小説『とある絶望の幻想現実』
作者:コンダクター()

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「おに〜ちゃ〜ん超朝ですよ」

最愛が冬風を起こす。昨日の戦闘で体力を大量に使ってしまった為にぶっ倒れて寝込んでしまっていたのだ。

「へいへい。起きますよ」
「どうしたんですか?昨日帰ってきたと思ったら超倒れて」
「何でもねぇよ最愛。どうする?今日どっか行くか?暇だったら」
「超行きます!!!!!」

っと、最愛はダッシュで自分の部屋に戻っていった。冗談で言った冬風にとっては、死の宣告だった。

「(俺の財布事情が今日は危ういな。)」

身の危険(主に福沢さんの)を感じる冬風だった。



★★★★★★★★★★★













「お兄ちゃん!超これ欲しいです!」
「はいはい。買ってあげますよ」

最愛が興奮気味にアクセサリーを出して、冬風が承認する。冬風の顔は引きつっており、さらに両手には大量の荷物が……

「はぁ(誘うんじゃなかったよ。また仕事しねぇとな)」

ため息をつく冬風。最愛はさらに興奮して次の店にダッシュで行く。周りからは、カップルに見られたようで、痛すぎる視線と嫉妬の応酬。

「お兄ちゃん!超早く来てください!」
「あ〜はいはい。今行きますよ」

また、高額なものを買わされると知っておきながら、その店に歩いていく冬風だった。















★★★★★★★★★★★★★★★★































最愛との使用総額86万2463円の買い物から帰って、スーパーに買い物をしに行っていると、電柱にルーン文字がはってあることに気がついた。

「(あんのくそ魔術師!当麻か?)」

人払いを自分にはきかないようにして、中に入る。すると、


ドォォォォォン!!!

っと言う音と、

キィィィィィィィィィィィン

と言う音が聞こえた。

「不味い!聖人の方かよ!」

冬風は走り出す。音の聞こえた方向に向かって。



★★★★★★








現場に行くと、ぼろぼろの当麻と、ポニーテールのジーパンを片方の裾だけめちゃ切ったグラマーの美人が日本刀を持って立っていた。

「当麻!!!!!!!」
「「!!!!!!」」

冬風の叫びに、一斉にこちらを向く先に口を開いたのは美人のほうだった。

「あなたがステイルのいってた魔術師のほうですか?」

冬風はニィッと笑うと、

「あぁ、そうだよ|聖人(せいじん)神裂かおり」
「っ!なぜ!!!」
「おいおい、聞いてないのかよ。俺も『必要悪の教会(ネセサリウス)』の一員だぜ?聖人様?」

ここで、当麻が状況を理解したようで、言葉を発する。

「おい!どういうことだよ冬風!」
「言ったとおりだ俺は、魔術師だ。裏切り者のな」
「なっ!」
「まぁ、当麻、そこで横になっとけ。俺が治してやる。」
「あぁ、だが、後でちゃんと話せよ?」
「大丈夫だ」

当麻が横になる。そこで冬風は

「『癒しの光よ。降り注げ』」

当麻に光が降り注ぎ、少しずつ傷が回復していく。

「本当にすごい能力ですね」
「お褒め頂ありがとうございます聖人様」
「皮肉にしか聞こえませんね」
「インデは回収させねぇぜ?」
「ならばあなたを倒すまで」

神裂も冬風も、同時に地面を蹴る。

「先手必勝!『爆炎よ!荒れ狂え!』」

炎の風がまとわりついて空間に爆発が起こり火柱が立ち上る。神崎は横に飛んで交わす。しかし、冬風は、手を上から下に振り下ろし、落雷を落とすこれにはたまらず神裂も、後ろに飛ぶ。

「『雷光よ。目の前のものを焼き尽くし、吹き飛ばせ!』______雷砲雷鳴」

冬風の後ろから、大きな魔方陣が現れ、雷のエネルギー砲のようなものを放つ。神裂は連続して繰り出される魔術に反応できず後ろに吹き飛ぶ

「ぐぅっ!」
「これでほとんど傷がつかねぇとかありえねぇだろ」

しかし、出てきた神裂は全くといっていいほど無傷

「『七閃』」

見えない刃が冬風を襲う。後ろには当麻も倒れている。

「当麻もろともって感じかもしんねぇが、残念だったな。『聖なる壁よ。目の前のものを無効化せよ』______完全なる断壁(コンプリートノーダメージ)」

空間に透明な壁が現れ、攻撃を無効化する。

「なっ!」

神裂が驚くが冬風は黒い笑いを見せて、

「絶望の魔術師(デスペレードマジシャン)なめんな」







Kanzaki Kaori's next opponent saint. Battle of the Saints vs despair still continues(次なる敵は聖人神裂かおり。絶望vs聖人の戦いはまだ続く)

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