんたらやる予定だったのですが、あんまりにものんびりやっているとつまらないと思ったので

ココは一気に行かせて頂きました。

カイトのレベルが間違いなく現段階で最強レベルになってしまいました。

どうしよう・・・・・とんでもないことになった・・・・


主人公最強のタグ入れたほうがいいですかね・・・・・?


さて、次はたぶん黒猫団登場です。

ですが、カイトは入りません。お許しください。

最後になりましたが

使い魔のアイデアをくれた

yukiseed様、ふかやん様。

どうもありがとうございました。


12話に設定を追加したのでよろしくです。

―追記―

時間軸がおかしかったので修正しました


-13-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ソードアート・オンラインフェアリィ・ダンス 1 (電撃コミックス)
新品 \630
中古 \1
(参考価格:\630)