小説『俺はとんでもない人に好きになられたかもしれない!』
作者:72マヨ()

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4話「友ト共ニ彼女に注意報ヲ出セ」



「いいことしません?」



「しません!」





ひぃ…。
なんなんだコイツ…。


もう可愛いとは思わないぞ!
こいつは、怖い!可愛くない!



可愛く…













ない…








あいつは、自分の服のボタンに手をかける。














可愛くない…
















わけない!







というか、歴同(れきどう)で、未経験の俺にそんな仕草反則だろう!






俺は、思わず興奮してしまう。

いや、無意識だ。
これはしょうがない…。





「あっ、先輩興奮しました?これで安心です」



「えっ?」


「あっ、いや、先輩があたしに興味があるか最終確認です」



は?


「興味ない人に興奮なんか覚えませんよ。先輩」



そう言うと、あいつはボタンを元に戻して、

「じゃあ、また夜に会いましょうね。外にいますから!」



…ひぃ!!!!


騙されたついでに怖いこと言われた!!!!





部屋の隅でガタガタ震えてると、江島達が戻ってきた。



「ただいまー」


この裏切りものたちめ……。



「解決したか?」


するかボケェ…。
余計にやばいわ…。


江島は、泣きそうな俺に気をつかったのか、あいつを帰らせた。


…って言ってもあいつは外にいるだろう…。





「で、なんて?」




俺はこの部屋であったことを話した。













「い、いや、お前それは興奮したお前が悪い」

江島の厳しいお言葉。


「そんなこと言ったって、お前はその状況で興奮せずにいられるのかよ!」

「あぁ。こらえるね」

「なにぃ!だって、もうブラの柄まで分かるところまで外したんだぞ!」


その俺の言葉に「ほぉう」反応するのが3人。黙れ。


「大丈夫だね。俺なら。むしろ冷静に言ってやるね」

「な、なんて?」


「お前、ブラの柄がいちごなんて幼児かよ。その胸でよくブラをつけようと思ったな。そんなんで俺が欲情するとでも思ったのか?ってね」




………。




「おい、江島。お前は見てたのか?」


「は?」



「なんで知ってるんだよ!あいつのブラの柄がいちごだったことも胸が小さいことも!」


「え、えぇ!!!!!!!」





「本当だったのか。何となくだ」


「え、真登ちゃん胸は大きかったはずじゃ…」


外見から見る限り、胸はでかく見える。



「いや…中になんか詰めてた」


「ま、マジか…」



「これは、えらいことになった」


「だろ?」



「いや、お前の意見に誰も共感なんかしちゃいない」




は?



「問題は、なんでお前がそんな小さい胸に欲情したかだ馬鹿野郎!お前は女だったら誰でも欲情するんか」


魁人がそう怒鳴る。

その後ろで伊藤も加藤も「そーだ」と乗る。




「いや…この状況でそんな…お前らだってこんな状況で迫られたら欲情ぐらいするだろう!」


「……うーん…丞に一理賛成」



そう手を挙げたのは、賢木。


だよなぁ。だよなぁ…。
心の友よ…。




「賢木…、お前丞に賛成すんなや…」

「えっ?」



は?


「そうだぞ。これは、丞をとことん下げて、俺らで励ますと言う作戦だったのに」


えっ?


「えっ、マジかよ…。悪い…」

「なんだよ!お前等!寄って集って俺で遊びやがって!」



「まぁまぁ…お前の意見にはみんな賛成してるから。あんな状況で興奮しねぇほうが男じゃねえ」


……。

魁人…。



「とにかく、俺らの中で、あいつは注意報を発令したぞ!」

えっ?


「あぁ。そうだな。レベル5だ」

「あの…どういうこと?」



「だから、これから俺らがお前をあいつからなるべく守ってやるよ」


あ、ありがたやー!








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