小説『ソードアート・オンライン〜『猛獣使い』の少年〜』
作者:クロコト()

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SIDEアスナ


「はあぁぁぁぁ!!」

ズパーン!!

「キシャアァァァァァ・・・・・・・・」

パリーン・・・・・

「・・・・・・『オーロラ・スネークの逆鱗』・・・・・・・ようやくでた・・・・・」

私はいま、()()でダンジョンを捜索している。

『万能解毒薬』と言うものを調合するためのアイテムを集めているの。

全部で4種類の必要素材のうちの一つがようやく出た。

これを出すのに一体何百匹のオーロラ・スネークを狩ったか事か。

そもそも、なんで解毒薬がいるのか。

それは遡ること数日前――――――












ある日、ちょうど第48層の攻略が終わった次の日だった。

「アスナ、ちょっといいか?」

「ん?どうしたの??」

私達はいつものように生活をしていた。

「新聞にな?『48層にて夫婦専用クエストを発見!!』って書いてあるんだよ」

「夫婦専用?そんなクエストがあるの?」

今までそんな話は聞いた語とが無い。

「それ、やってみないか?」

「え?危なくないの?」

「夫婦で48層の安全マージン取ってるやつなんて少ないだろ?俺たちぐらいじゃないか?」

「・・・・・・・・・・・・・確かに他に結婚してる人たちを見たことが無いね・・・・・・・」

まず、絶対的に女性が少ないSAOでは、結婚できるできない以前に女の子と会う確立が少ない。

いても、もう既に結婚してたり、好きな人が居たりとチャンスが少ない。

夫婦の絶対数は確実に少ない。

「行ってみないとわからんが、俺達のレベルで苦戦するようなクエストなんて今の段階で無いだろ」

カイト君の言うことにも一理ある。

私達のレベルは94。確実に攻略組の中でトップだ。

これで苦戦するようなクエストが今の段階ででてきたら、それはもう詐欺だ。

「報酬に良い物が貰えるらしいし、やってみないか?」

「ん〜・・・・・・・・分かった。やってみよっか」

「マジ!?やったぁ!!」

予想以上に喜ぶカイト君。

「じゃ、早速準備をしよう」

「ん。分かった」

といっても、準備など数秒で終わる。

カイト君も連れて行く使い魔さえ決まれば終わり。

「おし、今回もクランで行こう」

「ワン!!」

どうやら今回もクランのようだ。

「よし!行こうか!!」

「うん!」

私達は第48層へと向かった。












==第48層【人生の墓場】==

「人生の墓場って・・・・・・・・」

「直球過ぎるよね・・・・・・・・」

確かに『結婚は人生の墓場』とはいうけど・・・・・・・縁起が悪い・・・

一体何が起こるんだろう・・・・・・・・?

「とりあえず奥に向かおうぜ」

「そうだね・・・・・・・・」

私達はそういって、奥へと向かっていった。











「これって教会・・・・・・?」

「ボロボロだな・・・・・廃教会なのか?」

暫く進んでいったところにはいかにも廃教会!といった様子の教会があった。

「ウゥゥゥゥゥ・・・・・・」

先ほどからクランが低く唸っている。

これは近くにモンスターが居る証拠なのだが、辺りを見回しても居ない。

「・・・・・・・・・あの中みたいだな・・・・・・」

「そうだね・・・・・・」

あの中に、何か居る。

おそらくボスモンスターか何かが・・・・・・・・

「・・・・・・・・開けるぞ?」

私達は警戒しながら教会の扉を開けた。

すると突然――

「キシャアァァァァァ!!」

毒々しい色の蛇が飛び出してきた。

「――――っ!アスナ!危ない!!」

「キャッ!!」

カイト君に突き飛ばされてしまった。

だけど、私を突き飛ばしたカイト君は避けられずに蛇に噛みつかれてしまった。

「――――――っ!?この!」

カイト君がすばやく腰についていた短剣を抜いて蛇を攻撃した。

その蛇はあっけなくポリゴンとなり、消えてしまった。

その瞬間――――

「えっ!?」

「な、なんだぁ!?」

私達をライトエフェクトが包んだ。

見覚えがある・・・・・・・・これは―――

「転移するのか!?」

カイト君がそこまで言って、私達は何処かに飛ばされてしまった。













「うぅん・・・・・・・ここはどこ・・・・・・?・・・・・・あれ?カイト君?」

目を覚した場所は、とても深い森の中。

だけど、カイト君の姿が見当たらない。



ヒラ・・・・・・


「ん?紙・・・・・・・・?」

空から紙が落ちてきた。

そこにはこう書いてある。

クエスト【夫婦の絆】

【人生の墓場】でアナタのパートナーは蛇にかまれました。

その蛇は、解毒結晶や解毒ポーションだは治らない、とても強力な麻痺毒をもっています。

このクエストは蛇に噛まれていないあなたが、愛するパートナーのためにアイテムを集めていただき『万能解毒薬』を作るものです。

街などの必要な設備はありますので、ご安心を。

報酬は、助けられたらお渡しします。

期限は無期限。あくまで麻痺毒なので死ぬことはありません。

集めてもらうアイテムは以下の通りです。


・オーロラ・スネークの逆鱗

・クリムゾン・バイソンの角

・フィルネアの実

・アルカディア・ドラゴンの爪



では、ご武運を祈ります









「やらなきゃダメなんだよね・・・・・・カイト君がいつまでも苦しむなんてぜったいダメ!!」

まっててカイト君!絶対に集めるからね!!


私は、大好きなカイト君のために、『万能解毒薬』の材料を集めに行った。








そして、最初に戻る。

「集め始めてもう何日か過ぎちゃた・・・・・・・」

死ぬことはなくても麻痺になると動けなくて苦しい。

一刻も早く、カイト君を楽にしてあげたいのに・・・・・・

「・・・・・・もしかして・・・・・・全部レアアイテム・・・・・・・?」

それなら大変だ。

集めるのにまた何日もかかってしまう。

「POP率は悪くない。きっと『リトルペネントの胚珠』と同じような条件なんだ・・・・・」

私はそう決め付けて、さらに材料を集めるために森の奥へと向かった。




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あとがき


どうもクロコトです。

今回の話は、ハトムネ様の案です。

本当にありがとうございました。

まだまだ続きますので、楽しめていただけたら嬉しいです。

では、また次回。

さよなら〜。


-30-
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