小説『幼馴染みは航海士!?』
作者:じゃパーン()

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 〜〜ラーズside〜〜

「うひょー!すっげー!!」

「おれの方が高いぞ!流石はキャプテン・ウソ〜ップ!」

「なぁ二人とも、そろそろいいか?」

「「駄目だ!もう少し!!」」

 ……今俺は麦わらの一味となり、ローグタウンを目指して航海中だ。村も平和になった。
 これからは麦わらの一味として、ナミの隣に居てナミを守る事に人生を掛けよう。
 それ以外は正直ほとんど興味は無い。俺の中心は全てナミで予約済みである。

「た〜のし〜い!」

「ラーズ!ココで急降下だ!」

 …さっきからはしゃいでるのは勿論ルフィとウソップだ。何にはしゃいでるかというと、
 俺の尾で体を巻いて浮かせて、飛ぶ真似したりポージングしたりして遊んでいる。

「だあぁぁぁぁ!今日は終わりだ!降ろすぞ!」

 最初はまだ良かったが、まさか三十分もやらされるとは思ってなかった。

「ブーーー!」

「ケチーーー!!」

「…白髪ー。」

 イラッ。俺はマストを越え、上げれる限界まで上げた。

「んじゃここで解放するぞー。あっ、ルフィは海側に叩き落とすから安心しろ。」

「「ごめんなさい!」」

「はぁ。全く…。」

 こいつら俺を遊具として見てやがるな。

「しっかしラーズの尾は本当に便利だな。どうなってんだ?」

「俺も完全に理解はしてないが、基本的に動物系は身体能力が跳ね上がるんだよ。ライオンとか
 狼とかなんか強そうだろ?」

「成る程。」

「でも俺はそんなのが一切無いんだよ。代わりにこの尾が色々してくれる、ってな感じだな。
 だから俺の身体能力はほとんど純粋な力だ。」

「ん?じゃああのすげー速く動くのは自分の力なのか?」

「そうそう。死ぬ気で鍛えたからな。」

「よーは不思議の実って事だな!」

 ウソップはともかくルフィは全然理解してないな。

「あの動きは頑張れば出来るぞ。やり方教えようか?」

「「教えてくれ!」」

 ルフィはコツを掴めばその内使える様になるだろ。問題はウソップか。

「ウソップは足に自信あるんだよな?」

「自慢じゃないが逃げ足は一味で一番だと思うぜ!」

 マジで自慢じゃねえ。まぁ脚力は悪くないみたいだしな。ちょっと想像してみよう。

 ・
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「行くぜ…「剃」!」

「なっ!?どこだ!?」

「ここだよ…「火炎星」!」

「ぐわぁぁぁぁぁ。」
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 ・
 
 「剃」で移動しながら中距離で狙撃するウソップ…。おいおい何かクールだな。
 個人的にも是非拝んで見たい。動きながら狙撃は難しいが頑張って貰おう。

「よし。ウソップには俺が徹底的に教えてやる。多少キツいだろうが頑張れよ。」

「よろしく頼むぜ!」

「ラーズー。おれは?」

「勿論ルフィにも教える。多分お前なら直ぐ出来る様になるぞ。」

「しし。やってやるぜ!」

「ならやり方を説明する。実際は単純なんだが地面を一瞬の内に何回も蹴って移動するんだ。
 その回数で速度も変わる、と俺は考えてる。こんな感じでな。」

 と言って二人の見えない位置に動く。

「「すげー!!」」

「とにかく脚力を鍛えてからだな。」

「「よっしゃー!」」

 二人とも練習を始めた。流石にいきなりは出来ないみたいだ。まぁ長い目で教えて行くか。

「おいラーズ。」

 船の後部で筋トレしてたゾロがこちらに来た。

「何だ?ゾロも空を飛びたいのか?悪いが今日は「違ぇよ!!」…ならどうした?」

「お前の尾って硬いのか?」

 成る程そういう事か。

「いや、基本はふわふわのモコモコだ。」

「…ならどうやってあのマユゲの蹴りを防いでたんだ?」

 んー覇気は鍛えても発現の仕方知らないから教えようが無いんだよな。俺自身も殺されかけて
 たまたま使える様になっただけだし。

「能力で硬さはある程度自由に操れるからな。」

 と誤魔化しておこう。

「ならおれの剣でも防げるのか?」

「試してないけど多分問題ないぞ。鉄よりは硬く出来るし、ゾロの剣の相手くらいは出来るだろ。」

「何で分かった?」

「この船に剣士はいないからな。」

「ヒマな時は頼んでいいか?」

「あぁ全然いいぞ。」

「助かる。」

 ゾロはまた筋トレに戻って行った。アイツは本当にストイックだな。

「ラーズー!ルフィー!」

 今度はナミが甲板にやってきた。何急いでんだ?

「二人ともこれ見なさいよ!」

 何だこれ?もしかして手配書か? 

「うおー!おれ賞金首になっちまったぜ!」

 んー実に嬉しそうだな。んでナミが俺も呼んだって事は…。

「ラーズ!アンタの手配書もあるのよ!」

 だよなぁ。いつの間にかゾロとサンジも来ていた。

「どれどれ。えー”麦わら”のルフィ、懸賞金2500万ベリー。」

 俺がアーロン倒したから少し少なくなってるな。ちょっと申し訳ない。

「んで俺が”白狐”のラーズ、懸賞金…6000万ベリー。……6000万!?」

「やっぱラーズはすげーな!!」

「桁が違うな。」

「おれもそんな奴相手した事ねーぞ。」

「ナミさん!こいつは危険だからおれと一緒に…。」

 それぞれ言いたい放題だな。しかしアーロンくらいでここまで額が跳ね上がるとは…。
 さては俺の力を知ってる本部のおっさん連中本気だな。後考えられるのはネズミ野郎の嫌がらせだ。

「まぁいいか。」

 考えても仕方ない。それよりこの先やられない様に鍛える方がいいな。

「直ぐに追い付いてやるぞ!」

「出来るだけ早く頼む。」

 ルフィには、懸賞金の高さ=カッコいい。という方程式があるからな。
 あんまり目立つとナミの身に危険が迫る可能性も…。
 いや、俺が更に強くなればいいだけだ。ナミの傍を離れる選択肢はない!

「これで俺達も立派な海賊だな。」

 ルフィを見ると笑っていた。

「おう!」

 ローグタウンまで後少しってとこか。さて「予定通り」進めて行くか。
 今回は「検証」と「実験」だな。実に楽しみだ。




















 
「んでサンジはそのままでいいのか?」

「おれは敵に教えは乞わねえ!」

「敵って…。まぁお前にナミは絶対渡さないからな。」

「こっちの台詞だ狐野郎!」

「なんだと渦マユゲ!」

「「ぐぬぬぬぬ。」」

「隙あり!」

「あっテメエ!尾は卑怯だぞ!!」

「はっはっは。おやサンジ君、そんなに俺に土下座したかったのかい?」

「尾で無理矢理させてんだろ!」

「ごめんごめん。あんまり上手く操作出来ないからさ。あっ、ウソップ〜。写真撮れる電伝虫とかないか〜?」

「いつか絶対オロす!!!」




「あいつら仲良いなぁ〜。」

「どう見てもラーズが遊んでるだろ…。」

「あのマユゲには良い薬だ。」

「昔より嫌がらせがパワーアップしてるわね…。」






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