小説『デジモンアドベンチャーPARALLEL〜天下分け目の超決戦〜』
作者:setuna()

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超決戦 第十話
子供達とガーディアモンとの戦いが始まった。
ガーディアモン[まずご挨拶代わりに。]
ガーディアモンが胸に手を当てる。
ガーディアモン[勇気の呻き!希望の苦痛…愛の叫びが子守唄!!]
歌いだすと強烈な凶音波も聞こえ始めた。
マグナモン[ぐっ…何だこれは…!?]
ガーディアモン[もがけ、苦しめ!!この“疑いのララバイ”は本来お前達のための歌さ。お味はどう?]
ウォーグレイモン[くっ…ふざけるな…!!]
ガーディアモン[ではデザートにこれを。レクイエムオペラ!!]
悲鳴のようなソニックボイスを放った。
ベルゼブモン[うおっ!?]
マグナモン[くっ…]
メタルガルルモン[うわっ…!!]
セラフィモン[ぐっ…!!]
究極体のデジモン達は耐えたが、完全体のデジモン達は耐え切れず、吹き飛ばされてしまう。
ガーディアモン[中々だがこれまでだ。これを受けてみよ!!]
ガーディアモンは細剣を真円を描くように回し始めた。
回し続けている内に細剣の刃が輝き始めた。
マグナモン[何をする気だ!?]
ガーディアモン[天地突貫!!リボルビングサスペクト!!]
細剣の刃が三日月型の巨剣に変わり、真空波を出しながら攻撃する。
ウォーグレイモン[下がって!!ブレイブシールド!!]
ウォーグレイモンは背部の翼を腕に装着し、それを盾にして、受け止める。
ガーディアモン[私が真っ向からしか攻めれないというヘマをすると思う?]
剣を鞘に戻し、弓矢を構えた。
ガーディアモン[ホビデンスアロー!!]
手に光の矢を呼び出し、矢を放った。
だが普通の弓矢で放つ矢より速く強力だ。
ヒカリ「危ない!!避けて!!」
ヒカリの叫びにデジモン達は矢を回避した。
ガーディアモン[無駄だ!!]
ホビデンスアローの矢は全てウォーグレイモンの背中に命中した。
ウォーグレイモン[ガハッ…!?]
ホーリードラモン[え!?]
マグナモン[な、何が起こった!?確かに回避した筈だ!?]
ガーディアンモン[私の矢は必ず命中するの。しかもミサイルよりも追尾能力が高いの。振り払えると思ったら大間違いよ!!]
マグナモン[ならこれでどうだ!!ライトオーラバリア!!]
バリアを纏った状態でガーディアモンの鳩尾に体当たりを喰らわせる。
ガーディアンモン[ならば]
ガーディアモンは再び弓を構えた。
ガーディアモン[ぬうぅ!!]
さっきよりも力一杯弦を引く。
ガーディアモン[受けてみろ!!ホビデンスアロー!!]
再び矢を放った。
さっきよりも威力、スピードが上がり、回転もかかり、受けたバリアに罅が入った。
マグナモン[舐めるな!!プラズマシュート!!]
プラズマ弾をガーディアモンの近くの地面に当て、砂埃が上がり、ガーディアモンの視界を塞ぐ。
ホーリードラモン[アポカリプス!!]
視界を塞がれたガーディアモンを聖なる力で拘束する。
ベルゼブモン[ダークネスクロウ!!]
セラフィモン[エクスキャリバー!!]
ベルゼブモンとセラフィモンがガーディアモンに切り掛かる。
ガーディアモン[ならば]
ガーディアンモンは自らの翼で砂煙を消し、拘束から脱し、空を飛び始めた。
ガーディアンモン[十字架圏の力を見ろ!!]
床の十字架の紋章が光りだした。
しかしそれはガーディアンモン以外には、呪われた光だった。
メタルガルルモン[ぐっ!?これは…!?]
ベルゼブモン[ぐ…おお…!?]
ガーディアモン[さてそろそろとどめ…。うん?]
ガーディアンモンは太陽を見て笑みを浮かべた。
ガーディアモン[そうか。そういうことだったのか!!フッ!!]
ガーディアモンは十字架圏の光をとめた。
ガーディアンモン[そこで大人しくしてろ。]
セラフィモン[何を!?]
ガーディアモンは飛びながら大聖堂の中に戻っていった。
マグナモン[くっ…逃がすか…!]
デジモン達は立ち上がり、ガーディアモンを追う。
〜大聖堂〜
ガーディアモンはガジモンに指示を出していた。ガーディアモン
ガーディアモン[来ちゃったね。でももう遅いわ。太古の歌の謎は全て解けたわ。あなた達のお陰で。]
賢「何だって!?」
タケル「どういうことだ!?」
ガーディアモン[力を手に入れるための封印を解く3つ目の鍵も紋章に描かれていた。しかし、私は紋章を一方的な見方しかしてなかったから分からなかったのよ。紋章を逆さにすることで見える第3のメロディ。それは“日輪の唄”だ!!」
丈「日輪の唄!?」
京「何よそれ!?」
ガーディアモン[日輪。つまり太陽の事。太陽の音を出さなければ力に夜明けは来ない。遂に念願の時が来た!!さぁ!!太古の歌よ。今古の歌を再び聞かせよう。そして、私に更なる光の力を!!]
大輔「何だって!?やめろ!!」
ガーディアモン[何故だ!?]
大輔「お前、本気でその力を使いこなせるのか!?光の力だってキャパシティを超えれば有害な力なんだぞ!?」
ガーディアモン[なら、そこで大人しく見てろ。ガジモン!!]
ガジモンはパイプオルガンで月夜の唄を弾き出した。
ガーディアモン[♪夜空に、光った。星の光で花開く。木漏れ日に、現る。森の雫達が歌う♪]
歌う途中でガジモンは楽譜を逆さにし、月夜て一緒に日輪の唄を弾き出した。
月夜・大地・日輪全ての唄が響き天井にあったステンドグラスに書かれた紋章は崩壊し、光がガーディアンモンの体に入り始めた。
ガーディアモン[アァーー!!!!]
最初は苦しかったが全て取り込むと、翼が2つから4つになり、色が白から黒になった。
ウォーグレイモン[っ…!!?]
メタルガルルモン[何だ…!?この威圧感は…!!?]
[暖かい拍手を!!天と魔を宿した究極魔天使、ガーディアンモン様だ!!]
子供達とデジモン達は怖れた。
ガーディアモン[さあ、試させてもらうか!!子供達!!私に跪づけ!!]
細剣を抜き、刃が赤く光り、光のレーザーを子供達に当てた。
全員【!!?】
ガーディアンモン[どうだい?跪つかされる気分は?]
大輔「くそ…最悪の気分だ…」
ガーディアモン[デジモン達!!あんた達もよ!!]
赤い光をデジモン達にも浴びせ、成長期に戻され跪つかされた。
ブイモン[ぐっ…どうなってるんだ!?]
ガーディアモン[所詮は進化。力を抜けば抜け殻同然。とどめといきたいが、今は命を簡単にもぎ取れる。だから今回は見逃してあげるよ。その代わり…]
ガーディアモン[私のエリアから出ていけ]
抜いた剣を振り、より強力な強風で子供達はエリアから追放された。
全員【うわああああ!!?】
ガーディアモン[慈悲に助けられて良かったね!!]
ガーディアモンは吹き飛ばされていく子供達を見て高笑いした。
子供達は強大な力を持つガーディアモンに大敗を喫したのだった。

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