小説『短編集』
作者:クロー()

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歳のせい



そういえば最近全然連絡とってないわ!うっかりしてたわ、
もう歳のせいかしら、だってもう、そういう年齢じゃないわよ。

だって、いい歳なわけだし、しわくちゃの背中の丸まったおばあさんが恋愛に心ときめかすなんて
全く絵にならないじゃないの。


だけど、連絡取れないのは心苦しいわね。
仕事が忙しくて構ってる隙もないのだから仕方がないんだけど。

心配だけど放っておくしか方法はないし。


最近夢で見たのよ!あの人が干からびた梅干しみたいになってたのよ。

おまけにそこらじゅうに筍が一杯生えてたのよ!しかも黒い筍なのよ。
炭化してたのよ。

でもしょうがないでしょ。今は相手している場合じゃないんだから。

私もおばあさんであの人もおじいさんだけど、
炭みたいな筍じゃなくて、みずみずしい筍になったら仲良くしてあげられるタイミングが見つかるのよ、そうに決まってるわ。
梅干しも干からびてなければね!


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