小説『デジモンアドベンチャーPARALLEL〜天下分け目の超決戦〜』
作者:setuna()

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超決戦 第十一話
ガーディアモンに大敗を喫した子供達。
〜廃墟〜
子供達は荒野の先の廃虚まで飛ばされた。
大輔「くそ!!」
地面に拳を叩き込む大輔。
子供達も悔しそうに唇を噛んだ。
廃虚の所まで、声が聞こえた。
ガーディアモンの歓喜の声が。
ヒカリ「これからどうするの?」
タケル「…一先ず……ゲンナイさんの所に戻ろう。」
〜大聖堂〜
ガーディアモン[このまま野放しにすると面倒だ。後顧(こうこ)の憂いを絶つか。お前達!!…………殺せ。]
ガーディアモンの命令で数体の追撃部員が出動した。
〜ゲンナイ邸〜
一方で、子供達は、ゲンナイ邸でガーディアモンに大敗したことをゲンナイに知らせた。
子供達は悔しさに唇を噛み締めていたが、特にパートナーを究極体に進化させることが出来ないメンバーはそれが顕著だった。
ゲンナイ「確かに負けてはしまったが君達は生きている。君達が死んでしまってはデジタルワールドを救えない。」
京「だけど私達、足手まとい…」
伊織「……」
京の言葉に俯く空達。
それは紛れも無い事実。
ゲンナイ「覚悟があるなら受けてみるかい?試練を?」
光子郎「試練?」
光子郎が疑問符を上げながら尋ねる。
ゲンナイ「デジタルダンジョンと呼ばれる電脳の迷宮。そこにはデジモンを象ったデータが多く存在する。」
ブイモン[そうしたいんだけど…]
ピコデビモン[気づいたか?]
アグモン[うん]
ガブモン[強い力が近づいてる]
ブイモン達は気づいていた。
この場に近づいているデジモンの気配を。
ガーディアンモン『子供達!!逃げても無駄よ!!私の家来達が間もなく着くわ。今度は逃がしはしないよ。』
ガーディアモンの声が聞こえ、場の空気が重くなる。
ブイモン[ゲンナイさん]
ゲンナイ「ん?」
ブイモン[俺達があいつらを抑えるから、京達をデジタルダンジョンとかいう場所に放り込んでくれ]
ゲンナイ「分かった。君達はこっちに。」
ブイモン、ドルモン、アグモン、ピコデビモン、ガブモン、テイルモン、パタモンが外に出る。
ゲンナイに連れられた空達はゲンナイ邸のパソコンのある部屋に入る。
ゲンナイがパソコンを弄るとパソコンから光が放たれ、空達は光に呑まれた。
〜森〜
ガーディアンモン『そうはいかないよ。行け!アプラウモン!!アーダモン!!デコレイモン!!』
3体のデジモンがブイモン達に襲い掛かる。
ジュン「えっと?…アプラウモン…戦天使型…半究極体…ワクチン。必殺技はスパイクカッティング 。デコレイモン…子天使型…半究極体…データ…必殺技はシャウトバースト…アーダモン…天戦士型…ワクチン…究極体…必殺技…円月斬…シールドフリスブ」
大輔「デジメンタルアッープ!!」
ブイモン[ブイモンアーマー進化!奇跡の輝き!マグナモン!!エクストリームジハード!!]
鎧から広範囲に渡って閃光が放たれ、3体を吹き飛ばす。
太一「追ってきたのはこいつらだけか」
ゲンナイ「大輔。」
大輔「はい?」
ゲンナイ「悪いしらせだ。ガーディアモンは荒野の外れにある巨大な滝、川のオアシスエリアの3分の1を手に入れて、更に力を増強させた。」
ジュン「何ですって!?」
ゲンナイ「ここはデジタルバリアのおかげで、敵にはばれていない。急いで君達も試練を受けるんだ」
ゲンナイの言葉に大輔達は頷く。
〜???〜
その頃、とあるエリアでは…。
?[ガーディアモンか?]
ガーディアモン[はい、只今戻りました]
?[報告を聞こう]
ガーディアモン[はい。唄の謎を解き、新たな力を手に入れ彼らを大敗させました。しかし、取り逃がしてしまいました。お許しください。]
?[それでも負かしただけ良しとしよう]
ガーディアモン[ありがとうございます。ですが力を蓄えたら彼らはまた私のエリアに攻めてきます。]
?[もっと武器が必要だな。なら現実世界で手に入れたこれを持っていけ!!]
ガーディアモンに渡したそれはなんと銀だった。
?[それとクロンデジゾイドを合わせ、新たな武器を作るがよい。こいつらを貸してやろう。火炎を放つバースモンと堅いハンマーを持つブロスモンだ。こいつらは腕利きの鍛治職だ]
ガーディアモン[有り難く使わせてもらいます。]
〜デジタルダンジョン〜
一方、デジタルダンジョンに入った子供達。
子供達は見慣れない空間を見渡した。
光子郎「ここが、デジタルダンジョン?」
空「ねえ!!あれを見て!!」
空が指差した先にはアノマロカリモンがいた。
丈「あれがデジモンの姿を象ったデータ…」
他にもデータが多数存在している。
治「これらを倒して、実力を上げていけばいいのか」
ミミ「皆!行きましょう!!」
一方で遅れてデジタルダンジョンに来た大輔達もデジタルダンジョンの広い所に出た。
大輔「ここは…?」
ブイモン[大輔!!あれを!!]
ブイモンが指差した先には黒い靄が出ており、黒い靄が1つの形になる。
大輔「マグナ…モン…!?」
ブイモン[俺のコピーだって!?]
それぞれ違う場所に飛ばされた太一達。
太一「ウォーグレイモン…!?」
ヤマト「メタルガルルモンのコピー…!?」
ジュン「これが試練だっていうの!?」
賢「あのコピーを倒すのか…!?」
ヒカリ「……」
タケル「強く…なるんだ!!」
大輔「やってやるさ…!!試練開始だ!!」
ブイモンをマグナモンに進化させてコピーマグナモンに突っ込んだ。
〜???〜
その頃、ガーディアモンはバースモンとブロスモンと一緒にクロンデジゾイドと銀を合わせ合金の薙刀を作っていた。
両先端に刃をつけていた。
ガーディアモンは体が大きいため、通常の薙刀よりも大きめにした。
石や鉄等で試し切りして納得がいかなければ、また叩いてより強力にする。
〜デジタルダンジョン〜
マグナモン[ぐっ…!!]
ウォーグレイモン[強い…!!]
メタルガルルモン[手を抜いてないのに…!!]
太一「くそ〜強いぜ…流石ウォーグレイモンのコピーだ…」
賢「コピーの強さはベルゼブモンと全く互角だ…」
大輔達がパートナーとのコピーと戦っている間、空達も順調にダンジョンを攻略していくが、途中のワープゾーンで飛ばされ、別々に飛ばされてしまう。
〜???〜
空達が別々に飛ばされた直後、遂に薙刀が完成した。
ガーディアモン[遂に完成した。あとは使いこなすのみ!!]
〜デジタルダンジョン〜

丈&空

空「あら?皆は?」
丈[どうやらバラバラに飛ばされたようだね]

光子郎&ミミ

光子郎「皆さん!?」
ミミ「皆、どこ!?」

京&伊織&治

京「あれえ!?皆どこ行っちゃったのお!?」
伊織「京さん、落ち着いて下さい」
治「先に進もう。とにかく急いで試練を終えなきゃ」

大輔&ブイモン

コピーのパートナーデジモンと戦っていたも本物のパートナーデジモンも疲労困憊の状態になっていた。
コピーのパートナーデジモンもオリジナル同様、疲労困憊の状態になっている。
大輔「休憩したら、またコピーマグナモンと戦うぞ」
ブイモン[おう。]

太一&アグモン

太一「少し休憩しようぜ」
アグモン[あ、うん。分かった]

ヤマト&ガブモン

ヤマト「ガブモン、少し休憩しよう。無理は駄目だ」
ガブモン[うん。]

賢&ピコデビモン

賢「ピコデビモン、休憩だよ」
ピコデビモン[何でだよ?俺様はまだまだやれ…]
賢「休憩も挟まないと駄目だよ」
ピコデビモン[チッ…]

ジュン&ドルモン

ジュン「ドルモン休憩、少し休憩したら再開よ」
ドルモン[うん]

タケル&パタモン

タケル「パタモン休憩だよ」
パタモン[うん…そういえばお腹空かないね、ここ…]
タケル「うん、もう何時間も戦っているのに…時間の流れが違うのかな?」

ヒカリ&テイルモン

ヒカリ「テイルモン、休憩にしましょう」
テイルモン[…ええ]
〜???〜
ガーディアモン[エリアに戻られると厄介だ。早めに警戒体制を敷こう。アーダモン!!デコレイモン!!アプラウモン!!厳戒体制を敷け!!]
ガーディアモンは体制を整えるよう指示を出した。
〜デジタルダンジョン〜
大輔達がコピーのパートナーデジモンと戦い続ける間。
丈達の前に見慣れたデジモンの姿があった。

丈&空

丈「あれは…」
空「ウォーグレイモン!?」
ピヨモン[それにしては緑色っぽいし…]
ゴマモン[目が死んでるし…]
コピーのウォーグレイモンはゴマモン目掛けてガイアフォースを放った。
ゴマモン[うわああああ!!!!?]
丈「ゴマモン!?」
ピヨモン[だ、大丈夫!?]
ゴマモン[な、何とか…]
空「戦うしかないわね…」

光子郎&ミミ

光子郎「あれはメタルガルルモン!?」
ミミ「え?でも緑色っぽいし…」
光子郎「多分コピーだと思います。これが最後の試練…」

京&伊織&治

京「ねえ、あれマグナモンじゃない!?お〜い!!」
伊織「ちょ、京さん!!」
マグナモンのコピーは京にプラズマシュートを放った。
京「わあああ!!?」
治「大丈夫かい!?あれは多分マグナモンのコピー。あれが最後の試練なんだ!!」
伊織「来ますよ!!」
〜???〜
ガーディアモン[薙刀の絶対的な硬さをつけなければ…そうだ!!]
薙刀を床に置き、細剣で薙刀に強力な雷を当てた。
ガーディアモン[これなら!!ブロスモン。叩いてくれ。]
ブロスモンは大小のハンマーで薙刀を叩き始めた。
ガーディアモン[子供達!!すぐこの薙刀で始末してやる!!]

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