小説『泡沫候補っていうな!』
作者:しょむ研 水野松太朗(しょむ系政治勢力研究会)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

○都政を革新する会

 略称「都革新」。「杉並革新連盟」として発足し、後に現在の名称となる。

 事実上「革命的共産主義者同盟全国委員会」(革共同中核派)と同一の組織であり、これまでに都議1名、杉並区議累計3名を輩出。現在は杉並区議1名。新左翼系としては初の都道府県議となった長谷川英憲は(元都議)、2000年衆院選にも出馬し、大田昌秀(元沖縄県知事、元参院議員、社会学者)や青木雄二(元漫画家)、宮崎学(作家、通称「キツネ目の男」)らの支援を受けるも落選した。

 近年は中核派内での路線対立(労働組合活動での主導権獲得を至上命題とする多数派「労働戦線派」と、以前と同じく各種市民運動に参加する少数派「諸戦線派」)を反映し、中核派と都革新から「労働者に戻れ」と議員辞職を迫られた「諸戦線派」の区議2人(うち1人は後に落選)は辞職を拒否し離党、「無所属区民派」を結成している。

 なお、中核派は東京以外にも神奈川や大阪などで「市政を革新する会」「革新無所属」などの名称で地方議員を輩出している。「婦人民主クラブ」の分派「婦人民主クラブ全国協議会」や、「部落解放同盟」の分派「部落解放同盟全国連合会」の一部も支持母体の1つとなっている。国政選挙では社民党候補を支援。2007年参院選ではZAKI(ミュージシャン、農業、9条ネット所属)を支援した。

○MPD・平和と民主運動、大衆党、市民の党

 MPDは元「日本学生戦線」(日学戦)活動家で、毛沢東主義を掲げる団体「立志社」代表の斉藤まさし(酒井剛)らを中心に結成された。呼びかけ人には田英夫(元参院議員、斉藤の舅)、横路孝弘(現衆院副議長、民主党系代議士、元北海道知事、弁護士)、八代英太(元自民党衆・参院議員、元福祉党代表)らがいた。MPDは「Movement of Peace and Democracy」(「平和と民主運動」の英訳)の頭文字。

 その後、「大衆党」に改称、下元孝子(元都議、元大衆党党首)ら地方議員を輩出。この間、田英夫が当時現職で自民党系の都知事だった鈴木俊一の支持を表明し、当時大衆党党首だった下元が田に抗議して離党するという事態も起きている。「新党護憲リベラル」および「平和:市民」が結党されると、それらに吸収合併。

 「平和:市民」解散後は「市民の党」と改称して活動中。関東を中心に都県議・市区議を輩出するほか、堂本暁子(元千葉県知事)や喜納昌吉(民主党参院議員)、嘉田由紀子(滋賀県知事、自民の一部が支援、社民支持)、川田龍平(みんなの党参院議員、元大学講師、薬害HIV感染被害者)らの支援や、横浜市議会での日章旗掲揚への抗議活動などで話題となっている。

-16-
Copyright ©しょむ研 水野松太朗 All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える