小説『未完結作品のオリキャラがリリカルな世界に転生しちまったよ・・・』
作者:DFGNEXT()

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序章 終わりと始まりと

第一話「転生物ってつまりはこういうことなんだな・・・。」


目が覚めると、そこは知らない天井だった。
体が思うように動かない。よく見ると自分の体が幼い赤ん坊になっていて、
今時分がいる場所はベビーベッドだった。

(本当に・・・転生したのか・・・。)

口に出したいが、うまく話せない。まぁ0,1歳児の口で喋るのはかなり困難だ。
首も据わっていないようだ。

(と、りあえ、ず・・・。状況確認を・・・。)

すると金髪で青い瞳の女性が俺のことを覗き込んできた。
背は一般女性の平均よりは少し低い。

「ふふ、おとなしい子。エーリヒとは大違いね」

その声を聞いて、茶髪に黒色の瞳の男性が優しげな眼差しでこちらを見つめる。
口元には純粋な笑みがある。優しい顔だった。

「そうだな、コンスタンツェ。髪は私から、目はおまえ譲りというところだろう」
「ふふ、そうね」

どうやら俺のこの世界での父さんと母さんらしい。
見る限り俺の前世の姿にしてもさほど違和感がない親の下に生まれたらしい。

「おかーさまー!フォルあ?」

すると向こうから4歳くらいの男の子が走ってきた。
黒髪で瞳は黒かった。

「ふふ、ここよエーリヒ。お兄さんになったのだから、それらしくしてね」

・・・ほとんど後半を聞かずに男の子・・・どうやら俺の兄らしいエーリヒがベッドの中を覗き込んできた。

「ぼく、エーリヒ! あなたのあこがれのお兄様だよ! フォルクローレ!」

ポーズを決めそういうエーリヒ。

(自分で言うのかよ・・・。まあいいか・・・。それよりも・・・。)

――心の中で俺はそう呟いた。そうあの恐怖を・・・。


悪夢襲来!

「さぁ、フォル!ご飯の時間よー ふふ」

(ぐわわわわぁ・・・。抱っこはともかくついに来てしまった・・・。!)

そう言って母さんは服をめくり、胸を晒して・・・。

オロロロロ、おえぇえええええええーー!

そこで俺の意識は途絶えた・・・。

その後聞いた話ではいきなり嘔吐した俺に驚いた両親と兄さんは急いで俺を病院に連れて行ったらしい。
特に問題ないと診断され、精神的なものではないかといわれた。
というかミルクでも吐けるんだな・・・。気をつけないと・・・。

最終的に哺乳瓶で飲む事になった。
他にも排泄物とか・・・。いろいろ

もう、二度とこんな経験したくない。このことは記憶の奥底に後で封印しよう・・・。


そうして三年がたった・・・。

 さて、今の自分の自己紹介をしようかな。
 今の俺の名前はフォルクローレ、フォルクローレ・シュテンゲル。代々騎士?をやっているシュテンゲル家の次男。新暦67年という時代の生まれとのこと。
 住んでいるのは第一管理世界『ミッドチルダ』というところの北部にあるベルカ自治領というところである。・・・らしい。
 すまぬ。まだ地理がさっぱりわからないんだ。方向音痴ではないが、地理音痴というか・・・。

 容姿は注文どおりに前世と同じ。濃い茶髪に青眼。肌は白めの黄色だ。ニックネームは「フォル」かなり気に入っていたり。

 3歳年上の兄さん。エーリヒ・シュテンゲルは教会騎士というものを目指して学校で勉強中らしい。
 以前は騎士になることを嫌がっていたそうだが、俺が生まれてしばらくした後何かピンと来たらしく急に頑張り始めたそうだ。
 本人曰く「お前は騎士よりも向いている仕事があるはずだ!」とのこと。意外と勘が働くのかな?

 そして一年前に2歳離れたイルマ・シュテンゲルが誕生していた。前世では家族がいなかった俺にとってはかなり嬉しかった。
 前世での経験を生かし、日々お世話をしている。なんだろう?シスコンなのかな?
 前世の親友堅児曰く「妹の言うことはとりあえず大体聞いとかなきゃ・・・死ぬ・・・!」ということだが、イルマがそうでないことを祈る。
 かわいいなぁ、もう!!


そして三歳になった自分は今親に隠れて例の契約魔法の準備をしていた。
場所はすぐ近くにある森の中。まず人は来ないところを選んだ。
この世界でも魔法はあるらしいが、親の書斎で調べてみたところ概念がかなり違うことがわかり
これくらいなら大丈夫だろうと思ったしだいだ。

前回言ったとおり、神様が自分でやったほうが相性がいいとのことで力はもらわずに契約をすることにした。
この契約魔法には杖もガジェットもいらないってのは今回かなりメリットとなった。

(脳の容量も問題ない。さて始めるか)

地面に魔方陣を描き詠唱を始める。

「神々に選ばれし、迷い人よ。」
「その大いなる願いを胸に秘め、固く誓え」
「思いは絆となりて、炎は光、心は闇へと変わる。」
「契約を!力を我が手に!!」

キ――――――ンッ・・・。

甲高い音とともに魔方陣がフォルの体内へと消える。
感触を確かめるとともにその力を発動する。

「テレポーテーション」

 ごめんノリで言ってみた。この力を使うために必要なものじゃない。
 ちなみにこの契約魔法は前述のテレポートを含め、物や人を引き寄せる「アポート」、自分以外の物や人を移送する「トランスポート」の
 すべてが使用可能である。ただし代償として脳の記憶容量を約20年分圧迫するけど・・・。

とりあえず3m前の茂みにダイヴしてみた。
見事成功し、とりあえず力を使ってばれない様に家に帰った。

ちなみに時刻は深夜である。前世でよくしていたとはいえこの体だと結構きついな。

帰ってベッドに入った後につぶやく
「さてと・・・。あとは明日無限書庫って所に行ってみるかな」

父親の書斎を勝手に覗いて調べてみたところ、「無限書庫」という施設があることを知った。
そこには管理世界中の本という本があるらしい。
自分はこう見えてもかなりの読書好きだ。前世の情報だけどな。
どちらにせよ今こちらの世界でわかっているのは家族のこととこちらの世界の魔法のことくらいだ。
情報を手に入れるのは、かな、り、重要・・・d・・・。

さすがに子供の体では体力が続かずに寝てしまった。(笑)

Side out・・・.

???「さて、と・・・。そろそろこいつらを送るか」

フォルの知らないところで新たな鼓動が始まる・・・。
そんなことも知らずに深き眠りに付くフォルクローレ

 その青き瞳は、何を見るのだろうか・・・。

-4-
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