俺達が初めて会ったのはいつだっただろう?
そうだ。
中学の入学式…
中学からこの街に引っ越してきた俺にとって、新しく始まる中学生活は希望に満ちていた。
そんなとき、同じクラスで俺の隣の席に座っていた大人っぽい美人な女…
それが七海だった。
自己紹介をさせられて、
「えっと…久城雅文です。隣町の小学校から転校してきました。」
緊張して声がおかしくなってる俺を見て、七海は笑ってた。
俺は笑ってる彼女を見て、少しムカついた。
(自分はしっかり自己紹介できるのかよ。)
とか思ったりしてた。
「北小出身の新條七海です。これから1年間、よろしくお願いします。」
でも、七海の自己紹介はハキハキしてて、彼女の声は予想以上に綺麗だった。