小説『未完結作品のオリキャラがリリカルな世界に転生しちまったよ・・・』
作者:DFGNEXT()

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第二十話「翠と紅 聖王の遺産と混沌の災い 前編」


こうして回想終了


「はい、今朝の訓練と模擬戦も無事終了。お疲れ様。でね、
 なにげに今日の模擬戦が第2段階クリアの見極めテストだったんだけど・・・
 どうでした。フェイト隊長、ヴィータ副隊長」

「「「「えっ?」」」」

「合格」

「「はや!!」」

「まっ・・・こんだけみっちりやってて、問題あるようなら大変だってことだ」

「「はははっ」」

エリオもキャロちゃんも、ヴィータ副隊長の言葉に苦笑いしか出なかった。
俺は・・・そもそも二段階とかないからね・・・

「わたしもみんな良い線いってると思うし・・・じゃ、これにて2段階終了!!」

「「「「やった!!」」」」

喜びの声を上げる六課フォワードメンバー

「デバイスリミッターも一段階解除するから、後でシャーリーの所に行って来てね」

「明日から、セカンドモードを基本形にして訓練すっからな」

「「「「はい!!!」」」」

「明日から・・・ですか?」

「ああ、訓練再開は明日からだ」

「今日私達も、隊舎に待機する予定だし・・・」

「みんな入隊日から、ずっと訓練漬けだったしね・・・」

フォワード陣はちゃんとした休暇って、まだなかったらしいからな。
そろそろティアナさん達も限界が来ていただろうし。


「まっ・・・そんな訳で・・・」

「今日はみんな一日お休みです。街にでも出て遊んでくると良いよ」

「「「「わ〜い」」」」

「あの・・・それで、申し訳ないんだけど、フォルは
 ごめんなさい・・・わたしたちと一緒に、隊舎待機でお願い」

「構いませんよ。学校にはちゃんと言ってありますし」

これは俺があらかじめはやてさんたちに言ってあったことだ。
ガジェットである俺の家族二人は他の人に触らせられない。
けど家では設備に限界がある。

と言うわけで六課の設備を借りるつもりだった。
なのはさんは事情を知らないので本局がまた無茶させてるようにしか見えないだろうけど。

まあ今回はなのはさんのため・・・でもあるんだけど・・・

「ありがとう。それじゃ、今日はみんな一日お休みです。街にでも出て遊んでくると良いよ」

「「「「わ〜い」」」」

「じゃ、今日はこれで終了。解散です」

「「「「「はい、お疲れ様でした」」」」」


ー機動六課メンテナンスルームー


「お邪魔するですよ〜」

「リイン曹長」

「どうしたんですかシャーリー。何かあったんですか」

「いえいえ、ただこれから忙しくなるなぁと・・・」

そう言いながらため息をはくシャーリー。

「明日から四機の調整で慌ただしくなりますし、
 今の内になのはさんとレイジングハートの限定解除モード
 【エクシードモード】の最終調整もしておきたい所です」

「バルディッシュのザンバーもですけどね」

「あっ、リイン曹長もそろそろ完全チェックをしておきましょうか」

「そうですね。お願いするです」

そう、きちんととメンテナンスをしておかないと、
いざというときに動けないなんてこともありえる。
そんなことな絶対にさけなくてはならない。

そのためのデバイスマイスターだ。

「最近はどなたともユニゾンされてないですね」

「ですね。はやてちゃんはもちろん、シグナムもヴィータちゃんも、私を使う程の状況にならないですし・・・」

「それ自体は良いことなんですけどね」

「でもいざというときに働けなくては、祝福の風リインフォースの名が泣きますから、それに・・・
 これ以上フォルの負担にはなりたくないですから、彼にはたくさんお世話になってるです。
 私と蒼天の書のメンテナンス、よろしくですよシャーリー」

「はい」




ー機動六課食堂ー



『以上、芸能ニュースでした。続いて政治経済です。
 昨日、ミッドチルダ管理局地上中央本部において、来年度の予算会議が行われました』
 
『当日は、首都防衛隊の代表、レジアス・ゲイズ中将による、
 管理局の防衛思想に関しての表明も行われました』

六課フォワードを除くメンバーでちょっと遅い朝食を取っていた。

何気なくテレビを見ていたところ
画面は、体格の良い厳つい顔をした人の映像に切り替わっていた。
レジアス・ゲイズ中将だ。


『魔法と技術の進歩と進化。素晴らしいものではある・・・が、しかし!!
 それが故に、我々を襲う危機や災害も、十年前とは比べ物にならない程に危険度を増している。
 進化する世界の平穏を守るため、我々も本局の魔導師たちに負けじと、
 錬練し続ける事で対処してはきたが・・・ついに、兵器運用の強化が必要な状況になってしまった。
 しかしこんなところで立ち止まるわけにはいかん!!

 現状では首都防衛の手すら、未だ足りておらん。
 地上戦力においても、我々の要請が通りさえすれば、
 地上の犯罪も発生率で20%の減少、検挙率においては35%以上の増加を、初年度から見込む事が出来る・・・』


「このおっさんは、まだこんなこと言ってんのかよ・・・」

「レジアス中将は古くからの武闘派だからな。
 だがなヴィータ。言っていることはあながち間違ってはいないぞ」

「何でだよ?」

「良いか。レジアス中将がここまで力を入れなかったら、
 首都のクラナガンでさえ、ロクな状態ではなかったはずだ。
 まぁ、いささかちょっと行き過ぎな面もあるがな」

「・・・そうだね。わたし達なら、自分の身は自分で、ということも出来るけど・・・」

「そういうことだ。一般人では犯罪者に襲われたらひとたまりもない」

「そうですよ。行き過ぎ感は確かにありますが、考え方は間違っていません。
 才能に完全に左右される力よりは確かにいいでしょうね。」

俺は皆の意見にこういった。
まあ別世界の価値観で話している、が
この世界はちょっと異常ともいえる。

俺達の世界も大概だが、それ以上だ。

さきほどレジアス中将が言った数値

その数値が本当なら・・・まあ本当なのだが、
その段階での検挙率は65%未満ということになる。

初年度見込みということは、常識的に考えると現段階では40%未満といったところ。
実際30%いくか行かないかだ。

犯罪者の内、半分も捕まえられていないことになる。
検挙率には未発覚の事件は含まれていないから、
実質的な検挙率はその半分以下ということすらあり得る数値だ。

実際予想される範囲では15%にも満たない。

犯罪発生率については前世の俺達の日本など比べ物ならないだろう。
なにせ想造主によって設定された世界だから。

まあそれはともかく武力を強化するだけで20%低下を見込める以上、
前に言った別世界並にひどい筈だ。

しかもその世界で武力強化だけでとてもじゃないが
20%低下なんて見込めない。

つまりはそれよりひどい可能性が高い。
実際にひどいし・・・

さらにこの世界の政治体系も問題だ。

ミッドチルダの文化レベルは俺達の地球の先進国レベルくらいだ。
技術レベルは次元渡航を除けばほぼ互角だが、政治レベルは中世のものだ。

時空管理局が世界を主導するのは別に構わないが、
「軍事」と「警察」と「司法」の権限
を一つの組織が合わせ持ち、政治的な指導も行うなんて考えられない。

三権分立なんて地球では古代ギリシャからある考えだ。
なのにこの世界・・・少なくとも管理世界は違う。

本来なら長続きなんてまず不可能だと思うが、
まあ住民の努力の賜物かねぇ・・・

「まぁ、我々も今までは、お前と同じような考えをしていたがな。
 だが、今後スカリエッティに対抗するには、
 地上本部と本当の意味で連携を取らなくてはならない」

「そうだね・・・」

少し遅い朝食は少し遅くなった・・・
さて整備と・・・例の件を確認しますか・・・


数時間後・・・


「ふう、まさか本当にあったとはな・・・調子はどうだ?二人とも」

(システム絶好調。問題ナッシング!!)
(うん、特に問題ない)

「そうか、じゃあ五日後にアテンザさん来るからそのときにデータ渡そう」

俺が言うデータとは「擬似GEARドライブ」と「リミットブレイク」特に「ブラスター」だ。
擬似GEARドライブは使い捨てだが本物と同等のダメージ軽減効果が期待できる。
ブラスターモードとの併用使用が望まれる。

もう一個は前々から考えていたが・・・
まさかね・・・

さて、と・・・次は・・・

『こちらスターズ1、高町なのは。フォル応答して・・・』

通信が入ってきた。
俺は返事をする。

「こちらフォルクローレ、どうしました?」

『急に連絡してごめんなさい。さっきキャロから緊急通信が入ったの。
 サードアベニューF-23の路地裏にてレリックとおぼしきケースを発見。
 ケースを持っていた小さな女の子が一人一緒にいるの』

「わかりました今から現場に行きます。」

『ありがとう』

さてと・・・

「いくぞ、二人とも」

((OK!!))



ー聖王教会 本部ー


「それにしても、あなたの制服姿はやっぱり新鮮ですね」

「ああ、制服が似合わないって言うのは、友人どころか妻にまで言われますよ」

「ふふ、そんないつもの防護服姿と同じ位、凛々しくいらっしゃいますよ。クロノ提督」

「ありがとうございます。騎士カリム」

「失礼します」

シャッハと一緒にシグナムが入ってきた。

「ああ、シグナム。お帰りなさい」

「合同捜査の会議はもう・・・」

「ええ、滞りなく・・・」

「こっちは丁度、六課の運営面の話がすんだ所だよ」

「ここからは今後の任務についての話。あなたも同席して聞いておいてね」

「はい」

話を始めようとした時、はやてからの直接通信が入る。
それは・・・



サードアベニュー路地裏


「エリオ、キャロちゃん」

「フォルくん」

俺が現場に到着すると、すでにフォワード陣がそろっていて、女の子を保護していた。

「この子か・・・ずいぶんまたボロボロだな・・・」

「地下水路を通ってきて、随分長い距離を歩いてきたんだと思います」

「こんなにちっちゃいのに・・・」

「ケースの封印処理は」

「キャロがしてくれました。ガジェットが見つける心配はないと思う」

「・・・うん」

「それから、これ・・・」

エリオが持っていたのは、封印処理をしたケースと同じ形のものだった。

「ケースがもう一つか・・・」

「今、ロングアーチに調べてもらってます」

「なのは隊長とシャマル先生、それとリイン曹長がこっちに向かっているから、
 俺たちはとりあえず現状を確保しつつ周辺警戒だな」

「「「「うん」」」」

「さて、俺はこの子の容態でも見とくか・・・」

そう言うと俺は前世の経験を生かして応急処置を始めた。


はやてSide

ー機動六課、作戦司令室ー


今回の事態に対して、レリックがらみになると判断した
私は後見人であるカリムに通信を入れていた。
ちょうど、六課のことで話をしていたクロノくんとも話をすることが出来ていた。


「そう、レリックが・・・」

「それを小さな女の子が持ってたってのも気になる」

「ガジェットや召喚師が出て来たら、市街地付近での戦闘になる。
 なるべく迅速に確実に片づけなあかん」

「近隣の部隊にはもう・・・」

「うん。ちゃんと地上本部と市街地と海岸線の部隊には連絡したよ。でないと後で情報の混乱が生じるからね」

「ああ」

「・・・もしかしたら、奥の手も出さな・・・あかんかもしれん」

「そうならないことを祈るがな・・・」

「・・・シグナム、あなたも向こうに戻っておいた方が良いわ」

「はい」

「シャッハに送ってもらえばすぐ戻れるから・・・」

「ありがとうございます、騎士カリム」

さてと・・・奥の手は二つあるけど・・・
やっぱり後者かな・・・

はやてSide out



―サードアベニュー路地裏

検査も終わり、しばらくすると隊長達を乗せたヘリがやってきて、
シャマルさんが女の子の体調を調べていた。

「うん、バイタルは安定してるわね。危険な反応もないし、心配ないわ」

「はい」

「よかった・・・」

「それにしても、私がすることは殆どなかったわね。
 フォルが殆どやってくれていて、私は再確認ぐらいしかすることがなかったわ」

「いえ、ちゃんとしたことはしてませんし」

「それでもよ」

実際単純に容態を見ただけなんだけどね。
さすがにCMSの魔法は使えないし・・・

「ごめんね、みんな。せっかくのお休みなのに・・・」

「いえ」

「平気です」

「ケースと女の子は、このままヘリで搬送するから、みんなはこっちで現場調査ね」

「「「「はい」」」」

「なのはちゃん、この子をヘリまで抱いてってもらえる」

「はい」


―機動六課、作戦司令室


スクリーンにガジェット反応が現れ、機影を写す。

「ガジェット来ました!!、地下水路に数機ずつのグループが少数。16・・・20」

「海上方面、12機単位の小グループ」

「・・・多いな」

「どうします。八神部隊長」

「そうやな・・・」

『スターズ2からロングアーチへ。こちらスターズ2。海上で演習中だったんだけど、
 ナカジマ三佐が許可をくれた。今現場に向かっている。それからもう一人・・・』

『108部隊ギンガ・ナカジマです。別件捜査の途中だったんですが、
 そちらの事例とも関係がありそうなんです。参加してもよろしいでしょうか?』

「うん、お願いや。ほんならヴィータはリインと合流。協力して海上の南西方向を制圧」

『南西方向ですね。了解です』

「なのは隊長とフェイト隊長は北西部から」

『『了解』』

「ヘリのほうは、ヴァイス君とシャマルに任せてええか」

「お任せあれ」

「しっかり守ります」

『ギンガは地下でスバル達と合流。道々別件の話も聞かせてな』

「はい」



―フォワードSide

「さて、みんな短い休みは堪能したわね」

「お仕事モードに切り替えて、しっかり気合い入れていこう!!」

「「はい!!」」

(((((Stand by)))))

「「「「「セットアップ!!」」」」」


フォワード達はバリアジャケットを装着し、地下道へ潜っていった。


「「Go!!」」



―ビル屋上


『ヘリに確保されたケースとマテリアルは妹たちが回収します。お嬢様は地下の方に・・・』

「うん・・・」

『騎士ゼストとアギト様は・・・』

「・・・別行動」

『お一人ですか?』

「一人じゃない・・・私にはガリューがいる」

『失礼しました。協力が必要でしたらお申し付け下さい。最優先で実行します』

そういうがその顔は無表情のままだ。

「うん」

ウーノからの通信が切れ、彼女は行動を開始する。

「行こうかガリュー。捜し物を見つけるために・・・」




―機動六課、作戦司令室


「スターズ1、ライトニング1、現場に進行。後1分ほどでエンゲージです」

「スターズ2、リイン曹長と合流」

「フォワード陣、ガジェットの目標点に進行中。このペースなら先行出来ます」



―地下道


「久しぶりですね、ギンガさん。時間がないので簡単に説明します。
 ひとまず南西のF-94区画を目指して下さい。途中で合流しましょう」

『F-94・・・了解』

「ギンガさんって、スバルさんのお姉さんですよね」

「そう、あたしのシューティングアーツの先生で、歳も階級も二つ上」

「ほぇ〜」

「ギンガさん、デバイス同士で総合位置把握と独立通信が出来ます。準備は良いでしょうか?」

「うん、ブリッツキャリバーお願いね」

(Yes sir!!)



ー機動六課、作戦司令室ー

「スターズ1、ライトニング1、エンゲージ」

はやては司令室で現場の状況を確認していた。
なのは達がガジェットを迎撃してくれているが、いかんせん数が多い。

これで終わればいい・・・そう考えていた。

そしてはやては今、ギンガから事故現場の状況を聞いていた。


『私が呼ばれた事故現場にあったのは、ガジェットの残骸と壊れた生体ポットなんです。
 丁度5〜6歳の子供が入る位の・・・。近くに何か重いものを引きずって歩いた後があって、
 それを辿っていこうとした最中、連絡を受けた次第です』

「そうやったんやね」

『それからこの生体ポッド、少し前の事件でよく似たものを見た覚えがあるんです』

「私も・・・な・・・・・・」

『・・・人造魔導師計画の・・・・・・素体培養器・・・
 これはあくまで推測ですが・・・
 あの子は人造魔導師の素体として作り出された子供ではないかと・・・」


―フォワードSide


「人造魔導師って?」
 
「優秀な遺伝子を使って、人工的に産み出した子供に、
 投薬とか機械部品の埋め込みで、後天的に強力な能力や魔力を持たせる。
 それが人造魔導師・・・・・・」

「倫理的な問題はもちろん、今の技術じゃどうしたって色々無理が生じる。
 コストも合わない。だから、よっぽどどうかしている連中でない限り、
 手を出したりしない技術のはずなんだがな・・・

 まあ、科学者とは大抵が過程を重視する。
 結果がわかりきっているからな・・・
 どうすればそうなるのか、単純な興味でやる奴も多いと思うが・・・」

(動体反応確認。ガジェットドローンです)

「っ!!来ます。小型ガジェット六機!!」



「スターズ1、ライトニング1、共に2グループ目を撃破。順調です!!」

「うん」

「スターズ2とリイン曹長も、1グループ目、撃破です!!」


「おしっ、いい感じだ!!」

「リインも絶好調です!」

「ガンガン行くぞ。さっさと片づけて、他のフォローに回らないと・・・」

「はいです!!って、あれは!!」

リインが気付いたのは増援のガジェットだった。
だけど何かがおかしい気がした。

まるで中身の薄いスープのような・・・

「この反応・・・」

「・・・うん」





「ふふふ、クアットロのインヒューレントスキル。シルバーカーテン。
 嘘と幻のイリュージョンで回ってもらいましょう」







―機動六課、作戦司令室


「航空反応増大!!これ・・・・・・嘘でしょう!!」

「なんだ・・・これは・・・」

「波形チェック!! 誤認じゃないの!!」

「どのチェックも実機としか・・・」

「なのはさん達も目視で確認出来るって・・・」

「グリフィス君!!」

「はい!!」

(嫌な予感が的中してしまったな。
 もう出し惜しみしてる場合やないな・・・)


―海上


フェイトとなのはは迎撃を繰り返しているが、
このガジェット達は全部が本物という訳ではないようで
少し苦戦していた。


「幻影と実機の構成編隊・・・」
「防衛ラインを割られない自信はあるけど、ちょっとキリがないね・・・」
「ここまで派手は引きつけをするって事は・・・」
「ヘリか地下道に主力が向かっている」

なのはがオーバルプロテクションを使って防戦の状態になっているが、
このままじゃ状況は悪化する一方だ。

「なのは、私がここに残ってここを抑えるからヴィータと一緒に・・・」
「フェイトちゃん!?」
「コンビでもこのまま空戦していたんじゃ、時間が掛かる。
 限定解除すれば広域殲滅でまとめて落とせる!!」
「それはそうだけど・・・」
「何だか嫌な予感がするんだ・・・」
「でも、フェイトちゃん・・・」

そこへロングアーチから連絡が入る。

「割り込み失礼。ロングアーチからライトニング1へ。その案も限定解除申請も、部隊長権限にて却下します」

「はやて?」

「はやてちゃん?」

「嫌な予感は私も同じでな。最初はクロノ君から私の限定解除許可をもらうとしたけど
 切り札は最後まで取っておくべきや・・・
 だから・・・空の掃除は彼がやるよ・・・・・・

 ちゅうことでなのはちゃん、フェイトちゃんは地上に向かってヘリの護衛。
 ヴィータとリインはフォワード陣と合流。ケースの確保を手伝ってな」

「「了解!!」」

「でもはやてちゃん・・・彼って?」

なのははひとり疑問に思いはやてに問いかける。
事情を知っているはやてとフェイトは少し笑いながら

「彼は彼や。フォルクローレ・シュテンゲル」



フォルSide

「了解!!フォルクローレ出ます!!」

そういって俺ははやてさんの指示通り
ガジェットの大群のいる場所へテレポートする。

テレポートをすると眼前には幻影と実機の混じったガジェット。
俺は二人の相棒・・・ストゥルーダとリガルーダを手に取り構える。

「よし・・・久しぶりの遠距離広域魔法、行ってみようか!!」

(OK!!)

(・・・ところでこいつを見てくれ・・・こいつをどう思う?)

「ん?どうしたストゥルーダ・・・・・・こ、こいつは・・・」

ストゥルーダが出したそのデータは・・・


フォルSide out


―地下道、フォワード陣

ガジェットと交戦している彼女達は、
通信やサーチャーで現状を知っていた。

「空はどうやら大変みたいね・・・」

「うん・・・」

「ケースの推定位置までもうすぐみたいです」

「うん」

ケースの推定位置に向かおうとした時、
壁が爆破し誰かが現れた。煙が引くとそこには

「ギン姉ぇ!!」

「ギンガさん!!」

「一緒にケースを探しましょう。
 ここまでのガジェットは、殆ど叩いてきたと思うから・・・」

「うん!!」



―空中

灰色のミッドチルダ式の魔法陣が足下に展開される。
フォルはなのはとフェイトが安全域まで退避したのを確認し撃つことにした。

フォルは二人を構える。
すると空間の魔力が銃口へと集束されていく。

「行くぜ!!全力・・・全開!!!!」

魔力の集束が完了し、前面の魔法陣も強い光を放っていた。

((Star Light Breaker!!))

「拡散・・・スターライトォオオ・・・」

『『『『『えぇえええええ!!!』』』』』

驚くメンバーをとりあえずスルーしさらに集束を進める。

「ブレイカァアアアアアアアアー!!!!!(仮)」

その砲撃はいったん空中を静止した後、爆裂
拡散した砲撃はガジェットに向かって、一直線に向かっていた。



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