校舎内はやけに広くなっていた。
「校舎ってこんなに広かったけ!?」
「知らん!」
まっすぐ、まっすぐと廊下が続く。
これも怪異の影響なのか?
「直樹・・・」
「あん?」
「あれ・・・」
香苗が指を指した方には・・・
『アナタ、ダァレ?』
っと、3体の人形が俺たちを見ていた。
異様だった、人形には不釣合いな・・・包丁が握られていた。
「ね、ねぇ、ちょっと危険じゃない・・・?」
「当たり前の事を聞くんじゃない・・・」
『ドウシヨウ?』
『ナニシヨウカ?』
『アソボウカ?』
『ナニシテアソブ?』
『ナニシテアソブ?』
『ソウダ、サッキノオトモダチミタイニシヨウ!!』
ゆらり・・・ゆらりと人形達が近づいてくる。
「な、直樹・・・」
やるしかないか・・・ぶっつけ本番だけど。
「やり方・・・」
目を閉じ意識を集中させる・・・、
「直樹!?」
「頭の中で構築・・・」
エリーの持っている剣を頭の中で思い出す。
細く、それでいて凛とした輝きを持つ剣。
「出ろ!!」
腕を横に振るう、手にはエリーと全く同じの剣が握られていた。