俺は自分の部屋に入る。
「エルス。」
俺がそう言うとエルスは部屋の扉を開けて入ってきた。
「なにか?」
・・・・・
「はい?」
「どうしたのですか?」
「なんで、扉から?」
「私は普通に出てきただけですが・・・」
もういいや・・・
「そういえば・・・」
千夏のこと忘れてた・・・
「エルス、千夏はどうしたんだ?」
「千夏殿は家に帰った。とエリー殿が言っていました。」
帰ったんだな、よかった。
「ふむ、呼び出せたんだな。」
と、エリーが部屋に入ってきた。
「あぁ、ちなみに千夏のことも聞いといた。」
「ふむ、それなら、これからの事を話しておこうか?」
「これから?」
「まずは私と結んだ契約についてだが、あれは契約者が死ぬしか解除する方法はない。」
「え?」
って事は何?
「これから、主殿は私たちと一緒に怪異を倒してもらう。」
「ちょっと、待てよ!!」
「主殿、巻き込んだのは謝る。」
エリーは頭を下げる。
俺は言葉を口から出せなかった。
「主殿は私が傷つけさせない。」
「私は話を聞いていたからな、直樹殿は必ず守りぬきます。この剣にかけてでも。」
エルスは剣を生み出す。
「エルス・・・」
「だから、頼む。
私たちと一緒に・・・」
ここまで言われたら・・・
「仕方がないな、身内の面倒は見なきゃな。」
「は?」
「一応、俺の親が引き取った養子って事なんだからな。
だから、身内だ。」
「主殿・・・」
エリーはフッと笑うと。
「やはり、面白いな主殿は、」
何が面白いんだか?
「よろしく頼むぞ?」
「了解・・・」