サカズキが帰って来て報告を受けたが、なんとあのサカズキが殺せず、逆に撤退して帰還とは…うーむこれは…どうすべきか…私が直接出向くべきか、それともガープやセンゴクに任せるか、
悩みものだな、今は放置しておこう、また何かしでかした時にまた考えるか。
コングは考えを纏めると、
「サカズキ、ご苦労だった、今はイトウよりロジャーが要注意だ、サカズキはゼファーの元でロジャーを終え。」
「了解しました。」
やれやれやっとこの件は終わりか、またイトウが出て来なければいいが…
ーサカズキー
儂がああまでも見事に打ち負かされたのは彼奴が始めてじゃのう…自然系マグマグの実の能力者として、若手では一番と自負しておったが、儂もまだまだと言う事か…もっと鍛錬せねばいかんのう!!イトウ、待っとれよ…?必ず儂が貴様を追い詰めるじゃがのう!!!
ハックシュン! なんか誰かが俺の噂してるよーな…?
そのころ…
グランドラインの海に浮かんでる隕石に寝そべっているイトウに何かが近づいていた…
スピー、スピー、スピィーー……
「あらら、気持ちよく寝てるじゃないの〜」
「さいだねぇ〜、敵の前で呑気に寝るって言う噂は本当だったのかい〜」
なんと、寝ているイトウの前に海軍中将クザンとボルサリーノが来たのだ、それにしても二人、実にラフな服装である。ボルサリーノはどう見てもオッさんが着る黄土色のスーツを着、クザンに至ってはサングラスとダークスーツを着ていて海軍には見えなかった。
この二人サカズキから「ワシを打ち負かした奴がいる」と聞いて、見に来たのだ。
ーボルサリーノー
ん〜ここまで堂々と寝るとはね〜羨ましいもんがあるね〜
しかし、そうもいかないんで起きてもらおうか〜
「オー…クザン、いっちょ起こすかね?」
「あらら、起こすのかい、了解。」
ビュン!!
光のレーザーとアイスで出来た槍がイトウに直撃して爆発したが、全く効いてなかった。
お〜、流石にこれは効かないかね〜本気で行くかね〜
「クザン、離れてなよ〜」
「あらら、本気でやるのかい!、はいよー」
クザンが退避した所で、わっしは上空に上がって…
「八尺瓊勾玉」
ピカッ!、ドド!!、ドドーン!!!
ボルサリーノが放った光のレーザーが数十個も当たって物凄い光で周囲を覆い尽くしたが、光が晴れると…そこには未だ不動を貫いて寝てるイトウがいた。
これは予想外だねぇ〜!?
「ボルサリーノ、どいてろ、俺がやる。」
「オー…わかったよぉ〜」
パキパキ…音を立てながら周囲の空気が凍り始め、クザンの前に大きな雉を作り出した。
これは大きいね〜クザンも本気のようだねぇ〜
『アイス塊…暴雉ベック!!』
巨大な雉がイトウに向かって行ってイトウを凍らせたが、いびきで氷が破られて意味が無かった。
「あらら、俺の今の最大技でも起きないとは、凄まじいね〜」
こりゃ、相手にされてないねぇ〜もっとわっし達も強くならないとね〜
「わっしは帰って修行するよ〜」
「ああ、俺は残る、このまま寝たままじゃ俺の立つ瀬がないんでな。」
「強情だね〜、じゃ〜」
ークザンー
ボルサリーノは八咫鏡で帰ったか…
それにしてもこいつは全く起きねーね?
〜三時間後〜
ここまで起きないとは…うーん、どうしたもんかね…
まてよ…寝てるんだから水ぶっかけりゃ起きるんじゃ?
そうと決まれば…
ーイトウー
バシャン!
冷たっ!、何が起きたんだ??
まだ眠い目を擦りながら周りを見ると…
パーマをかけたオッさんに近い人がいた…
この人ってクザンだろ……
「クザン?だよな?」
「やっと起きたか〜かれこれ四時間も待ったよ〜?」
「四時間も待ったのか、ご苦労な事だな、で、なんかようか?」
急にクザンが黙りこくりやがった、何だってんだ?
「イトウに聞く、ダラダラ休む、寝るのが好きなのか?」
何を今更…
「当たり前ダァ!寝る事・休む事が第一だ!」
「……!?」
「………!?」
「……………!?」
「同志だな!君は!」
「うむ!クザンも同じ意見なのか!」
ガシッと手を握り合い、ここにだらけきった男同士の友情が成立した…
そのあとは、クザンこと青雉とこの前戦ったサカズキの悪口や、クザンの上司コングやセンゴクの頭の固さを罵り合ったりしてたわいも無い時間を過ごした。
「今日は語り合える友が見つかってよかったわ〜」
「ああ、同志よ、これからバケーションライフを満喫しようではないか!」
「さすが、話が分かるね!」
またガシッと手を握り合い、固い友情を確かめ合い、俺とクザンは別れた…
全く…今日はいい日だったぜ…同志に会えるとは!
さて!、寝ようか!