小説『泡沫候補っていうな!』
作者:しょむ研 水野松太朗(しょむ系政治勢力研究会)

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 「日本民政党」は選挙活動・政治活動を目的とせず、社会福祉を唱える互助組織。「知人を入党させるたびに『活動援助金』がもらえる」という主張から、ネズミ講の一種ではないかと言われている。なお、党大会参加料は1回1万円である。

 その他、薬害エイズ問題を前面に打ち出して当選した川田悦子(無所属)・龍平(みんなの党)親子や、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者として難病対策や患者の人権確立を訴えた藤本栄(訪問介護会社社長、2005年衆院選に愛知3区より無所属で出馬)なども、医療・福祉系候補と言えよう。

○環境系

 ドイツ緑の党などを参考に、ポストモダンの影響を受けた環境政党、市民運動政党設立を目指す動きは日本でも存在する。

 1983年参院選に「東京緑派」の河西善治が東京選挙区より出馬。これが「緑」「環境」を前面に打ち出す最初の候補となる。比例区ではMPDへの投票を訴えた。また、同時期活動を始めた重松九州男(歯科医師)の「日本世直し党」も「日本版緑の党」を名乗っている。

 86年参院選には水の浄化等を訴える「環境党」が登場。同時期、「日本革命的共産主義者同盟・第四インターナショナル日本支部」元活動家の太田竜(栗原登一)らにより「日本みどりの党」結党。後に分裂し、太田は脱党して「日本みどりの連合」を結党、「家畜解放」などを訴える。しかし1989年に「みどりといのちのネットワーク」として再統合し、大石武一(元新自由クラブ代議士、初代環境庁長官)らの推薦を受けるも全員落選している。また同年、山本コウタロー(歌手、「午後は○○おもいッきりテレビ」初代司会者、現白鴎大学教授)、北沢杏子(作家、性教育実践者)、円より子(現民主党副代表、「女性のための政治スクール」校長)、田嶋陽子(英文学者、フェミニスト)らを中心に環境保護とフェミニズムを掲げる「ちきゅうクラブ」が、また、今野敏(作家)や坂下栄(元三重大学教員)、小田々豊(農業)ら反原発運動・環境保護運動の活動家らを中心に「原発いらない人びと」が結成された。「共産主義労働者党」や「第四インターナショナル」など一部の新左翼勢力は「原発いらない」を支援した。

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