小説『鬼畜の宴』
作者:ウィンダム()

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X氏はタバコを一服すると躊躇いがちに話し始める。

  私は被害者に対する批判をするつもりはありません、が、今まで私が会ってきた被害者のなかには、
  どうにも分別を欠いた人や社会的に未熟な人がいました。
  そしてこのような人々の中には自分の被害体験だけが正しく自分が体験しことと合致しない話は全て虚偽とみなしたり、
  集団ストーカーの全てを特定の団体だけの仕業と決め込んだりする。
  こうした人の問題点は自分の被害とは異なる被害を『工作員のデマ』と決めつけたり、
  特定団体以外の可能性に触れると、途端に『お前は某団体の工作員だ』と決めてかかってくる。
  どうにも冷静な思考が阻害されてしまっているのか、物事の観方考え方が極めて狭くなってしまっている。
  そしてこうした人が、例えばネットでの関連情報に入ってくると問題を混乱させていく原因にもなっていく。
  とはいえ集団ストーカーという尋常ではない被害を蒙っているため、
  こうした人はあらゆることに疑心暗鬼になってしまっているため仕方のないことかも知れません。

  つまり、もう少し広い視野を持てと?

  そうですね、集団ストーカーの正体は誰にも判っていない。
  できることはと言えば状況から考えて推定していくことだけです。
  私がここで一条さんに話したこととて、所詮は推定に過ぎない。
  にも関わらず特定団体と決めてかかったり、それとは異なる材料をデタラメと無視する態度は問題があります。
  尤もネットには膨大な情報がありますが、これらの情報の全てが正しいかと言うと、決してそうではない。
  たとえば掲示板における情報を見ていると、どうにも『攪乱を目的とした書き込み』としか思えないものもあります。

  ふぅむ、例えば?

  そうですね、最近では殆ど見なくなりましだか集団ストーカー被害がネット上に噴出しだした頃、
  そう2002年から2003年の頃のことでしょうか、書き込まれる被害者の訴えを茶化したり、
  被害者に対する人格攻撃としか思えない書き込みが盛んに行われ、
  掲示板での意見交換が不能になることもしばしばありました。
  こうした妨害的な書き込みの典型的なものが、

   ●お前の妄想だ
 
   ●お前は統合失調だ
 
   ●病院へ行け

  この手の書き込みですね。
  ともかく相手の話などまともに聞こうとはせずに頭からこうした言葉を浴びせかけては嘲笑していく。
  『誰が』こうした妨害を行っているかはわかりませんが、こと集団ストーカー被害を書き込むと、
  すぐさまこうした妨害が始まる。
  それはまるで関連サイトの掲示板をどこかで『ウォッチング』でもしているんじゃないかと思えるくらいに『反応』が早い。
  こうしたことから、これらが『工作員』による妨害と観る被害者が実に多い。
 
  ははぁ、なるほど、それは妨害としか言いようがありませんね。

  そうです、ですが、ではこうしたことを『妨害』と見做すと、今度はそれをも、

   『偶然の一致だ』

   『考えすぎた』

   『お前の妄想だ』

   『さっさと病院へ行け』

  と悪意に満ちた妨害が始まる、私なんかもかなりこの手の妨害に邪魔されてきましたよ。
  こうした一方的な『妄想扱い』や『病人扱い』する妨害にも怯まず被害を訴え続けていくと、今度は、

   『お前は自称被害者だ』

   『工作員のデマ』

  という新手の攪乱が始まる。
  ところがこうした攪乱にも怯まず集団ストーカーの追求が止まない。
  そしてその正体が企業に雇われた『探偵』や『広域カルト組織』、そして『警察』へと絞られてくると、今度は、

   『集団ストーカーは在日の仕業』

   『集団ストーカーは北朝鮮の仕業』

   『集団ストーカーは同和関係者の仕業』

   『集団ストーカーは左翼過激派の仕業』

   『集団ストーカーは共産党の仕業』

  などと、さも正体が明らかになったかのような書き込みが現れ始める。
  集団ストーカーの常軌を逸脱した嫌がらせを考える際、こうした『在日』『同和』といった要素を、
  集団ストーカーというジグゾーパズルの全体像を描き出す断片、ひとつの材利用としてカウントすることはできても、
  最初からこれらが『犯人』であるかのような書き込みはどこかおかしい、不自然です。
  何度も言いますが集団ストーカーの本当の正体は誰にも判らない、少なくとも被害者には解らない。
  解ることは表面的なことだけだ。
  にも関わらず、こうしたどこか矛先をかわそうとする意図が見え見えの書き込みが横行し始めていく。
  こうした妨害を時系列に現してみると、ネット上の妨害手口が変遷していることが解ります。
  まず、初期の妨害手口(2003年〜2004年)としては、

   ★『お前の勘違いだ』『気のせいだ』『ノイローゼだろう』

   ★『お前の頭がおかしい』『精神異常だ』『統合失調だ』『病院へ行け』

   ★『証拠を出せ、証拠を!』
  
  次に、中期の妨害手口(2004年〜2006年ころ)
 
   ★『お前バカだろう、うふふふふ』『バカ』『アホ』『氏ね』等のバカ扱いと嘲笑の連続投稿

   ★『それは共産党の仕業だ』『サヨの仕業だ』等で矛先をそらそうとする

   ★『おまえは自称被害者だ』『ネタだろう』と集団ストーカー被害の信頼性を貶める

   ★無意味でスレ違いのどうでもいい話、意味不明の長文によるスレ流しによる妨害

   ★掲示板荒らし

   ★UFOだ、オカルトだ。

  ざっとこんな感じで妨害手口の変遷を観ることができます。
  こうした妨害手口の変遷から妨害手口を分類することができます。
 
   ●統合失調扱いして病院行きを薦める

   ●バカ扱いして嘲笑う

   ●二言目には証拠を出せと迫る

   ●共産党や左翼の仕業と言い立て矛先をそらそうとする。

   ●自称被害者のネタ扱いにする

   ●どうでもいい無関係な話題や意味不明の長文でスレ流しする

   ●掲示板荒らし

   ●オカルトに摩り替える

  こうした様々な妨害を目の当たりにしていくと、あらゆることに疑心暗鬼になったり、
  自分以外に信じられるものは何もないと思い込んでしまったりするものです。

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