小説『IS 転生を繰り返す銀の光』
作者:ルージュ()

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第1話(裏)『生誕(闇)』




前話においてユウが目覚めたのとほぼ同時刻どこかの部屋の一室

「………(うーん…ここは?…どうやらまた別な世界に移動したみたいね)」

自分が先ほどまでと違う世界に移動し終ったことに気がついた彼女は、周りの様子を確認するために体を起こそうとするが……自身の体が動かないことに気がつく

「……?(おかしいわね…体が動かない……………何かいやな予感がするわ)」

彼女は自身のみにおきた嫌な予感を感じて何とか自身の目線を動かして右腕が見えるところまで動かすとそこには……



………とても小さい赤ちゃんの手が見えた

「……(…………いーーやーーー!?)」

これがこの世界で彼女に降り注いだ最初の絶望(笑)であった

その後も食事やオムツ変えなど赤ちゃん特有の経験をして転生初日は気絶して終了するのであった。

「…………(もう…いやだ…帰りたい)」

帰るも何もそこがあなたの居場所です。







そして5年の時間が流れた(え?早すぎ?だって書くことがないもん)

この世界に生れ落ちた彼女はこの5年の間に両親によって愛情たっぷり育てられ、その心に潜んでいた闇は……

「……(この世界がどんな世界か把握するのに時間が多少掛かったけど、どうやらあの世界みたいね。ということはあいつ等が確実にいるはず…ふふふ…待っていなさい!その力奪って滅ぼしてあげるから!)」

全然消えていないのであった。

「……(両親には感謝してるけどやっぱり私にはこの道しかないんだ。何度も絶望するこの運命を終らせるにはこうするしかないのよ)」

しかし、その横顔には彼女のことをよく知らなければわからないほどの表情が……絶望以外にも混じっているようであった。

「それにしても…」

突然彼女は考え事をやめて、目線を別なところに向けるとそこには……明らかに日本人の名前にも関わらず金髪でオッドアイをして周りの女の子(幼稚園児)を口説いているようにしか思えない男子園児がいた。

「うん、あれはありえない。というか幼稚園児を口説いてる時点でおかしいから。まあ、話しかけられてる子は意味がわからないみたいで『ほえー』ってしてるけど」

などと考えていると彼女の視線に気がついたのかその男子が近づいてきて話しかけてくる

「君一体どうしたんだい?俺様をそんなにも熱い視線で見たりしてさ?」

「(うざっ!)そんな目でみてないから、あんたの気のせいだからこっち近づくな。帰れ!というか死んでしまえ」

彼女は明らかに近づいて欲しくないというオーラをまとって話しかける

「はっはっはっ。そんなにてれなくてもいいよ。恥ずかしいからって強そうな言葉使っちゃって可愛いなー」

しかし、そんな言葉を投げかけられても…掛けられた本人はどこ吹く風といった感じで人の話をまともに理解できていないようであった

「……(やばい。本当に殺したいかも、でもたかが5歳児が人を殺したらニュースになってそれが原因であいつ等に気づかれる可能性があるから下手なこと出来ないし、そもそも今の状態じゃ満足に力使えないし…あーめんどくさい。というかこいつの血ってまずそうだからすいたくもないのよねー)」

そこまで考えて彼女は教室の中に入っていく。

それを見て他の園児たちも彼女についていくように部屋の中に入っていく。

「全く、あんなに急いで部屋に入る必要ないのにみんな恥ずかしがりやだな。俺はそんなの気にしないってのに」

残されたのはわけのわからないことを発する男子園児だけであった。

そんな彼もいつまでたっても戻ってこないことに気がついた先生によって引きずられながら部屋につれてかれたのであった。

その状態でも彼は「手を出してまで連れて行こうとするなんて先生もそこまで僕のことが好きなんですか?」などとアホなことを言い続けているのであった。





シリアスと思わせて実はギャグだったでござるの回

一応こっちの子も主人公的な扱いで時々話しを挟みます。
そこまで回数は多くないと思いますが。

-5-
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