小説『ボーンシルヴィアの罪』
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人畜を管理する新たな兵士達は僕が自ら選抜した。
彼らに人畜の管理を任せきりにするのではなく、僕自身も人畜を管理する兵士達を管理している。
その結果、人畜の死者を出す事もなく、人畜たちの生活水準はまずまずと言えた。やはり、依然の兵士達ではこうもいかなかっただろう。

僕は少佐に昇進し、しばらく経ってからエリスグール収容所の管理将官に就任する事を決めた。
管理将官が変わって機嫌を取りに来る兵士達に対して吐き気を覚えつつ、人事部局とのやりとりを続けた。

僕ら人畜を弾圧し続け、シャーリィを見殺しにし、シャーリィの墓を建てる事さえ拒んだ鬼畜共。
彼らを生かしておくつもりは毛頭なかった。シャーリィの死を担った仇に絶望的な死を。
 
僕は最初の復讐を果たすため、着々と準備を進めた。
 

人事部局を脅し、彼らを最激戦区の最前線であるロディアス湿原に派遣する事が決定した。

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