小説『ボーンシルヴィアの罪』
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「何かあったんですか?」
「事故だ!落盤事故だ!」
「…事故…?」
「まだ大勢坑道に取り残されている!君も坑道に行って手伝ってくれ!俺はこの事を所長に伝えに行く!」
 
全身から血の気がひいていくのがわかった。 
ちょっと待て。
坑道で落盤事故?
坑道にはシャーリィが…
気が付いた時には僕は駆け出していた。
4キロの道のりは果てしなく長い。
だが、今の僕にはそんな事は関係がなかった。

1分でも早く。1秒でも早く。一刻も早い到着を求めて僕の体は限界を超えて躍動する。

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