小説『未完結作品のオリキャラがリリカルな世界に転生しちまったよ・・・』
作者:DFGNEXT()

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StrikerS編スタートです!

第一章「Cross of StrikerS」

第七話「機動六課での」


新暦75年 ある日の二週間前

「こちらが報告書になります。」
「うむ、ご苦労」

フォルが渡した書類を一人の男性が受け取る。
それを少し読むと男は言う。

「ふん、六課の粗を捜し出そうとしたが、お前でもこの程度か」
「仕方ありませんよ。本当に完璧ですよ。新人達が少し荒いのが玉に瑕ですかね。」
「まあいい・・・。お前がスパイだということはまだ気づかれていないか?」
「はやてさんにはバレちゃいましたけど。まあ向こうもいざこざは起こしたくないみたいですからね。」
「・・・。全く。もういいぞ。」
「それでは・・・。」

フォルはそういうとテレポートを使い部屋から出て行った。
部屋に一人残された男は言う。

「・・・。レアスキル持ちだが、なぜか嫌いになれないな。あの子は・・・。」

男はそういうと何かを思い始める・・・。


約二週間後・・・。


「はぁ・・・はぁ・・・やっぱりきつい・・・。」

「そ・・・うね・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

「ふう・・・。今日は少し疲れたかな。」

「・・・あんた・・・どうしてそ・・・んなに・・・タフなの・・・。」

現在フォルは機動六課の元で訓練や模擬戦をフォワードメンバーと一緒に受けていた。
何でこんなことになっているかといえば、数日前に管理局嘱託魔導師になった俺は
はやてさんに誘われて六課を見学しに行ったのだが・・・。


数日前

さて私フォルクローレ・シュテンゲルは機動六課の訓練場に来ています。ちなみに8歳になりました。
現在目の前ではフォワードメンバーとスターズ隊長の高町なのはさんが
模擬戦を繰り広げていた。

ただ俺が見てたのは隊長であるなのはさんより、むしろ歳が近いフォワード陣の方を見ていた。
エリオ(以前偶然会っていた時に呼び捨てOKということに)のスピード制御、
ティアナさん(ランスターさんって言ったら訂正させられた。)のクロスミラージュによる射撃、
スバルさん(ゲンヤさんとかと混ざるんで最初から名前で)の格闘(シューティング・アーツ)、キャロちゃんの強化魔法。
こういうのはかなり参考になる。客観的に動きを見るのも重要だからな。

一人で勝手に盛り上がっていると、腕に付けていたストゥルーダが話しかけてきた。

(射撃はやはり高速の直射弾よりも、エドみたいな誘導弾の方が有効かな?)

「いや、下手に制御するよりは高速のマシンガンとチャージショットの方が使いやすい。」

(単純にめんどくさいだけだろ。フォル・・・。)
リガルーダがそんな醜いことを言う。

「オイオイ・・・。まあ間違ってないけど。」

話しているとティアナさんの射撃に援護されつつ、一直線にスバルさんがなのはさんへと突っ込む。
しかしプロテクション防御される。

(あいつがつけてるデバイス・・・。すごい重そうだな・・・。)
ストゥルーダがまるで自分のことのように言う。

「そうだな、リボルバーナックル・・・。ジーンが見たら喜びそうだけど。」

(あやつに見せたら両手両足につけそうだが、自分のバリアで。)

「確かにw お?エリオが攻めるか?」

なのはさんの後ろにエリオが現れ、槍型のアームドデバイス『ストラーダ』を振り上げ、攻撃しようとしたところを、


ガキンッ!


バインドに拘束された。恐らく設置型だろう。

なのはさんはスバルさんの打撃をプロテクションで防ぐ一方で誘導弾を大量に叩き込む。
がティアナさんの誘導弾に叩き落とされる。

しかしそれは時間稼ぎ。
すぐさま離れたなのはさんは高速直射砲をエリオへと放つ。

「っつ!」

ぎりぎり抜け出したエリオは慌てて回避。

素早く放たれた一撃とはいえ、地面が軽く抉られていた。
あの人の・・・相当な威力だ。
正直フルパワーの堅児(個人能力のみ)よりもはるかに強い。
一度一回戦ってもらえないかな?

どうにか避け切ったエリオは第二形態のストラーダを用いて高速移動をしつつ隙をうかがう。

そのころキャロは後ろで支援をしていた。今はティアナさんの幻術の強化をしている。

「強化魔法(ブースト)、そして幻術・・・。やっぱりフォワードメンバーはすごいな。」

(全員まだまだ原石だけど。磨けばかなり輝きそう。とくにスバルンとティアナっち)
ストゥルーダがそんなことを言う。

「言ってることは正しいが、その上から目線な言い方はやめてくれ。なんだ?そのあだ名」

(リガルーダが言ってたんだけど?)

「リィーガールーーダァーー?」

(ご、ご、ご、ごめんなさい)

ちょっと口げんかをしていたら、ティアナさんとキャロの強化された幻術を隠れ蓑にスバルさんとエリオが同時に二方向から攻撃を仕掛けた。
なのはさんはまとめて砲撃を叩き込もうとする。

「なのはさんえげつない・・・。」

(それにしてもなのはさんすごいな。技術面でもすごいんじゃないの?)

「いや、あれはどちらかといえば俺と戦うときのアインハルトみたいだな。」

(アインハルト?どういうこと?)

「あれはほぼ100%経験と自身の空間認識能力だけでやってる。単なる技術じゃないな。」

「ほう、わかるか」

「わかるというより、正面から来てるスバルさんと後ろのエリオの攻撃を感知してからの対応が早すぎますね。
あの状況で準備していたとは到底思えませんし、あとは知識ですかね・・・。シグナムさん。」

(フォル?誰に向かって話しているんだ?)
(リガルーダ・・・。僕側にその人がいるぞ?)
(な、なんだって?)

「遊ぶな。ほら」

いつの間にか隣にピンク色の髪の女性・・・シグナムさんが立っていて少し感心したような表情でこっちを見ていた。
途中で気づき、質問されたので答えたしだいだ。

「その歳でそこまでの分析が出来るとはな・・・主から聞いているぞ。フォルクローレ・シュテンゲル」

「初めましてシグナムさん。」

 ピィーーーーーー!

ホイッスルの音が鳴り、練習の終わりが告げられる。

「あっちも終わりのようだ。取り敢えず昼食にしないか」

「はい、了解です。」


―機動六課食堂

俺は少し大きめのテーブルに座る。同じテーブルに座っているのはシグナムさんにヴィータさんになのはさんだ。
会話が聞こえる程度の近くにフォワード陣もいた。以前会ったフェイトさんは執務官の仕事でいなかった。

口を最初に開いたのはシグナムさんだ。何やら不敵な笑みを浮かべている。
もしやこの人は俺と同じ人種か!?

「へぇ、そんな有名なのかよ」

ヴィータさんが俺の話をシグナムさんから聞き興味津々な様子で尋ねる。

「ああ、噂の方は最年少でデバイスマイスター資格をとり、その上で魔導戦闘技術も相当できる天才、もしくは努力家という奴だ。」

「すごいね、それ! 本当なの?」

なのはさんものすごい喜んでるな。これは模擬戦頼めるか?

「そうですね。ただ天才って呼ばれるのは好きですけど。努力型って言われるほうがいいですね。」

「はやての話の方はどうなんだよ?」

ヴィータさんが新たな質問をする。
ふとフォワード陣の方を見ると、なんか目を輝かせていた。ティアナさんは興味なさそうに振舞っているが・・・。という感じだ。

シグナムさんがヴィータさんの質問に答える。

「主はこう言っていた。『天才や努力型って言われて喜んでいるけど。心の中では悲しみに包まれている。今はただそれを埋めるために目標を探している。けど』」

「「「「けど?」」」」

「『約束はきちんと守るとてもいい子や』・・・だそうだ」

前世のことを知っていることもあるが、そこまで話していなかったはず・・・。
はやてさん・・・あなたがたぬきって言われる理由がわかった気がする・・・。

「それはまた・・・。悲しみって?」
ティアナさんが聞く。
「今はまだいえません・・・。かなり言いにくいことなので・・・。」
「そう・・・。」

本当にこっちに関しては聞かれても言えない。
父さんにすら言ってないんだから・・・。

「そういえば今は嘱託魔導師なんだよね?魔導師ランクは?」

「そうですね。以前図ったときは魔導師ランクSランクでしたか。」

なのはさんが絶句している。そうだよな目の前の子が今の自分のランクと同じってのは驚くよな。
ちなみに想造主が設定したSSランクではないのはどうも魔力が足りないらしい。

それ以外の面で評価されSランクを取得、管理局に入るように言われたが、まだまだ自由で居たいので
嘱託魔導師ということで無理やり納得してもらった。
ちなみにレアスキルのこともすでにバラした。いつまでも隠せないしな。

「「「「「Sランク!!??」」」」」

ヴィータさんとフォワード陣が全員叫んだ。

「その年でSランクなんて・・・。」
エリオ・・・俺も例外だが、その年でそのランクのお前も十分すごいと思うぞ

「・・・・・・。」
なんかティアナさんぶつぶつ言ってるし・・・。なんだろう?
まさかあんな戦闘技術があるのに自分は凡人とか思っていないでしょうね?

「あれ?シグナムはおどろかねぇんだな?」

「私は主から聞いていたからな。それで高町隊長。」

「なんですか?」

シグナムさんの笑みを含んだ声になのはさんが首を傾げる。

「午後に彼と私に模擬戦をさせてくれないだろうか。お互い良い経験になるだろう?」

シグナムさんの提案になのはさんが顔を輝かせる。

「いい案ですね! フォル君、大丈夫?」

「願ってもないことです。ぜひやらせて下さい。」

俺が笑顔で頷くと、にっこり笑顔でなのはさんは振り返った。


回想終了

その後シグナムさんと模擬戦。・・・もちろん負けましたよ?
シグナムさんには経験という面で前世という部分も入れても全然勝てないからな。
それでも何か感じてくれたらしく、今後も暇があれば模擬戦をしてくれるらしい。
曰く「教えるのはうまくない。」とのことだ。

模擬戦のときに見せてくれた「紫電一閃」あれを教えてくれることになった。
変換資質が二つある俺にとってはいい技術になると思う。

そんなことがあったから現在六課の訓練に参加させてもらっているんだ。
アインハルトと毎日訓練していた俺にとっては少しきつい程度だったけど。

なんやかんやでここ六課に来たことは間違ってなかったと思う。

でもそのあとちょっとティアナさん関係で問題があったんだ・・・。

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