小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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京との出会い



〜主人公SIDE〜


俺がこの世界に転生して7年が経過した。この7年間の間に色々あった。


新しい父…八神零斗の実家は古くから続く剣術の一族だったために俺は幼い頃から剣術を教え込まれていた。古くからと言うと何でも戦国時代から続いている剣術らしい…本当かどうかわからないがな。


っとまあ、俺の新しい名前は八神信也だ。よろしくな!俺は今、日課の河原をランニングしていると……


「や〜い!椎名菌!近寄るなよ!!菌が移るだろ〜」


「そーだそーだ!」


「淫売の娘の菌が移るだろ!!」


1人の少女が石とかを複数の少年たちに投げられていた。ってあれって!?もしかして、京か!?


俺は転生者だ。この世界のことは知っているし、重要キャラ達の事も知っている。俺は京や大和がどこの小学校なのかを知らないからな会えていなかったが……あの苛めている奴らは同じ学校の奴らだぞ!?


俺が色々と考えていると、複数の少年たちが囲み、京を川に蹴り飛ばした。


「いたいよ……いたいよ……グス」


京が泣いている。


京が泣いているのを見ている少年達は、


「あははは!何泣いているんだこいつ!」


「いい気味だ!!あっはっは!」


泣いている京を見て笑い始めた。


その光景を見た俺は、


プツン……


何かが切れた。何かが切れたと同時に俺は今にも京を殴ろうとする少年の腕を掴んだ。


「おい、いい加減にしろ」


腕を掴まれた少年と周りの少年達は俺を見て驚いていた。


「お、お前は1組の八神!?な、何だよ!別にお前には何もしてないだろ!」


「喧しいわ!女の子を殴る・蹴る・石を投げるとは……いい度胸してんじゃねえか」


俺の怒りの表情をマジかで見た腕を掴まれた少年は悲鳴を上げて気を失った。


「お、お前!この女が誰なのか知らないのか!?椎名菌だぞ?!淫売の子供なんだぞ!!」


「はっ?だから何だよ。椎名の母親は母親。椎名は椎名だろうが。親は関係ないない」


俺からすれば親のことを言っている奴はただのバカか、本当に餓鬼だぞ。


とにかく……


「女の子を傷つける奴は俺が許さん。 さあ、お前は自分達がしたことの罪の重さを数えな!!」


『ひ、ひいぃぃぃ――――!!!』





ドスッ!バキ!ボコ!ズド―――――――ン!!





『お、覚えてろよー!!!!!』


俺にボコボコにされた少年達は逃げていった。


「ふぅ…」


俺は一息つくと未だに……俺を見たまま固まって川から出ていない京に手を差し伸べた。


「おい、大丈夫か?いい加減に川からでないといくら夏だからって風邪ひくぜ?」





〜主人公SIDE END〜






〜京SIDE〜


それは突然な出会いだった。


夏休みになって学校に行かなくてすんでよかった。家にいるとあの女が帰ってくるし、つまらないから今日もいつものように図書館で本を読んで過ごして、本を借りて家に帰る帰り道、いつも私を苛める奴らに会った。


私は反抗しない。反抗したら楽しむだけだし、いじめはいつまでも時間が続くから、こいつらが飽きるのを待った。


でも、今回は河原ということもあって石を投げて私が痛がっている隙に私を蹴り飛ばされた。


川に蹴り飛ばされた私はさすがに泣き出してしまった。


こいつらはそんな私を見て笑って、こいつらの一人が私を殴ろうと腕を上げた時、私は彼と出会った。


「おい、いい加減にしろ」


そこにいたのは1人の私と同い年の男の子。


その男の子を見た腕を掴まれた奴と周りのこいつらは驚いていた。


「お、お前は1組の八神!?な、何だよ!別にお前には何もしてないだろ!」


八神?……あ、そういえば家の学校でテストがずっと満点の天才がいるって聞いたことがあったけど…この子だったんだ。でも、何で私を助けてくれたのかな…?


「喧しいわ!女の子を殴る・蹴る・石を投げるとは……いい度胸してんじゃねえか」


えっ……?そんな理由で私を助けてくれたの?


私は信じられなかった。今まで私を助けてくれる人がいなかったから。


「お、お前!この女が誰なのか知らないのか!?椎名菌だぞ?!淫売の子供なんだぞ!!」


……そうだよね。このことを知ったら私を助けてくれるはず…


「はっ?だから何だよ。椎名の母親は母親。椎名は椎名だろうが。親は関係ないない」


!? 嘘……そんなことを言ってくれる人がいるなんて……もしかして、この人は…


「おい、大丈夫か?いい加減に川からでないといくら夏だからって風邪ひくぜ?」


奴らを蹴散らした八神君は……私の王子様なのかな///





これが私と八神君……生涯愛し続けることになる信也との出会いであった。



〜京SIDE END〜

-3-
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