小説『IS〜インフィニットストラトス―ディケイドの力を宿す者 ―』
作者:黒猫(にじファン)

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こんにちは、神谷 士です


早速だが……おいおい、これはどういうことだ……?


セシリアと鈴との戦いを終えた俺たちは黛先輩にインタビューを受けて部屋に


すると部屋の前に座り込んでいるのは、シャルとラウラ


なんか、座禅組んでた←今、ここ


意味、分からん


夏海も固まってる。そりゃそうだろ


俺も固まってる。そりゃそうだろ


「……どうする?」


少し、離れた物陰から二人を見つめる俺と夏海


「どうするも何も……部屋はあそこだし……」


「だよな……」


二人でため息が出る


……行くか


「何してんだ?」


部屋の前まで行き、声をかけた


「士……」


「嫁か……」


士、嫁か……じゃねぇよ!


なに、人の部屋の前で悟り開いてんの!?


「邪魔しないでくれ」


ラウラは目を閉じたまま静かに言った


「は?」


「僕達は今、イメージトレーニングしてるんだ……明日、二人に勝つためにね」


シャルも目を閉じてたまま言った


「そ、そうか……それはいいことだ。でも一つだけ言いたいことがある」


俺は息を吸い






「自分の部屋でやれやあ!!」


怒鳴りつけた


シャルとラウラの肩がビクッと震えた


そうして、静かに立ち上がった


言い過ぎたかな?


少し、反省する


そして











「士が悪いんだよ!」

「嫁が悪いんだぞ!」


そう、怒鳴られた


はあ?


夏海も「え?」ってなってる


そして、「やっぱり」とうなだれた


分かってたんかい……


「俺?」


自分を指差すと


「そうだよ!」

「そうだ!」


と返ってくる


もうやだ、お風呂入りたい


「何で?」


一応、わけを聞いてみる


「だって、そうだろう……」


ラウラが語りだす


「私は何度も何度も、おまえにアプローチしたというのに……結局……ううっ」


シャルは訴える


「僕だって、構って欲しかったのに……来る日も来る日も、『また、今度な。今日は夏海と作戦会議なんだ……あばよ、子猫ちゃん』って……」


いや……あばよ、子猫ちゃんとは言わねぇよ


「そうだそうだ!『今は忙しいから、また明日な……おやすみ、ラブリーマイエンジェルラウラちゃん』とか!もう騙されないぞ!」


いや、だから!おやすみ、ラブリーマイエンジェルラウラちゃんとは言わねぇよ


誰だ!そんなふざけたこと言ってる奴は!


京〇か!


「え、えっと……ごめんな。また、この大会が終われば遊びに連れてってやるからさ……」


俺が片目を瞑って謝ると


「「わ〜い」」


と両手を挙げて喜ぶ二人


「小学生か!」


夏海が突っ込む


「そういや、二人は何をしたいんだ?」


「私は、絵日記だ……『きょうは、よめとあそびました……たのしかった、です!』」


「小5か!」


夏海の突っ込み


「僕は、一緒に勉強したいな〜……ジャポ〇カ学習帳で」


「小5かって!」


夏海、いい突っ込みしてんな


「酒池肉林、弱肉強食」


「漢字内容やけに大人ね」


夏海が静かに突っ込む


「『だけど、とちゅうで、夏海とか言う奴が割り込んできました……どう、始末してやろうか』」


「ごめんなさい!」


夏海が盛大に頭を下げている


さすがに、俺はぶられすぎだろ


「ま、まあ……とりあえず、この大会が終わるまで我慢な。ほれ、今日はもうお帰り?」


「う、うん」

「う、うむ」


二人して頷いた彼女等は自室に帰っていった


「騒がしい奴等だな……」


「そうね……」


でも……


「超、強いんだよな……」


「多分ね……」


ああ、なんてことだ


「夏海」


「何かしら」


「涙出てるぞ」


「あら、ありがとう……貴方も出てるわ」


そうして、二人涙を拭いた

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