小説『とある絶望の幻想現実』
作者:コンダクター()

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「レーター、絶対お前の所為だろこれ、どうしてくれんだよ馬鹿!!」
「あんましかっかすンなよなァ」

現在冬風は、親友である一方通行と共に、風紀委員117支部に来ていた。理由は簡単、こういうことだ、









☆☆☆☆


朝、冬風は、最愛に起こされて、学校に行く支度をしていると、いきなりケータイがなった。連絡表示をみて固まったのは言うまでもない

「もしもし、何のようだレーター」
『なァ、今からチョイ話があるんだがいいかァ?』
「俺今から学校なんだが」
『休め!!』
「はいはい分かりましたよ。学園都市第1位様」

ツー、ツー

あまり好きではない、むなしい音がケータイから鳴り響く。冬風は、無性に叫びたくなった。

「ふ・ざ・け・ん・なーーーーーーーーー!!!!!!!」
「お兄ちゃん!超うるさいです!!」
「ごめんなさい」













昼少し前、冬風は噴水の前に来ていた。レーター、もとい、一方通行(アクセラレータ)に理不尽な呼び出しを喰らったのはいいが、当の本人が全然来ないのだ。

「あんのやろう、来たら叩いて伸ばしてジャンケンポンにして、モヤシ炒めにして、サンキュッパで売ってやる!!!」

学校休んでまで来たのに、遅刻されてだいぶ腹が立っている。一人で、静かな怒りを燃やしていると、目的の一方通行(ターゲット)が来た。

「悪ィ、遅れたみてェだなァ」
「そこを動くな、モヤシ炒め。今からサンキュッパで売ってやる」
「アァ?ぶっ殺すぞ」
「冗談はさておき、何のようだ?レーター」
「いや、飯でも食おうと思ってなァ、冬風」
「やっぱりか」

冬風も、大体こんなもんだと思っていた。一方通行もといレーターは、自分が、外食しようと思ったとき、必ず冬風を誘うのだ、どんな日であっても。

「っま、行くか、レーター」
「あァ、そうだな」

二人は目的の店、(食べるときは必ず同じ店なので冬風も覚えている)へ、歩を進める。

「お前、またなんか実験の依頼来てんだろ?」
「どォ、してわかんだァ?」
「お前が外食するときは、決まって面倒な実験があるときだ。俺は今回の実験知ってるしな」
「はァ?何で、無能力者認定のお前が実験の事知ってんだよぉ?」
「俺も、アレイスターのクソ野郎にその実験をやらされるかもしんねぇからだっつの。ったく」
「おいおい、人形つってもお前は人殺し大嫌いじゃなかったかァ?」
「まだやってるとはいってねぇだろ。俺はもちろん断るさ、さぁ着いたみてぇだぜ」

そこは、ステーキが美味しいと評判のレストランで、高級レストランでもある。ここで冬風と一方通行は、毎回、一方通行のおごりで、飯を食べている。

「冷凍食品と肉と缶コーヒーだけで生きてるってある意味超人だよな」
「うるせェなァ冬風。好きなものを食って何が悪ィンだよ。もお前はもうチョイ肉でも食えよ。」
「家の義妹がうるさいもんで」
「そりゃァよかったなァ」

そういって、一方通行は、また口にステーキを運ぶ。冬風はグラタンが冷めるのを待っている。

「っで、今回俺に頼みたい事はなんだ」
「別にィ、俺は毎回毎回お前ェに頼りはしねェよ」
「そうかい、ならいいんだけどな、絶対に無理すんなよ」
「わかってらァ」

勘定を済ませて、店を出る。そして、二人で少々話しながら歩いているときだった。

「レーター、分かってるな。」
「当たりめェだァ。誰だと思ってやがる」
「お前の能力借りるぞ」
「あァ」

そこまで言うと、二人から見える、高いビルのうえからこんな音が鳴り響いた

ドガーン!!!

二人に向かって、ロケット弾が、発射されていた。(主に一方通行を狙って)

「はじき返すぞレーター」
「分かってらァ冬風」

二人はロケット弾を、ベクトル操作で、はじき返す。ここで、冬風はあることに気がついた。

「あ!!!」
「どうしたよォ、冬風」
「バカ!!!!!よく考えろ!今発射されたのは、ビルの上、そこにあんなもん打ち返してみろ、ビルが崩れるぞ!!」
「あァ、……やべェな、けどお前ならなんとかなんじゃねェか?」

一方通行は、冬風を見てニヤリとしている。無性に腹が立つが仕方がない

「っち!人使いが荒いモヤシ様だぜ!」

精一杯の皮肉をこめてそういうと、ロケット弾そのものを、なかったことにした。さっきまで音を立てて飛んでいたものが突然消えた事で、回りの人間は驚いているが気にしないでおこう

「さて、こんな悪戯をしてくる輩には死の鉄鎚が必要だと俺は思ったんだがどう思う?」
「行こうぜェ相棒」
「そうこなくっちゃなレーター」

二人は、先程自分達に恐ろしいものを放ってきた人間に対し報復を始めた。



















っで、冒頭のシーンに戻る

「早く反省文を書く!!あなた達二人はこれだけ溜まってるんだからね!」

そういって大量の始末書を二人の前に出す。セミロングヘアに眼鏡をかける巨乳のクールビューティー固法 美偉(このり みい )

実は、この二人毎回毎回問題を起こしては、風紀委員が来てから逃亡するという問題児なのだが、今回は警備員(アンチスキル)まで、登場した為に、二人は逃げる事もできたのだが、冬風は一応無能力者なので、捕まって反省文を書いているのだが量が多すぎる。

そこへ、この支部で、一番会わずに帰りたかったグループが来てしまった。

「パトロール終わりましたぁ」
「ただいま帰りましたの」
「暇なんで遊びに来ました」

上から、初春、黒子、美琴の三人である。その声に冬風はビクッとなる。一方通行はそれを見てニヤニヤしているので睨む。3人は中に入ってくるのだが、入った瞬間信じられないものを見たという顔になった。

「固法先輩、その、始末書なんですか?」
「このバカ二人が溜めに溜めまくった始末書よ______こら!逃げるな!」

固法が、ちょっと眼を放した隙に、二人は、窓まで走っていこうとしていた。

「窓まで来ればこっちのもんだ!あんな量書けるかっつーの!」

言うや否や、窓を壊そうとするが

「冬風さん、ちゃんと書いてくださいまし」

黒子に捕らえられた。

「何しやがる!黒子!」
「そうだなァ、パンダ」
「パンダ!?」

思いもよらないネーミングに驚愕の表情を浮かべる黒子、力ずくで、逃げようとする二人だったが、あっけなく固法に抑えられた。っで、また机に向かって反省文を書く

「アンタ一体何したのよ。こんなにたくさん普通はたまらないでしょ」

美琴が引きつった顔でたずねる、奥の初春は、苦笑している。

「まぁ、レーターと一緒にいたらいきなり襲ってきたやつがいるから、心肺停止状態にしたら警備員まで来て捕まった。風紀委員だけなら何とかなったのに」
「アンタバカでしょ」
「隣の奴よりはましなはずだ」
「うるせェよ冬風、最初に誘ったのはお前ェだろうが」
「はいはい、分かってますよ我侭一方通行君」

そこまで言うと、黒子と初春の顔がまたも驚愕した顔になる。

「一方通行って、あの有名な?」
「当たり前だろ?」
「ほんとに冬風さんはLEVEL5の友達が多いんですね」
「あぁ、第6位以外全員にあってしまった。一番会いたくなかったあの女にも会ってしまった。」
「冬風さん、あの女とは一体どなたですの?」
「お前らで言う女王様。あのメルヘンホストよりタチが悪い最悪な奴だったぜ、思い出すだけで腹が立つ!」
「落ち着こうぜェ?冬風」
「すまんレーター」
「成程、だからアイツ何か一生懸命探してたのか」

美琴が何気なく言った台詞。それは、冬風に対しての死刑宣告であることを彼女は知らない。

「おい、美琴、それは、本、当、か?」
「落ち着きなさいよ、何もそんなに本気で震えなくても」
「おい、終わったから俺は帰っていいか?ァ」
「そうね、帰ってもいいわよ、あなたも、一方通行君が書いてくれてるから」
「マジ!サンキューレーター」
「俺が誘ったんだからなァ、帰ろうぜェ」
「だな、美琴、パンダ!あいつに会ったら俺を探さないでくださいお願いしますって俺が言ってたって言っといてくれ!」
「ちょっと待ちなさいよ!せっかく会ったんだから勝負しな「嫌だじゃあな」ってオイ!」

二人は全力で、117支部から離れていった。













しばらく行ったところで、

「よく我慢できたなアイツ」
「そりゃそうだろうよォ、一般人を巻き込むわけにゃぁいかねぇだろ」
「そりゃそうか、まぁ、適当に実験終わらせな、じゃな」
「おう、サンキューな」

二人は別々に歩いていった。一方通行は、残酷な実験に、冬風は、自らの義妹が待つ平和な自宅へ、真逆の道を歩いていった。













They are still unaware, as enemies to fight each other and their subsequent(彼らはまだ気づかない、この後自分達がお互いを敵として戦うことに)

-5-
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