小説『魔法先生ネギま 〜Anoter story〜』
作者:じーく()

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7話 騒がしさは今の倍以上



























「やっと 静かになったな。」





ジークは今の今まで言い争っていた事をすっぱり頭内から消去!

静かになった事……なにより嬉しい?

でも、自分からここに来たくせに……。

「ははは……一番騒がしかったのは貴方達だったりしますがね?」

アルは苦笑いしながらそう言う。

「ま……まぁ、否定はしないな。確かにオレもやかましかった。」

簡単に認めちゃった?

「ん?主は素直なキャラだったのか?」

「なんつー失礼な……これでも一般常識っつーのはある。」

ジークはそう言う。



「ほぉ……。これはまた意外……。」

「そっちもかよっ! 大体お前らはオレのことどう思ってたんだ?」




「頭の良いバカ」「無鉄砲バカ」「規格外その3バカ」


…………。


「……てめぇら喧嘩売ってのか!!」


ジークは怒りを♪



「おおっ!喧嘩か?なら買うぜ!」

「うおっす!混ぜろ混ぜろ!」



買ってくれたのはナギとジャック。



「売ってんのはオレじゃねえ!!脳みそ沸いてんのか?アホ共!」



またまた……。





“どか〜〜ん!ずか〜〜ん☆ どこ〜〜〜ん★”





ナギ vs ジャック vs ジーク 戦が………。









「ほら……やっぱり。」

「うむ。」

「ふふ……」





3人は頷きながら……。



「「「バカだ。」」」


ハモった。 苦笑

でも、その顔……笑顔だった。









暫くして……。




「……とっとと話を戻せ。 お前らは何であんなトコでドンパチやってんだ?街の迷惑考えてなかったのか?」




所々ボロボロなジークはそう言っていた。

先ほどの喧嘩?かな?

でも、ギャグっぽい傷だから問題なさそうだ。 苦笑

「アホか。考えねーわけねー……フガッ!!」

ナギが答えようとしたその口を覆ったのは詠春だ。

「話はオレ達がする。お前では話が進まん上に喧嘩になるからじっとしてろ!」

四つ角をたくさ〜ん頭に作りながらそう言っていた。

「フガッ!ふがガッ!」

ナギはまだジタバタしてる……。

「……どっから見てもガキの癖して、何処にあんな力があるんだよ……。」

ジークはナギの姿を見てそう呟いていた。

「いえいえ、そう言う貴方十分異常ですから。」

傍に来ていたアルが。

「神経を逆なでするのが上手のようだな?お前らは……。」

ジークも四つ角を……。

「いやいや、お褒めしたのですよ。貴方の人生にも興味がかなり沸いてきました。」

アルは信用できない笑みを浮かべそう言う……。

「…………。」

ジークはなぜか黙りこくった……。

「……?どうかしたのですか?」

少し不審に思ったアルはジークにそう聞く。

「いや……。」

ジークは首を左右に振った。

「んで?何がどうなって、ああなったんだ?」

話を初めに戻す……。

「ああ……、あれはですね。帝国側の差し金でしょう。何処からか、私達が前線に戻ると言う情報が漏れたようで……。あそこまでの大規模戦力は帝国しか考えられませんから。」

アルはそう言う……。

「なるほどねぇ……ヘラスの連中か……。魔法力ではあいつらの方が有利だわな。」

ジークはそう言う……。

戦争の事情は大体は頭に入っていた。

辺境のささいな争いだったんだが、確たる意思を持って始まったのが帝国の侵攻。

そう、アルギュレー・シルチス亜大陸侵攻だ。

「あいつらの狙いはあれだろ?オスティアの奪還。」

ジークはそういった。

「!!……驚きましたね。知っていましたか。」

アルは少し意外な感じでそう言う。

実際に、戦争の目的を知っているのは 上層部の者だけだったからだ。

一魔道士、一傭兵には当然知るはずも無い事だと思っていたのだ。

「まぁな、この世界、いろんなトコ回ってるから多少は耳に入ってくるんだよ。」

そういい、腰をかけた。

「んで?帝国がっ……ってことは、お前らは連合ってことになるのか?まあ、大体はわかってた事だけどよ?」

(賞金首になってるしな。)

ジークはそう聞く。

「ええ、我々、紅き翼は 連合の方に所属しております。」

アルはそう肯定する。

「ふ〜ん……。」

ジークは何やら考え事をしていた。

「んでよ?聞きたいことがあるんだけど。」

ジークは視線をアルに合わせることなくそう切り出す。

「何かありますか?」

アルは表情を変えずにいつも通りの顔でそう聞いた。

だが、次にジークが聞くこと……。

それに、表情を変えることになる。


「んで、この戦争の元凶の奴らについては、どこまでわかってる?」


「!!」



アルは、表情激変した。

ポーカーフェイスの彼だが……この際は仕方の無い事だろう。

「……あなたは何かを知っているのですか?」

アルは、すぐに調子を元に戻し そう聞いた。

「……まぁな、恐らくはオレの目的とも合致しているところがあるから。」

ジークは再びアルから視線を外した。

「目的……?」

「あぁ……。」

ジークは多くは語らなかった。

ただ……その横顔は鬼気迫るものが見えた……。

強い怒りの様なものも……。

それだけはよくわかったようだ。


「多くは詮索しない事にしますよ。」

アルはそう言う。

「まあ、その方がありがたいがな。」

ジークはそう言って苦笑した。

「……かの秘密結社と貴方。どのような因縁があるかはわかりませんが……。」

アルはそう言うと、

「我々についていただけませんか?」

そう切り出した。

「は……?」

ジークは、キョトンとしていた。

仲間になれ。と言う事らしいが、そういわれるとは思ってなかったようだ。

なにせ、やかましいのだから…… 苦笑

「貴方ほどの使い手が、仲間に加わっていただければ、これからの作戦、大いに助かります。」

アルはそういい勧誘を。

「そして、私達についていただければ……遅かれ早かれ、奴らと接触する可能性も大いにあります。戦争を止めようとしているのですから。」

アルはそう言って笑顔になっていた。

信用しづらい…… 苦笑

「ふ〜……ん……。なるほど、メリットはでかいな。オレ的には。1人では限界があってな?それに、諜報を行うのはなんというか……肩が凝るからな。」

「ふふふ……其々、得意不得意はあるものですよ。」

バカにしてるような……。

「まあ、いい……。それよか オレがこの面子に入っていいのか?」

ジークはそう聞く。

答えたのは………。

「何がじゃ?」

………………………。

「どわぁっ!!」

突然現れた?

「いきなり現れんなよ!ビックリするだろうが!」

ジークは引きながらそう叫ぶ。

「いきなりも何も、ずっとおったぞ?」

「だったら、何か話せ!存在に気づかんかったわ!」

「話すのが面倒だったのじゃ……。」

「面倒って……。何なんだ?外見に似合わないこのジジイ口調キャラは……。」

やれやれ……。

「彼は、ゼクト。フェリウス・ゼクトです。仲間の1人ですよ。」

「いや……、一通りの面子はわかっているよ。賞金首見たいなもんだろ?お前らは帝国じゃぁ。」

苦笑いをしながらそう言う。

「うむ。間違いないな。侵攻を止めたり様々な妨害を行ってきておるからのぉ。まあ、あのバカが力いっぱいやるから、悪名で名が売れてしまったようじゃが。」

ゼクトもやれやれと、苦笑い……。

どうやら、大分苦労している様だ。

概ね、リーダーのせいか?

「とまあ、それは置いておこう。ぬしが言っていた『よいのか?』の問いの真意はなんじゃ?」

ゼクトは話を戻した。

「ん?ああ、オレが入ったら、十中八九この騒がしさが倍じゃきかないと思うぞ?オレは、売られた喧嘩は買う主義なんでな。」

おー真面目に答えた。

だって、本当のことだし? 苦笑

「………はっきり言うのやつも珍しいのぉ。じゃが……。」

「はい、全く問題ないですよ。慣れてますし?」

「おぬしはどう思う?詠春。」

ゼクトは、離れた位置で聞いていた詠春にそう言う。

どうやら、ナギはいつの間にか解放していたようだ。


「む?オレか?オレは構わないと思う。ナギのバカを止めるストッパーにたまにでも、なってくれれば尚良い。騒がしさが増すのは苦痛に思うが、それに勝る魅力だな……。」

「………苦労してんだな?お前も。」

詠春の言い方に……そう感じずにはいられない……。

「まあ、良いのならば、お前達について行こう。よろしく頼むよ。」

ジークはそう言って笑った。

彼自信の目的の為にもこの件は喜ばしいものもあるし……。

何だかんだで、彼もこの連中と一緒にいるのは居心地が良いのだろう。

喧嘩しているときも楽しそうだ。

「ええ よろしく頼みます。」

「よろしくのぉ。」

「よろしく。」

とりあえず、この3人とは 話はまとまったが………。






「てめっ!」「このやろっ!!」





“どったんばったん……!!ぼっこんずっかん……!”






どういった理由かはわからないが、ナギ vs ジャックが開催されたようだ。

大技なしの肉弾戦……。






「ほんっと元気だな、あいつらは。」

さっきまで、戦ってて、尚且つオレとも戦り合ったって言うのに。

呆れを通り越して感心する。

「おぬしも同類じゃろうが……。」

「オレはあそこまで酷くねえよ!」

「はぁ……期待しとく。」

「ふふふ………。」








何やら、騒がしいが良いパーティだろう。

そう皆が感じていたようだ。






-8-
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