小説『ダーウィンが来た』
作者:市楽()

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 ダーウィンが来た。今日も晩飯を呼ばれてもいないのに食べに来た。

またいつものように居間でニコニコと親父と一緒にテレビを見ている。

「おかえりなさい」といつものように人懐っこい笑顔で言うから、おれも「ただいま」といつものように応え

る。

どうやら、いつかが来るのはまだ先になりそうだ。

ゾウ亀は「ほらね」とでも言いたげに目を細めて小学生の差し出すキャベツを齧っている。


〜第1章『ダーウィンが来た』〜終わり

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