―――六月七日(日)
―――箱根旅行とあいつらと再会して一ヶ月が過ぎた。俺の周囲は騒ぎがない日なんて一切なかった。
俺は何となく日記にあいつ等の事を記してみようと思い筆を走らせてみた
―――川神百代。川神学園の学長であり川神院の総代、川神鉄心の孫で川神院の跡取り娘。好きな言葉は
「誠」。正直で素直に言動する少女。戦闘狂で、自分が強過ぎて挑戦相手を直ぐに倒していまい強者と
戦いたがるほど欲求不満を持つが俺と戦うと嬉々として激しく今までの不満と欲求を解消するぐらい戦いに
なってしまう。後に知ったけど百代は金銭に関してかなりにルーズで周りから借金しては返済していくと
ループを続けているようなので少しばかり説教―――注意をした後に二度と他者から借りない事を契約し
札束を渡したら感謝と感激された。
―――川神一子。旧姓は岡本一子だったが色々とあって現在は川神院に引き取られ百代の義妹となり今や
マスコット的な存在。好きな言葉は「勇」。何事にも恐れず挑んで己の夢を進んでいく少女。しかし、
その反面では勉強を疎かにして問題を忘れ誰かの宿題を写していると知り説教したら修行の後に少しは
勉強をするようになった。そして、翔一から一子を呼ぶ犬笛を貰った。あいつ、
犬として調教されているんだな・・・・・面白いけど。
―――椎名京。口数が少なく幼少の時、小学校の時は「椎名菌」とイジメられているところを俺や他の皆と
協力して助けていると俺に好意を持ち惚れた少女。弓道部に所属しているがサボり気味で俺がカバーをして
弓道部の部員達に指導している。好きな言葉は「仁」―――深い愛情。孤独最高と言う少女にしては他人と
親しみ、思いやりの心をもって行動するとは思えないがそれは風間ファミリーのみのようだ。
―――黛由紀江。俺が認めるほどの剣の腕を持つ。昔、世界中を旅にする際「剣聖、黛十一段」と異名を持つ
男に挑み勝利した時に紹介され知った。しかし、地元では周囲から尊敬と畏怖の念を抱かれ接せられた為、
友達ができず見掛けた俺は彼女の最初の友達に成り現在でも友達として交流をしている。好きな言葉は
「礼」。他人に対する思いやりと優しさを持つ少女。だが、友達を作り方が分からない上に笑う表情が
引き攣って周りを遠ざけてしまい前途多難であるが、俺と一緒に歩くと無意識に俺の手を握り繋いだまま
学校に登校する。きっと昔、ずっと手を繋いでいた時の名残の行動だと俺は思う。
―――クリスティアーネ・フリードリヒ。騎士道精神に重きを置き、真っ直ぐで礼儀正しい少女だがその
反面、負けず嫌いでプライドも高く自分自身の考えを曲げない頑固な性格を持つ。大和の作戦には
反発する事もしばしば。父親に甘やかされて育ったようで常識に対する欠点が多い。まあ、そこは皆で
修復していけば大丈夫だろう。好きな言葉は「義」。真っ直ぐ己の義を信じ突き進む少女。
その性格は嫌いじゃないとこの日記に記しておくとしよう。
そして、今現在他にも俺と関わっている女性徒も記す
―――榊原小雪。俺と同じ2−Sのクラスメートであり幼馴染。大和達と一緒に遊んだ事があるから
大和達に話しかける事がある。主に同じクラスの葵冬馬、井上準と一緒にいるほうが多いけど俺も一緒に
いる時では俺に抱きついて好意を向けてくる。その理由は家の事情と俺が友達に成り助けた事だった。
母親に虐待されている事実を知った俺は警察に知らせ親権剥奪してもらい、当時まだ葵紋病院だった病院に
勤めていた看護師に養子として引き取ってもらった過去がある。ま、その際に冬馬と準の父親がしてきた
悪事の証拠も渡しその2人も親権剥奪+逮捕してもらって小雪と一緒に引き取ってもらったがな
―――矢場弓子。弓道部の主将で川神百代と同じクラス。学校ではクールに振る舞って生活をしているが
部活では優しく面倒見の良い家庭的な本来の性格に戻る。それが彼女の本来の素であり性格。彼女の本質を
知っているのは俺と弓道部の部員と2−Fの担当の教師、小島梅子だけ。弓道部に顔を出し部員達に指導して
いくうちに仲良く成った。何故か俺の大天使化を見たがり変幻すると抱き付き翼に包まれる事が
気に入っている様子。まあ、悪くは無い。
―――マルギッテ・エーベルバッハ。現役の軍人でクリスにとって姉の存在。クリスの父親の命で川神学園に
転入し2−Sに編入してきた女性。過去に俺と出会って交流をした事がある。今では階級は少尉で
戦闘狂か・・・・・。だが、俺の前だとしおらしくなって俺のお願いを何故か聞いてくれる。
一子が可愛い犬ならマルギッテは忠実な狼だな。でも、犬が恐いなんて可笑しいしけど可愛いと思う。
これからも昔と変わらずに接しよう。
・・・・・と言うか、俺が接している女生徒って殆ど武士娘ばかりだな。大和達、お前等も男何だから
頑張れよ・・・・・。さて、最初も書いたが何となくこの日記を書いてみたが俺は今もこの世界にいる。俺が
本来いた世界は今頃どうなっているのか知る事などできない。しかし、俺はただのんびりと過ごしている訳
じゃない。元の世界に戻る為に色々と考え準備をしている。もし帰る事ができたのならば嬉しいがその反面、
皆と別れると思うと心が苦痛になる・・・・・。俺の我儘だけど皆と一緒に楽しく
過ごしてみたいもんだな・・・・・
「ま、何とかなると俺は信じるとしよう。―――未来は己自身が開き突き進むものだ。
善な道だろうが悪の道だろうが・・・・・な」
そう言ってベッドに赴き乗りだし寝転がる
「さて、東西交流戦はそれなりに楽しんだし・・・・・久々にあいつの顔を見た。
きっと巨大な運命が直撃するんだろうな」
そんな予感を感じ一誠は薄く笑う
「武士道プラン・・・・・見守って流されてみるのも良いかもしれない。仮に害を及ぼすのなら―――潰す」