次々に送られるゲームクリアと死亡、都道府県消滅メール。銃声は聞こえていないのに殺し合いは始まっている。なんだか、この静けさが不気味であった。
「なぁ、悟。もしだけど・・・この場で助けを求めている人がいたらどうする?」
「それって助けを求めている、つまり殺されてくれって意味ですよね?どうするって言ってもそれは答えは1つしかありませんよ」
信二の質問に俺は当たり前のように答えようとする。だって1つしかないでしょ?
「1つしかない?」
「そうです。相手が助けを求めているのならば1つしかありませんよ。『いっしょに協力してここを出よう』しか」
「ハハハハッ」
俺の質問の答えを口にしたとき信二は大きな声で笑った。何が面白かったんだろうか?
「お前ってお人よしだな。まあ、それがお前のいいところだと思うけど」
信二は笑顔を見せて立ち上がり歩きはじめる。俺もそれについていくように歩き始めた。