小説『泡沫候補っていうな!』
作者:しょむ研 水野松太朗(しょむ系政治勢力研究会)

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○日本革新党

 赤松克麿(元代議士、元日本共産党中央委員)、江藤源九郎(元陸軍将校、後に代議士)、佐々井一晁(農本主義系の右翼活動家)、菅舜英(浄土真宗僧侶、社会民衆党出身)らを中心に1937年に結成。国家社会主義および日本主義を掲げる。「革新」は左派という意味ではなく、戦前の右翼系官僚「革新官僚」などと同じく「国家統制」を意味する。

 1940年に一旦解散するが、戦後に復活。現在は宮城・東京・福井・京都・大阪などが主な活動拠点。1959年都知事選で党代表筑紫次郎を無所属で擁立したが、それ以降選挙への出馬の動きは見せておらず、現在は改造バスによる企業ビル襲撃など、街宣活動が中心となっている。

○日本青年社

 暴力団住吉会系。1961年に「楠皇道隊」結成。当初は児玉誉士夫に連なる「全日本愛国者団体会議」(全愛会議)および「青年思想研究会」(青思会)に加盟していたが離脱。1969年、「日本青年社」に改称。
 1989年参院選に候補者を擁立するが、全員落選。1992年参院選では「風の会」を支援した。その後は雑誌「噂の眞相」編集部襲撃や、「救う会」地方組織の幹部として拉致問題に関する署名活動などを行なっている。

 「有栖川宮」を自称する人物を名誉総裁として迎え入れていたが、10月1日の任期満了直後に詐欺容疑で逮捕されている。また、同時期に副会長が恐喝容疑で逮捕されている。
 尖閣諸島・魚釣島に設置されている灯台は青年社が建てたもの。また、このとき島内にヤギを持ち込み放置したため、島固有の動植物は絶滅の危機に瀕しているという。

 現職・元職議員として活動する社員により「日本青年社議員同志連盟」が結成されている。主な構成員は米田建三(元自民党代議士、元自由党柿澤派所属)、白井常信(元公明党都議会議員)ら、与党系・保守系議員が多く加入している。また、自由連合より参院選に出馬した佐山聡(格闘家)や石原慎太郎(作家、東京都知事)らとの親交もある。

 茨城県那珂郡出身で、「反ソ決死隊」を名乗った極右活動家の深作清次郎も社友(準構成員)であり、東京都知事選には青年社推薦で出馬した。深作は右翼思想を持つしょむ系候補の連合組織である「議会主義政治擁護国民同盟」(大日本青年独立党)、「日本国民政治連合」などにも関わった。

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